好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ドヴォルザーク 交響曲第8番 バルビローリ/ハレ管 

2023-10-15 10:43:31 | ドヴォルザーク 交響曲第8番

ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…バルビローリ
演奏…ハレ管 
好み度…5(5点満点)

バルビとハレ管の演奏は、うまいという演奏では、多分ない。
でも、では例えば手放すかといえば、やっぱりそれもためらわれる、ならではの魅力があったりする。
この盤なんかも、他と比べてうまいとは感じないしむしろがさつな感じもするんだけど、でもこの温かみのある、飾らない熱を帯びた、力強い情緒ある歌やら響きを聴いていると、やっぱりいいなと思う。
この盤は録音状態も悪くないステレオだし、こういう曲なので、うまさよりむしろこのコンビの温かい情緒ある力強い響きが楽しめる気がして、世評もなかなかいいようです。
というか、例えば第3楽章の情の濃さとか終楽章の情熱的な鳴らしっぷりなど聴いていると名盤かも?とも。


ドヴォルザーク 交響曲第8番 ビエロ/チェコフィル

2023-07-15 23:13:51 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番

指揮…ビエロ 
演奏…チェコフィル
好み度…4.5(5点満点)

冒頭からの明るい、叙情性をくすぐるような響きがこの曲らしくてよい。
響きの厚さも快活な力強さもしっかりあってこの曲の標準的な秀演として安心して楽しめる感がある。
旧録との比較では少し明るさと華やかさを増して、どちらもよさがあるが、こちらのほうがより一般的にドヴォ8らしいとはいえるように思う。
併録の新世界よりこちらのほうが特有の雰囲気が感じられていいかな。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 ヤンソンス/オスロフィル

2021-05-22 14:42:10 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…ヤンソンス 
演奏…オスロフィル
好み度…5(5点満点)

このコンビの、重厚だったり深みを感じさせたりというのではないが、明るい透明感と活力を感じさせる響きと繊細さも感じさせるアンサンブルはこの曲に合うように感じていながら結構長い間耳にしなかったが、聴いてみてある意味予想以上にぴったりはまってとても爽快で心地のよい盤となっている。
ある意味ヤンソンスらしく郷土色とか濃い情感とかはあまり感じられないが、小気味よい快活さや瑞々しい旋律や響き、彩り豊かなオーケストレーション等、活き活きと響いて、終楽章の特徴ある金管等も爽快に決まっている。
機能的に爽快に音を重ねながら、この曲の明るさや活力、あるいは第3楽章での独特の美しさなどの雰囲気もそれなりに出ていて心地よくドヴォ8のよさに浸れる演奏と思う。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 ロヴィツキ/ロンドン響

2020-09-27 10:19:46 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…ロヴィツキ 
演奏…ロンドン響 
好み度…4(5点満点)

ワルシャワとのブラ2を聴いて、天真爛漫ともいえるような血の通った覇気に満ちた響きに、ロヴィツキのドヴォルザーク、特に新世界より8番は合うんじゃないか、と思っていて、ようやく聴けたのだが、併録の新世界よりはまだ活気を感じるような気もするが、ワルシャワとの活気に満ちた響きと比べると、何か遠慮してるんだろうか、と思うような、特に悪くもないが、期待した活気にあふれた覇気ある響きは聴かれない。
第1楽章では期待された野性味ある活気は聴かれず、第2楽章でも特に濃い情感が漂うわけでもなく、第3楽章はちょっと雰囲気あるが、まぁ、そういう楽章といえばそうのような気もするし、終楽章はホルンの強奏なんかは気持ちよいが、ほかは特に感じられることも特にない。
ちょっと期待が高すぎたかもしれない。標準あるいはそれ以上の演奏ではあるように思う。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 マッケラス/ロンドンフィル

2020-06-27 16:46:27 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…マッケラス 
演奏…ロンドンフィル 
好み度…4.5(5点満点)

美しい層を作りつつ重くならない響きで、明るく濁らず洗練を感じさせる美しい響き。
丁寧に音を吟味し、音作りをしているような印象を受ける。民族色は薄いかもしれない。
耳障りよく聴き心地よいがイージーではない、鳴らすところはしっかり鳴らした美しく上質のドヴォ8。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 テンシュテット/ロンドンフィル

2020-05-30 14:20:27 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…テンシュテット
演奏…ロンドンフィル
好み度…4(5点満点)

録音は1991年とあるから結構晩年の録音なんですね。
ちょっとはっきりしな録音のせいか、しっかりした力感と重みを感じつつも、緊張感とか艶とかにちょっと欠けるような印象を受ける。
速度を落とすとこは落としたり、ティンパニや低音もしっかり鳴らしながら、ただ流麗に普通に流れていく演奏とはちがう雰囲気をつくっているが、今ひとつ抜け切らないようなもどかしさというか、そんな感もやや受ける。終楽章は強奏部は力強く、叙情部はゆったりと、この曲ならではの金管も各所で爽快。
特に強い感銘を、というわけではないがよい演奏と思う。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 ケルテス/ロンドン響

2020-05-05 14:27:14 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…ケルテス
演奏…ロンドン響
好み度…5(5点満点)

ケルテスの明晰でバランスに満ちた豊かな色彩が明るい艶と活気に満ちた響きとなって、溌剌とした力感と洗練身も感じさせながら明るい色彩と輝きを感じるドヴォ8である。
第1楽章はドヴォルザークらしい雰囲気を洗練された響きの中に感じさせ、第2楽章も表情豊か、第3楽章の哀愁を帯びる旋律も弦の表情豊かでドヴォルザークの舞曲の魅力をしっかり感じさせる。終楽章も特徴的な金管は溌剌と響きつつ叙情部での弦の情感も結構印象的に、重さや迫力というよりは小気味よい活力で聴かせている。
ケルテスはそんなに聴いていないが、多分、明晰にセンスよく活気ある音を重ねるケルテスの音楽はブラームスでいえば1番より2番、ドヴォルザークなら新世界より8番に、より合っているように思う。
明るい色彩と輝きとドヴォ8ならではの雰囲気に満ちた秀演。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 アンチェル/アムセウテルダムコンセルトヘボウ管 

2019-02-24 12:31:54 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…アンチェル
演奏…アムセウテルダムコンセルトヘボウ管
好み度…5(5点満点)

いいドヴォ8である。
響きは荒いまでの活気にあふれ、低弦など内声の効果的な引き出し方が活気を引き立てる。
上品なうまさや美しさではなく、どこか武骨なまでの気概を感じさせつつ野性味や泥臭さを感じさせるような、上品なんてまるっきり念頭にないような明るい力強さがストレートに感じられる。
チェコフィルとのブラ2を聴いてから、アンチェルの、新世界よりもドヴォ8を聴きたいなぁ、と思っていたが、期待以上といってよい演奏。
チェコフィルとのこの曲の録音はちゃんとしたのがないようで、聴けるのはこのコンセルトへボウ盤ということになるようだが、コンセルトヘボウも結構がむしゃらに弾いてくれているようで、ドヴォ8らしい明るさと力強い活気にあふれた響きになっている。
録音は1970年録音ならもう少しうまく録音できたような気もしないではないが、悪いというほどでもなく、活気を十分伝えて楽しめる域。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 サヴァリッシュ/フィラデルフィア管

2017-12-23 23:17:41 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…サヴァリッシュ
演奏…フィラデルフィア管
好み度…4(5点満点)

サヴァリッシュらしく美しく無難にまとめられている。
テンポも楽器の出し入れも至って典型的であり、覇気とか活力とか野性味とかよりも落ち着いた安定感ある演奏のように思う。
金管はどちらかといえば控えめか。
そういう感じなので、特に難はなく響きも美しい上質の演奏かとは思うが、反面、何となく物足りないといえばものたりないかもしれない。

ドヴォルザーク 交響曲第8番 アーロノヴィチ/ケルンギュルツェニヒ管

2017-11-11 08:48:38 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番 

指揮…アーロノヴィチ
演奏…ケルンギュルツェニヒ管
好み度…5(5点満点)

整然とはしていないが野性味にあふれた快活な歯切れのよい響きに、濃い郷愁に似た雰囲気を漂わせた、ドヴォ8ならではの雰囲気をよく感じさせる盤のように思う。
弦も金管も重くならずによく響き、メリハリをつけたテンポは、基本的には快活ながら、ときに叙情性も感じさせる。
厚い響きという感じではないが、活力にあふれた響きであり、この曲は特に分厚い響きでなくてもよいように思うし、この曲にあった響きのように感じる。
録音は少し乾いたようなところもあるが、ただ小奇麗に美しくまとめることなく、この曲の野性的な快活さとときに濃い郷愁に似た情感を聴かせている、なかなかありそうでない、ドヴォ8らしい盤のように思う。