ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
指揮…マゼール
演奏…クリーヴランド管
合唱…クリーヴランドオーケストラコーラス 他
好み度…3.5(5点満点)
クリーヴランド管とマゼールというのはあんまり相性はよくなかったのだろうか。「これは」と思う盤に当たらない。
まずい演奏もないのだが、マゼールならではのおもしろさが感じられることもあまりないし、響きはうまいし音もしっかり出ているんだけど重みとか深みとかはあまり感じられないし、では洒脱なアンサンブルや艶があるかといえばそうでもなく、それなりのメリハリはあっても覇気があまり感じられないような。
もともと情や熱を込めるタイプではないとはいえ、この演奏ではちょっと軽い印象と「それで?」といったちょっと宙ぶらりんな印象をどこかで感じる。
重くならず機能的で均整のとれた力感で美しいといえば美しく、新鮮といえば新鮮ではあるが、ある意味、重さも情も敬虔も排除した第九を聴かせるのがマゼールの第九なのだろうか。
独唱がやけに元気よく謳うのはマゼールの意向だろうか。合唱も明るさと威勢を誇張した謳い方のように聞こえるが、声楽はともにちょっとつくりもののような無理があるように感じる。
管弦楽部分の、音は大きく機能的で美しいが深みも熱も感じさせない不思議な響きと、声楽が加わっての無理な明るさと元気のよさが印象として残る。
あるいは荘厳、敬虔、といった「第九」のイメージが頭にありすぎて、それとは違うマゼールの表現を素直に聴けないだけなのか…。
交響曲第9番「合唱」
指揮…マゼール
演奏…クリーヴランド管
合唱…クリーヴランドオーケストラコーラス 他
好み度…3.5(5点満点)
クリーヴランド管とマゼールというのはあんまり相性はよくなかったのだろうか。「これは」と思う盤に当たらない。
まずい演奏もないのだが、マゼールならではのおもしろさが感じられることもあまりないし、響きはうまいし音もしっかり出ているんだけど重みとか深みとかはあまり感じられないし、では洒脱なアンサンブルや艶があるかといえばそうでもなく、それなりのメリハリはあっても覇気があまり感じられないような。
もともと情や熱を込めるタイプではないとはいえ、この演奏ではちょっと軽い印象と「それで?」といったちょっと宙ぶらりんな印象をどこかで感じる。
重くならず機能的で均整のとれた力感で美しいといえば美しく、新鮮といえば新鮮ではあるが、ある意味、重さも情も敬虔も排除した第九を聴かせるのがマゼールの第九なのだろうか。
独唱がやけに元気よく謳うのはマゼールの意向だろうか。合唱も明るさと威勢を誇張した謳い方のように聞こえるが、声楽はともにちょっとつくりもののような無理があるように感じる。
管弦楽部分の、音は大きく機能的で美しいが深みも熱も感じさせない不思議な響きと、声楽が加わっての無理な明るさと元気のよさが印象として残る。
あるいは荘厳、敬虔、といった「第九」のイメージが頭にありすぎて、それとは違うマゼールの表現を素直に聴けないだけなのか…。