Youtubeと言うと我々の年代では「あれは若い人が見る物だ」と思っている人もまだ多いようですが、古い映画(見つけたら早く見ないと消されてしまう)とか、私のような鉄道ファンにとっては目が釘付けになってしまうような動画もたくさん投稿されています。
ある日、Youtubeで列車の運転席からの(正確にはほとんど運転席の後ろ)前面展望画像を見つけて、国内のまだ乗った事のない路線を時々見て楽しんでいました。
そうしたら、ある時、Youtubeを開いた際に並んでいるサムネイル画面に下のような画像が入っていました。見つけた時はまだ数万回の視聴でしたが、今や再生回数200万回を超える人気の前面展望ビデオです。この画像を一目見ただけですごい所を走行しているのがわかります。左側に深い峡谷を眼下に見ながらかなり標高の高い所を走っていて、今鉄橋の上でしょうか。トンネルの右側の岩肌に彫られた柱も気になります。
この動画は、かつてユーゴスラビア連邦の一員だったモンテネグロのBarとBijelo Polje間を走る機関車の運転席から写したものです。日本の前面展望動画に多い窓柱が視界の邪魔になっているのと違い、機関車の前面窓から遮る物のない風景が楽しめます。
Barは、アドリア海を挟んでイタリアを臨む港町で、ここからセルビア国境に近い標高600mのBijelo Poljeまで行くのですが、途中モンテネグロの首都Podgorica(ポドゴリッツァ)を通った後海抜1000mまで駆け上ります。バルカン半島のアドリア海沿岸部はディナルアルプスと言う2000m級の山々を擁した山脈が横たわっていて、このあたりの国々では、アドリア海に面した町から内陸にある町まで行くにはどうしてもこの山脈を越えなければならないのです。幾つかこの山脈を越える鉄道はありますが、迫力ではこれが一番ではないでしょうか。
この動画に限らず東欧諸国は、長い間鉄のカーテンの向こうに位置していてベールに隠されていただけにさらに興味が湧いてきます。途中下車してグーグルマップとストリートビューを見ながら町を見て回ったりして、金と暇がなくてもちょっとした海外旅行が楽しめます。
追記 この記事は昨年8月ごろに書いて下書き保存のままで忘れてしまっていた物です。
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