好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ドヴォルザーク 交響曲第8番 ヤルヴィ/スコティッシュ・ナショナル管

2017-08-20 11:43:28 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…ヤルヴィ(ネーメ)
演奏…スコティッシュ・ナショナル管ヤルヴィ
好み度…4.5(5点満点)

ヤルヴィ(お父ちゃん)は特に情感を込めて聴かせたり特別な深みを感じさせたりといったタイプではないようだけど、弦も金管もしっかり鳴らしてオーケストレーションの妙なんかもしっかり出しつつ重厚ではないが、厚い音をしっかりコントロールさせてどちらかといえば明るめに聴かせてくる。
旋律もオーソドックスな展開の中でちょっと気の効いたタメをつくってみたり、平坦にならずに聴かせてくる。そんな演奏なので、この曲とは結構相性よく、この曲の明るさ、軽快さと豪快さの妙、爽快に吹かれる心地よい旋律等、軽すぎず重すぎず、心地よく聴かせている。
叙情楽章は特に感銘を受けるものでもないが終楽章の主題の裏のホルンなども力強かったり、この曲らしさも随所によく出ていると思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラームス 交響曲第2番 タヴァロス/フィルハーモニア管

2017-08-20 11:41:16 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…タヴァロス
演奏…フィルハーモニア管
好み度…3.5(5点満点)

豪快で絢爛な明るい響きのブラ2、なんだけど、何か今1つ、の感。
情感や深み、あるいは厳しさとか緊張感は感じられず、華やかな大きな音がやや駆け足で通り過ぎていく。
ブラ2は華やかなものも明るいものもありだと思うが、この演奏の場合、感じるものがない。フィナーレはなかなかに明るく豪快ではある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 マゼール/ウィーンフィル

2017-08-20 11:38:12 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン 
交響曲第5番「運命」 

指揮…マゼール
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)

残響のかなり少ない硬く乾いた感がまずは印象的。これはホールだったり録音の関係もあるように思う。
そんな響きも手伝ってか、内声も結構しっかり分離された響きとなっていて、響き自体はドライでどこか冷めた感を受ける。
エッジの効いた力感は感じるが、熱さや荘厳な雰囲気といったものはあまり感じない。
終楽章などかなり鳴らしていて、力感は増すが響きはやっぱりやや硬くおおらかではない。
全体的に残響がないせいか、おおらかな流れを感じる、というタイプではない。硬く厳しい力感と、艶というよりは内声の分離されたドライな響きといった印象の、ちょっと不思議な、ちょっと乗り切れない感の、そんな感じの運命かな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラームス 交響曲第2番 チェリビダッケ/シュツットガルト放送響

2017-08-12 16:49:52 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番 

指揮…チェリビダッケ
演奏…シュツットガルト放送響
好み度…4(5点満点)

チェリといえば遅いテンポのイメージがあるが、この演奏ではそれは感じない。
響きもチェリ特有の執念が宿ったかのような、あるいは幽玄な美しさというよりは、むしろ瑞々しい活力を感じるような響き。
後年に聴かれる金管を鋭く突出させるような独特な処理もなく、高弦の響きが前面に出ている印象。
ミュンヘン盤との比較で言えば、チェリらしさ、深みや美しさ等ではミュンヘン盤に明らかに分があるが、この盤では瑞々しい活力が感じられるといったところか。
第1楽章は冒頭はちょっと急くような感があり情感に欠ける印象も受けるが、その後は瑞々しさの中にも2番らしいあるいはチェリならではの情感や響きを随所で聴かせ、
第2楽章はチェリらしくゆっくり美しい響きで聴かせ、終盤の弦の張り詰めたような美しさも印象的(この部分はミュンヘン盤が切り裂くような金管がとても印象的なのに対しこちらでは情感込めた弦の厚い響きが印象的)、
終楽章は弦の艶のある力感を前面にしっかり聴かせてフィナーレへの追い込みも結構力強い。
後のミュンヘン盤と比べればチェリらしさは薄く感じられるが、単独で聴けばやはり他にはない特有の雰囲気と美しさを持ち、チェリらしさも聴かせながら瑞々しい快活な印象も与えるブラ2になっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 マゼール/ベルリンフィル

2017-08-12 16:40:57 | ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン 
交響曲第6番「田園」 

指揮…マゼール
演奏…ベルリンフィル
好み度…4(5点満点)

この曲を「田園」のイメージとかに縛られるのでなく、シンフォニーとして聴き応えを感じられる、そんな演奏のように思う。マゼールだけど、ここにはほんのり温かみも感じられるような感もある。
第2楽章こそ特に感銘もないが、第1、3、4楽章では低弦にしっかり支えられた柔らかいが厚く清清しい弦の響きと豊かなアンサンブルが厚く明るい響きをつくって心地よく、結果として豊かな自然、喜び、嵐…といった情景も自然と感じられるものとなっている。第4楽章での嵐をこれくらいダイナミックに聴かせる演奏もあまりないように思うのだが。
終楽章は終始穏やかな柔らかな表情を見せ、楽章の中での細かな表情付けはそれほどされていないが、穏やかながらも響きは明るさと豊かさを失わず、楽章全体で力まず自然な感謝が表現されているようでもある。
マゼールといえば厳しさや冷静さ、ときに新鮮さを強調するあたりが連想されるようでもあるが、この演奏はそんな芸達者がちょっと見せた安らぎと優しい一面、そんな印象も受ける。
この曲がその標題的な側面を抜きにしても、交響曲として優れた曲であることを感じさせてくれる演奏のように思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラームス 交響曲第4番 スゥイトナー/シュターツカペレベルリン 

2017-08-12 16:38:03 | ブラームス 交響曲第4番
ブラームス 
交響曲第4番 

指揮…スゥイトナー
演奏…シュターツカペレベルリン
好み度…4(5点満点)

音はしっとり落ち着いて美しい。厚みもほどよく、これが全体の印象となっている。
教会での録音らしく柔らかい響きで残響も美しい。
特に強いインパクトがあるということもないが、柔らかくしっとりと良質にまとめられている印象。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 クーベリック/バイエルン放送響&合唱団 他

2017-08-07 09:11:12 | べートーヴェン 交響曲第9「合唱」
ベートーヴェン 
交響曲第9番「合唱」 

指揮…クーベリック
演奏…バイエルン放送響&合唱団 他
(1982年ライブ)
好み度…5(5点満点)

冒頭から、ほのかに熱を帯びながらどこか清らかな敬虔な雰囲気をたたえた響き。
熱さや推進力一辺倒でもなく、適度な緊張感をたたえて、虚飾のない力強さと情熱が敬虔に昇華されているような雰囲気が印象的。
録音も悪くなく、木管もベートーヴェンらしい響きに一役買って、楽器間のバランスもいい。
第2楽章はビリビリするような緊張感やティンパニの強さよりむしろ優しくちょっと牧歌的な美しさが印象的で、第3楽章も、天上を連想させるような、くもりのない清清しい美しさはこのコンビならではと思わせる。さりげないようでいちいち美しい。
終楽章も前半からいいな、と思って聴いているうちに、独唱が始まってから急に何か視界が開けるように、ちがう高みに入るかのように、さらに輝き出したには驚いた。
まず独唱がうまい。独唱のことはよくわからないし、あまり独唱部は好きではなかったが、大きく謳いながらもこれくらい耳障りにならないなら悪くない、と思ってるうちにオケもまだ余力を残していたのか、さらに響きにスケール感を増してくる。合唱が加わって、この合唱がまた断然といい。清らかでとても力強い。力強いけど力みかえったり濁ったりしているところがなく、スケール感も伴って美しい。
大げさでなく、くどくないし、ことさら煽るようなことはしていないけれど、でも聴いているうちに高揚を覚えジンとくる。感動的。フィナーレは最後の合唱を速く、合唱の後を通常より速度を落として、というちょっと珍しいパターンで、個人的には最後の合唱はゆっくり崇高にやるのが好きだが、それはもはや気にならない。
クーベリックとバイエルンいうことで清らかだけどちょっとあっさりめかな、と思っていたが、力強くも敬虔な響きは予想以上だったし、こんな感動的な音楽をやるとはびっくり。このコンビはもともと好きだが、さらに見直した。これは名盤。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドヴォルザーク 交響曲第8番 プレヴィン/ロサンゼルスフィル

2017-08-07 09:06:49 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…プレヴィン
演奏…ロサンゼルスフィル
好み度…3.5(5点満点)

ごく普通の演奏との印象。上手い人達が楽譜通りにちゃんとやるとこういう演奏になるのかな、といった感。
明るさも艶も深みも活力も民族色といったものも特に感じない。楽器の出し入れにも特に新鮮味はないように思える。
別に悪いというわけではないが、ごく普通の演奏、といった感。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チャイコフスキー 交響曲第4番 ロストロポーヴィッチ/ロンドンフィル  

2017-08-07 09:03:30 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…ロストロポーヴィッチ
演奏…ロンドンフィル
好み度…4(5点満点)

この人のつくる音は厚く重くスケール感を感じる。
このチャイ4でもこの曲特有の雰囲気といったものはあまり感じないが、弦も管も豪快に鳴り、重量感に満ちた印象となっている。
第1楽章から展開は基本的にオーソドックスながら、叙情部やクライマックスの最後ではちょっとテンポを落としてしっかり謳いつつ、どっしりと豪快に響かせている。
第2楽章は高揚部でホルンを前面に出した処理がちょっと新鮮だが嫌味はなく、適度な厚みと叙情性の感。
終楽章は出だしから最後まで打楽器も含めオケが一丸となった重量感が結構すごい。高速で快活に飛ばすタイプではないが、急がずしっかり大きな音をつくってこれまた重く豪快。
録音に、同じコンビのチャイ5のような艶がないのが惜しいといえば惜しいが、縦の線とか内声とか云々でなく、弦は十分鳴り、聞かせどころの金管も豪快、重いといえば重いけど、聞きようによっては騒々しいのかもしれないけど、何とも重量級のどっしり分厚く豪快なチャイ4である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする