ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
指揮…イッセルシュテット
演奏…NDR響
好み度…5(5点満点)
1970年ライブ。
イッセルシュテットのライブは、オーソドックスに、しっかりつくられた音に頑固な職人の覇気のような熱が加わって緊張感と力感漲る剛毅な響きとなって、厳格であり情熱的であり、心地よい。
この演奏でのNDRは重厚かつ熱気に満ち、ベートーヴェンの激しい気迫を響きで表しているかのようである。
私が聴いたのは新しい多分リマスターされた盤なので、音質がよくなったのもますますこの演奏のよさを伝えていると思う。
第1楽章の、重く鈍い刃のような力のこもった実直な激しさと響きは何ともよく、この楽章の醍醐味を聴くようであり、第2楽章もそのまま緊張感と熱にあふれた力漲る響き。
第3楽章はうっとりするような、というのとは違うかもしれないが、明るくストレートで実直な美しさは心地よい。普通のようでも艶と重みのあるNDRの響きも一役買っているかもしれない。
終楽章もオケは冒頭のコントラバスの響き、歓喜の主題での弦の響きから艶と活力に満ち、独唱陣も充実。合唱団は活き活きと力強く、男声女声ともにしっかり響いてアンサンブルも豊かに力強い(男声がちゃんと響いているというのもこの演奏には合っている)。そしてそっくり包まれるようなスケール感とその空気感から生じる力強さと美しさは、オケといっしょになって熱く活きた力に満ちた音楽を雄大に響き渡らせて感動的。
いろんな第九があるだろうけど、その響きと激しさにベートーヴェンならではのものを感じ、そのスケール感に第九ならではのものを感じる、感動的な一級の名演・名盤。
交響曲第9番「合唱」
指揮…イッセルシュテット
演奏…NDR響
好み度…5(5点満点)
1970年ライブ。
イッセルシュテットのライブは、オーソドックスに、しっかりつくられた音に頑固な職人の覇気のような熱が加わって緊張感と力感漲る剛毅な響きとなって、厳格であり情熱的であり、心地よい。
この演奏でのNDRは重厚かつ熱気に満ち、ベートーヴェンの激しい気迫を響きで表しているかのようである。
私が聴いたのは新しい多分リマスターされた盤なので、音質がよくなったのもますますこの演奏のよさを伝えていると思う。
第1楽章の、重く鈍い刃のような力のこもった実直な激しさと響きは何ともよく、この楽章の醍醐味を聴くようであり、第2楽章もそのまま緊張感と熱にあふれた力漲る響き。
第3楽章はうっとりするような、というのとは違うかもしれないが、明るくストレートで実直な美しさは心地よい。普通のようでも艶と重みのあるNDRの響きも一役買っているかもしれない。
終楽章もオケは冒頭のコントラバスの響き、歓喜の主題での弦の響きから艶と活力に満ち、独唱陣も充実。合唱団は活き活きと力強く、男声女声ともにしっかり響いてアンサンブルも豊かに力強い(男声がちゃんと響いているというのもこの演奏には合っている)。そしてそっくり包まれるようなスケール感とその空気感から生じる力強さと美しさは、オケといっしょになって熱く活きた力に満ちた音楽を雄大に響き渡らせて感動的。
いろんな第九があるだろうけど、その響きと激しさにベートーヴェンならではのものを感じ、そのスケール感に第九ならではのものを感じる、感動的な一級の名演・名盤。