今日も損切り!徒然なる列車

損切続きの人生ですが、そんな事は忘れて鉄道旅や鉄道模型とかの話、日常生活での発見や思い浮かんだ話とか書いてみます。

31年前の北海道旅行28

2008-08-22 20:59:35 | 鉄道旅行
  1977.8.25 Thur.
 翌朝は6時過ぎに起きた。簡易ベッドは他の客に踏まれぬうちに起きなければならないので気が気でない。
 朝食は6時30分からとれる。パン食である。何というパンか知らないが、少し上等と思われるやつを2枚食べた。スープ、他にハムエッグか何かがあった。食後の食器洗いにすごい行列で、かなり待たされる。やっと開放され部屋へ。
 Sが財布を失くしたと言って大探し。結局カバンの中だったが。そんなこともあってYHではかなりゆっくりして出発。1000の列車まで時間があるので朝市に行こうかとSが言っていたが、9時前になって出発したからそれもダメ。往き来た道を駅へと歩く。ただし、今度は線路沿いの通りは歩道を歩く。歩いているうちに、急行「大雪」が出発していく。間に合えば飛び乗ろうと思っていたから内心複雑な思いだ。
 駅まで歩くうちに、何本かのやや広い通りを渡ったのだが、何と横断歩道がない。京都なら巾3mくらいの道でもあるのに、5m以上はあろうかと思われる道にも横断歩道がない。これでは歩道があっても安全と言えないし、北海道が交通事故死日本一を競うのもうなずける。それにしても、ほこりっぽい町だ。
 駅に着くなり我々に近寄ってくる老婆がいる。「どこからきたんけ?」などと気安くしゃべってくる。その老婆は、持っていた袋から何やら木の実のようなものを取り出し、一粒づつ我々に渡し、「どうじゃ、やってみろ。わしもやるから」と言う。仕方なしに一つ食うとグミのようなモモのような甘酸っぱい味がした。「いけるじゃろ。もっとやるか」と言うと、Sは遠慮していらぬと言ったが、単純な私は、せっかくくれるというならもらおうと思い、老婆についていく。老婆は、セロハン紙に実を一つかみ載せ、セロハンをくるみ、手に持ちながら「何か記念になるものくれ。あんたどこ?」「京都」「じゃ京都の記念のものなんでもよい」とくる。そんなものあるわけない。ちょっとまごついていると、「30円や50円でもよい。記念にくれ」と言う。やっぱりそうきたかと思い、「そんなのもってない」と言うと、「そう、30円、50円もっとらんのけぇ」とぬかしてきたが、そのまま私は立ち去った。老婆としては小遣い稼ぎのつもりだったのだろうが、愛想もあまり良くなかったし、包みの中身も少なかった。