好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 アルゲリッチ/コンドラシン/バイエルン放送響

2015-02-14 21:41:30 | チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番
チャイコフスキー
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…アルゲリッチ
指揮…コンドラシン
演奏…バイエルン放送響

好み度…4(5点満点)

アルゲリッチはこの曲の録音はいくつかあるようで、例えばアバドとベルリンフィルとの演奏と比べると、どちらもテンポは速いが、アバドとの演奏では少しの重みと落ち着きが増した分、光る水滴のような瑞々しさが消えたような印象を受ける。
コンドラシンとの演奏で圧倒的に光っていた終楽章の爆発力も閃きもアバドとの演奏ではなく、アリゲリッチでしか聴くことのできない魅力を聴くならコンドラシンとの演奏と思う。
コンドラシンとの演奏の魅力は、終楽章。
第一楽章など聴いていると、録音的にややピアノが遠く感じられ、また、音も美しくはあるが、早めのテンポも相まってやや軽いかな、という印象もあるが、好き嫌いはあれこの終楽章の爆発力と閃きは他ではお目にかかれないような感があり、やはり必聴といえると思う。
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ブラームス 交響曲第2番 シュタイン/バンベルク交響楽団

2015-02-14 21:03:10 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…シュタイン
演奏…バンベルク交響楽団

好み度…5(5点満点)

「味わい深い」雰囲気がなかなか秀逸。
例えば第1楽章の、弦楽器で、続いて木管を基調に主題が奏される部分なども暗くない哀愁を湛えて味わい深い。
第2楽章も落ち着いた展開の中でなんとも素朴で奥深い響きを湛えた弦が美しく、
終楽章も早くはないテンポだが素朴な明るさは何とも心地よい響き。
全編ゆっくりめの落ち着いたテンポ設定の中で決して派手ではないが深みと渋みの効いた音と雰囲気はこの楽団ならではのものとも思える。
特に弦楽器にこの楽団ならではのものを感じるが、木管もホルンをはじめとする金管も、ときにずしりと重みを効かせて味わい深い響きである。
流麗ではないだろうし上手い演奏でもないかもしれないが上手いばかりが名演ではない。
どこか渋くも優しい情感に満ちたこういう演奏は、昨今では貴重と感じるとともに、名盤と推したい。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 バレンボイム/シカゴ交響楽団

2015-02-14 20:58:43 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番

指揮…バレンボイム
演奏…シカゴ交響楽団

好み度…3(5点満点)

さすがに上手くて整ってはいる。
レンジの幅も広く管楽器もしっかりアンサンブルを保ちつつ平均以上の鳴りっぷりではあり乱れることもない。
けれど、シカゴに期待する絢爛さは感じられず、絢爛に変わる何かが引き出されているとも感じられず、それなりに鳴ってるけど大人しい演奏のように感じる。
出だしから少し重めに展開するけど、それが所謂ロシア的な雰囲気へ転化されているかといえばそうでもなく、終楽章もどこか燃焼度は低め。
明るさも感じられず、個人的には、上手いけど何となく煮え切らない印象の演奏。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 マゼール/ウィーンフィル

2015-02-07 01:37:28 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…マゼール
演奏…ウィーンフィル

好み度…3.5(5点満点)

録音もよく、洗練された演奏であるとは思うが、どこか冷たく金属質な印象もあり、この曲特有の無邪気なまでの開けっ広げな情感というか温もりというか、そういった面はあまり感じられない。
個人的な好みとしてはドヴォ8らしくないようであり。別の曲のようですらある。
ただ、無邪気さとか人間味とか波のような高揚感とかを求めなければ、統制のとれた美しい良演ともいえるかも。
マゼールならでは、というような新鮮な音もそれほど感じられないようでいて、この曲をこれだけ洗練された印象で聴かせるところがある意味マゼールらしさなのかもしれない。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 ルービンシュタイン/バレンボイム/ロンドンフィル

2015-02-07 01:31:26 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…ルービンシュタイン
指揮…バレンボイム
演奏…ロンドンフィル

好み度…5(5点満点)

ピアノもオケも力強く、溌剌と弾けている。
1楽章出だしから、力強い冒頭の和音に触発されたかのようにルービンシュタインのピアノが力強く弾け、
オケによる主題の提示もちょっとびっくりするくらいの堂々の力強さである。
その分2楽章に幽玄さみたいな雰囲気は感じられないが、清清しく過去を振り返るかのような爽やかな美しさを感じる。
終楽章でもルービンシュタインのピアノ、バレンボイムの指揮、ロンドンフィルの響きとも溌剌さは失速することなく、まさに皇帝の名に相応しい威風堂々、何とも骨太で力漲る演奏である。まぁ、堂々の名盤でしょうね。
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チャイコフスキー 交響曲第5番 シルヴェストリ/フィルハーモニア管弦楽団 

2015-02-07 01:27:03 | チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー
交響曲第5番

指揮…シルヴェストリ 
演奏…フィルハーモニア管弦楽団

好み度…4(5点満点)

ずしりとした重量感を伴う推進力、にごらないフィルハーモニア管。
ずしりと骨太だけど、明るくロマンチックな雰囲気香るチャイ5である。
厚いけれど透明感あるフィルハーモニアの響きも一役二役買っているのだと思う。
どちらかというと少しゆっくりめのテンポでよく謳っていき、終楽章途中で急にテンポを速めるが、これも終盤に更なる推進力を与えて効果的のように感じる。
4番は全く解せなかったが、この5番は、独特の解釈も表現の範囲内で、また結構効果的であり、表現力豊かな、骨太でロマンの雰囲気香るチャイ5に仕上がっていると思う。
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ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 クリュイタンス/ベルリンフィル 

2015-02-02 21:29:49 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン 
交響曲第5番「運命」 

指揮…クリュイタンス
演奏…ベルリンフィル 

好み度…3.5(5点満点)

模範的によい演奏と思うが、
特に運命には激しさとダイナミックさを求める1ファンとしては、響きの重厚さや熱さといった点でややもの足りない印象。
テンポや各楽器の出し入れなどは特に非を打つ点はないが、もうちょっと…といった印象。
あと終楽章でなぜかティンパニが違和感を感じる響き方でちょっと耳に障る感を受ける。
ベルリンフィルの響きは華やかであり、極めてオーソドックスな良盤ではあると思う。
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ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番 ダグラス/スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団

2015-02-02 21:23:25 | ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番
ラフマニノフ 
ピアノ協奏曲第3番

ピアノ…ダグラス
指揮…スヴェトラーノフ
演奏…ロシア国立交響楽団

好み度…2.5(5点満点)

オケもピアノもあまり覇気が感じられないというか、
多分スコア通りにやっていて技術的にはすごいのだろうが、厚みも叙情性も、特に感じられない。
もしかしたらダグラスとスヴェトラはあんまり気が合わなくて、演奏前からどちらも今ひとつ気が乗らないまま録音に入ってしまったのでは、と勘ぐってしまうくらいですらある。
熱さや流れを感じるわけでもなく、何かこの演奏にしかない雰囲気というものもない。
時に金管がその主張をするかのように甲高く響くが、ロシア的、というのとはちがうだろう。
ダグラスはスラットキンとのチャイ1は隠れた名盤と思っているが、そこで聴かれた力強く澄んだ美音もない。カデンツァは結構がんばっている印象ではある。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 マルケヴィチ ロンドン交響楽団

2015-02-02 21:15:28 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…マルケヴィチ
演奏…ロンドン交響楽団

好み度4.5(5点満点)

第一楽章冒頭からロシア的雰囲気を感じさせ、その後もしっかりメリハリをつけて力強く鳴る弦とこれを支えて並行する低弦もしっかり響き、金管も鳴りどころはしっかり鳴って、引き締まった厚みとエネルギーを感じる演奏。
時折見せる細かなテンポの変化や、楽器の出し入れも効果的に演奏に活力を与えている。荒々しいくらいの力感と統制のとれたアンサンブルを両立させるロンドン響もさすがのうまさ。
第2楽章も比較的太く明確に演奏され、中間の高揚部はそれほど情感入れずに速め強めの処理。むしろ後半のほうが印象的な低弦含めて情緒を感じる。
第3楽章もしっかり強めに奏され、これくらいしっかりやってくれると少し面白みも感じる。
終楽章、出だしのパンチ力と迫力は上々で、その後もこの楽章に求めたいお祭り感みたいなところも明るく、ダイナミックに出ていて、フィナーレもこの曲はこうでなくちゃ、と思えるくらい盛り上げて、この曲をこの曲らしく〆ている。
個人的には、第一楽章ラストが、テンポも速めで弦が少し跳ねるような弾き方となっていて情感があまり感じられないことが唯一、残念ではあるが、全体として、そのメリハリとテンポの緩急、素朴で力強い各楽器の響きからか、「生きた」演奏を聴けたような、そんな印象を感じる盤であり、ロシア的雰囲気も聴かせるこの曲の名盤の1つと思う。
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