好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

マーラー 交響曲第5番 ヴィト/ポーランド国立放送響

2022-05-29 09:46:09 | マーラー 交響曲(第2番「復活」 第5番)
マーラー 
交響曲第5番 

指揮…ヴィト
演奏…ポーランド国立放送響
演奏…5(5点満点)

出だしはちょっとオケの力不足を予想してしまうような感じでもあるが、弦がゆっくりと旋律を歌いだしてからはそんなこともなく、オケもしっかり厚く大きな音を出せて厚みもアンサンブルも不足なく、むしろスーパーオケでは感じられないような素朴な情緒が感じられるようで好感が持てる。
ヴィトはこねくり回すところがなく、素朴ながら厚く情の感じられる演奏が多く、ここでもいい。
特にゆったりとたっぷりの情を含んだ旋律の流れと厚い少し陰を含んだような弦の響きがこの盤では印象的。
金管も厚い響きを聴かせている。
残響やや多めの録音もこの盤では吉と出ているように思う。
盛り上げどころは十分盛り上げて、アダージェットの弦もゆったりとしっかり情感豊かに重なって美しい。
これは中堅の指揮者とオケが結構頑張っている、というよりはむしろ名盤のように思う。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 カヒッゼ/トリビシ響

2022-05-29 09:44:29 | ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン 
交響曲第3番「英雄」

指揮…カヒッゼ 
演奏…トビリシ響 
好み度…4(5点満点)

全集の中の1曲。ネットでの評を見ているとこの全集の中では1番評価が高いようだが、確かによくまとまって洗練味などの点では全集の中では1番よいかもしれないが、かといって英雄を聴こうと思ったとき他の盤を差し置いてこれを聴くかといわれればそういったほどの魅力も感じられない。
印象としてはカヒッゼのいかめしい風貌に反しどちらかといえば軽め明るめの印象。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ゲルバー/デッカー/ミュンヘンフィル

2022-05-29 09:42:35 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…ゲルバー 
指揮…デッカー 
演奏…ミュンヘンフィル
好み度…3.5(5点満点)

フィナーレはじめ要所での力強さは結構感じるし、第2楽章もそれなりに美しかったりするが、どこか全体での流れと言うか雰囲気というか気というか、そんなものが感じられないような印象があって、特に感銘は受けなかったかな。
音は出てるけど、ちょっとまだ役不足といったような、感じかな。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 ポリーニ/ベーム/ウィーンフィル

2022-05-22 18:31:15 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…ポリーニ 
指揮…ベーム 
演奏…ウィーンフィル
好み度…5(5点満点)

堂々たる名演、といったところではないでしょうか。
ベームと若きポリーニ、ということで、きっちりしてるけど、いかめしいオケにちょっと萎縮しちゃって硬いポリーニ、なんてのを想像してこれまで聴いてこなかったけど、どうしてどちらも堅固ながらもちょっと熱も入りつつ力強くのびのびと美音を響かせて、王道をいくような演奏。
皇帝はやはりオケもしっかりしてこそ輝くな、と思ったりする。
終楽章はちょっと何となく聴こえてしまう演奏も少なくない中、明るく弛緩のない力強さで充実感十分。
録音もよく、活き活きとした力感と明るさと心地よい緊張感とあふれる美音と、好みはあるだろうけど、まず名盤に違いないと思う。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 エッシェンバッハ/フィラデルフィア管

2022-05-22 18:28:58 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー 
交響曲第6番「悲愴」

指揮…エッシェンバッハ 
演奏…フィラデルフィア管
好み度…4(5点満点)

面白味があるかと言われればないのかもしれないけど、いい音でちゃんとした悲愴を聴かせている、といったところだろうか。
ライブとのことだが高い完成度で録音もよく美しい。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラームス ピアノ協奏曲第1番 バレンボイム/バルビローリ/フィルハーモニア管

2022-05-22 18:26:00 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…バレンボイム 
指揮…バルビローリ 
演奏…フィルハーモニア管
好み度…3.5(5点満点)

オケもピアノも大変力強い。
ただ、ちょっとがさついた録音の関係もあるのか、ちょっとゴリゴリ迫り過ぎというか粗さが印象として残るというか、そんな感を受ける。
重い力感に溢れているのは確かであり力の込もった重い迫力といえばそうなのかもしれないが、悪い書き方をすればがさつに大きな音が鳴っているとも聴こえるような。
どっしり重い迫力の演奏が聴けるかな、とちょっと期待して聴いたが、ちょっとちがう感じかな。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 デプリースト/都響

2022-05-08 10:33:48 | ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン 
交響曲第3番「英雄」

指揮…デプリースト 
演奏…都響 
好み度…4.5(5点満点)

闊達な明るさと伸びやかな大きさとを感じさせる、フルネとのベートーヴェンとはまたちがったよさを感じさせる演奏。
ただ楽譜を流麗になぞるだけでなく心地よい表情も持つ。
しかし都響っていいオケだな、と改めて思う。
よくある演奏のようで、内声もよく聴こえ、旋律もさりげなく結構歌心があったりして、結構上質で心地よい演奏のように思う。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 バルト/エッシェンバッハ/ベルリン・ドイツ響

2022-05-08 10:31:24 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…バルト 
指揮…エッシェンバッハ 
演奏…ベルリン・ドイツ響
好み度…4(5点満点)

夜の海を眺めているような、静かなうねりをきいているような、印象を受ける。
少し大きなうねりもあるが何かをさらっていくようなうねりではない。
これくらいゆっくりのテンポのこの曲はそうはないだろうと思われるゆっくりのテンポにいちばんの原因はあるだろうとは思う。
ゆっくりのテンポは別に悪いとは思わないし、ブラームスらしからぬ透明感を感じさせる響きも録音もそれはいいと思うし、叙情味たっぷりの表情つけや絞った弱音もいいとしても、ずっと聴いていると、同じような色合いの静止画を何枚もずっと見続けているような、ちょっと何を聴いているのかわからないような感覚に囚われるような感がある。
ある意味この曲らしからぬ透明な、躍動感とは遠いところにあるような独特の雰囲気をつくっているのは確かで美しいが、これくらいテンポを落としてそれなりの表情づけをして、それに見合ったなにか普段の演奏では聴かれない別の表情が聴かれるかといわれればそこまでもないような気がして、あえてこの盤を聴くかと言ったらそうでもないかな、という気がする。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーラー 交響曲第5番 ノイマン/チェコフィル

2022-05-08 10:29:15 | マーラー 交響曲(第2番「復活」 第5番)
マーラー 
交響曲第5番

指揮…ノイマン 
演奏…チェコフィル
好み度…5(5点満点)

素朴で力強いマーラー。
ノイマンはどちらかといえば当たり障りのない演奏の印象だったが、こういうがっちりした力強さを感じさせる指揮者だったんだなぁ、とちょっと見直した。素朴で実直な情と熱を感じさせる。
トランペットはじめ表現力豊かな金管とか弦の艶に満ちた素朴な力強さと美しさとか、かつてのチェコフィルってこうだったよなぁ、という響きも心地よい。
最初のクーベリックの録音とか、初期のマーラー演奏はこういった、陰とか巨大さより実直な響きが印象的な演奏が多かったのかな、とも思う。
アダージェットも古風で実直な弦の響きで温かい滋味に溢れたような美しさ。この楽章の素の美しさを再認識する。
フィナーレの金管はある意味ノイマンらしからぬ劇的さで謳いあげている。
熱くストレートな、清清しくどこか郷愁に通じるような熱と情を感じる、マーラー指揮者としてノイマンの名が挙がるのも頷ける演奏のように思う。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チャイコフスキー 交響曲第5番 ユロフスキ/ロンドン響

2022-05-05 09:36:04 | チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー 
交響曲第5番

指揮…ユロフスキ 
演奏…ロンドン響
好み度…4.5(5点満点)

大きさというよりは洗練味を感じ、ユロフスキらしいスパイスも随所で効いた、轟音になる一歩手前で控えながらセンスを感じさせる仕上がり。
音質はやや硬めながら美しく、聴かせる音に意思が感じられ、かっちりまとまってその響きには細部にまで配慮が感じられ、甘さは排して、快活に、スタイリッシュな緊張感とか、颯爽とした小気味よさや美しさ、なんかを感じる(といって非力感はない)。
ロシア的情緒というよりはむしろ明るい。スケール感とかほの暗さとか、を求めるなら選択肢に入れないほうがいいだろう。
この曲から虚飾とか力みとかを削って、案外自然で美しいものが残った、みたいな印象の演奏のように思う。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする