好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス ピアノ協奏曲第1番 オソリオ/バティス/ロイヤルフィル

2023-12-17 00:07:37 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)

ブラームス
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…オソリオ 
指揮…バティス 
演奏…ロイヤルフィル
好み度…4(5点満点)

オソリオもバティスもメキシコ出身というコンビによるブラームス。
勝手なイメージだが、メキシコというイメージに合った、明るめの熱いエネルギーを感じる演奏。
ただ、エネルギーを感じるのはどちらかといえばオケのほうで、はじけそうなオケを、エネルギーは感じるけど透明感のあるピアノの響きがうまいことバランスをとっているようなところを感じる。
なので、エネルギーは感じつつもどこか清涼な感じもあって、結構特有の魅力を備えた盤になっているように思う。
ロイヤルフィルも音色は華やかなほうだし。バティスのオケは元気だけど、ある意味元気以上でも以下でもなく、この盤は素朴なエネルギー感と透明感と情を感じさせるピアノの音色が魅力の盤のように思う。
所謂ドイツ的でないこの曲を聴きたいときにはよい盤だと思う。

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ブラームス ピアノ協奏曲第2番 カッチェン/フェレンチク/ロンドン響

2023-11-26 22:49:06 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)

ブラームス
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…カッチェン 
指揮…フェレンチク 
演奏…ロンドン響
好み度…4.5(5点満点)

ピアノにもオケにも堂々たる重みと力強さがあって、この曲の剛毅で重厚な迫力を感じさせる。重ったるいんじゃなくて、大きな広がりも感じるような。
いろんな演奏があるけど、ごういう演奏っていい。
録音はちょっぴり古風な音でちょっとノイズがあったりするし今風の綺麗なものではないが1960年の録音にしては上出来だし、聴くに何の不都合もストレスもない。

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ブラームス ピアノ協奏曲第2番 アラウ/ハイティンク/ロイヤルコンセルトヘボウ管

2023-11-04 08:30:11 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)

ブラームス
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…アラウ
指揮…ハイティンク 
演奏…ロイヤルコンセルトヘボウ管
好み度…4(5点満点)

アラウの重く、強く、美しく、一音一音をしっかり弾くピアノはブラームスに合っていて、ハイティンク/コンセルトヘボウのオケも弦の独特の艶と気品を帯びた重さ、ホルンや木管等ソロの上手さ、と流石の風格でそつなくまとめる以上のものを聴かせて、両者相まってちょっとどんよりした重さを漂わせながら、若々しい覇気とかでなく、熟成された風格のようなものを漂わせた演奏になっている。終楽章でちょっと感銘が薄れるような感があるが、まぁ、この曲はそんなところがあるからなぁ、という気もする。

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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 マルガリット/トムソン/ロンドン響

2023-10-08 10:15:48 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)

ブラームス
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…マルガリット 
指揮…トムソン 
演奏…ロンドン響
好み度…4(5点満点)

Chandosレーベルで、録音はこのレーベルらしい残響多めの明るめの響き。演奏が大きく聞こえるようなところはあるので、むしろいいかもしれない。
ピアノは硬質でどこかほんのり明るく若い強気な印象を感じる。
様々な表情が顔を出すというよりはむしろ凛と一本気のイメージであり、結構強く叩いてもいるようにも思うが、女性ピアニストだからかどうか、太い音にはならないので、厚いオケに乗ってどこか涼やかな雰囲気にも聴こえる。
特に上手いとかそういったタイプのピアニストではないように思われ、深みとかこぼれるような美しさといったようなものはこの盤ではあまり感じられない(それでも透き通るような弱音の高音などはこの人の長所なのかもしれない)が、しっかりした意志が感じられるような弾きっぷりは心地よく、終楽章などは他の盤と比べてピアノ主体で、その闊達なエネルギーを感じさせる演奏はこの盤ならではといえるかもしれない。
オケはロンドン響だし、危なげなく、厚く、特に重量感を強調するわけではないが、こぢんまりとせずに大きさを感じさせる好サポートと思う。
重みとか風格とか、そういう演奏でなく、青いと呼んでいいような一本気で、透明感のあるエネルギーというか、そういったピアノの雰囲気が、特にこの曲ではそれもいいんじゃないかと思え(しっかりした大きさと重みのあるオケの響きがあってこそとも思う)、こういう1番もいいな、と思える盤のように思う。

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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ブレンデル/デイヴィス/バイエルン放送響

2023-08-13 10:27:51 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…ブレンデル 
指揮…デイヴィス 
演奏…バイエルン放送響
好み度…4(5点満点)

ブレンデルの80歳の誕生日を記念してのコンサートの録音とのこと。
特に深みとか美しさとかを感じるという演奏でもないかと思うが、ライヴということもあるのだろうか、常のデイヴィスやブレンデルより肩肘張らない感情的なものがちょっと表に出ているようなところが感じられる。
ブレンデルならイッセルとのほうが個人的には完成度も情熱も上のように思うし、デイヴィスによるオケも、普段のデイヴィスより威勢がいいな、とは思うけど特別に何か感銘というものまでは感じないかな。
でもやっぱりさすがにこの人たちなので、ちゃんと聴き応えのある演奏にはなっているように思う。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 アンダ/ヨッフム/アムステルダムコンセルトヘボウ管

2023-08-06 18:49:40 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…アンダ 
指揮…ヨッフム 
演奏…アムステルダムコンセルトヘボウ管 
好み度…4.5(5点満点)

出だしのオケの響きはどこか硬く、各パートの揃いぶりもどこか危なっかしいような印象を受け、このオケらしい淡く輝くような艶とか気品が感じられず、ちょっとこの名人集団らしからぬ印象を受けるが、ピアノは澄みながら和音に頼らず一音一音の血の通った力強さと美しさで聴かせるような、オケがどうだろうとこのピアノだけで聴く価値ありだな、と思わせるものを聴かせる。
オケも次第に馴染んできて、相変わらずこのオケらしいとは言えないが武骨っぽい渋い力の効いた響きを随所に聴かせてある意味このピアノにはあっているかもしれない。
ピアノは第1楽章の力もいいし、第2楽章の情を宿すような音もいいし、終楽章も少し奔放さを加えてトーンダウンすることなく、ライブの少々のムラみたいなものはあるようにも感じるが、完成度というのでなく、感銘という点で、やっぱりピアノが印象深い盤のように思う。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ビレット/ヴィト/ポーランド国立放送響

2023-07-08 16:18:45 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…ビレット 
指揮…ヴィト
演奏…ポーランド国立放送響
好み度…4(5点満点)

ヴィトという指揮者はカッコつけたりこれみよがしなところはないが、しっかりと厚く、かつ、どこか温かい情も感じさせるいい演奏をする指揮者のように思う。この盤でもそんな印象は変わらない。
ピアノも実直で力もあるけど柔らかい抒情性がむしろ印象的で、例えば両端楽章の力強さ等よりは第2楽章全体とか第3楽章カデンツァでの抒情性などのほうが印象深い。
派手さや圧倒感などは感じず、ちょっと地味かもしれないがその抒情性がなかなかに感銘を感じる演奏のように思う。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 タニエル/ノイマン/フィルハーモニア管

2023-06-17 18:49:10 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…タニエル
指揮…ノイマン
演奏…フィルハーモニア管
好み度…4.5(5点満点)

オケの実直で、覇気と重厚感のある響きが印象的で聴き応え十分。
ピアノは特別なインパクトや力強さなどは感じないが非力感もなく、澄んだ音色で清涼と妖艶の間をいくような特有な雰囲気も少し漂わせてこの曲の青っぽい情を感じさせて悪くない。
ノイマンは演奏によってそんなにいい指揮者かなぁ、と思うときもあるけど、この演奏は大充実。
オケもピアノも飾り気はないけどオケは覇気と重厚、ピアノは澄んだ情、とちゃんと雰囲気をつくって血の通ったいい盤である。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ディヒター/マズア/ライプツィヒゲヴァントハウス管

2023-05-07 18:14:34 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…ディヒター 
指揮…マズア 
演奏…ライプツィヒゲヴァントハウス管
好み度…5(5点満点)

まずはオケがマズアにしては上々出来(こんな言い方ですみません)。このオケらしい明晰な透明感に「気合い」と言っていいような活気と凛とした艶を載せて、どこか洗練味も感じさせていい。
ピアノも地を這うような重みとか陰を感じさせる情とか、そういうのではないが、凛とした中に情もまとって美しく達者。しっかり力強いがその力強さはガツンとした重く固いものではなく清清しいような何かを解き放つような、若き情熱を感じさせるようなところも感じられてオケの活気ともよく合って爽快。両端楽章の爽快かつ情の込められた力感もいいし第2楽章のこぼれるような情のこもった旋律も美しい。録音を通してピアノとオケがお互いを触発しあっていい相乗効果が生まれた演奏だったのではないだろうか。PentaToneの美しい録音(リマスタ?) も効を奏しているようにも思う。フィナーレも力強く明るく爽快。
しっかり厚いが重厚とか言うより、どこか清清しく溌剌とした、熱を帯びたような情と活気をもった充実爽快な演奏のように思う。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ティリモ/ザンデルリング/ロンドンフィル

2023-03-12 15:48:52 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…ティリモ 
指揮…ザンデルリンク 
演奏…ロンドンフィル
好み度…5(5点満点)

有名な盤ではないような気もするが、大きくて、これはよい。
ザンデル/ロンドンフィルの響きがまずは何とも力と情と覇気に溢れ大きい。
残響多めの録音ではあるが音がぼやけることもなく、逆によいように作用しているかもしれない。
ピアノは特に何を誇示するようなところはないのだが、実直に少しの濁りもなくこのオケの力強さに少しも力負けすることなく、両者相まって気宇的な大きさをもった1番を繰り広げる。
オケの大きな響きがなければ、あるいは技巧を誇示するようなピアノだったら、こんな感銘は受けなかったとも思う。
ゆったりめの終楽章も伸びやかに輝かしくちょっと違う曲を聴いてるような感覚すら覚える。
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