波乱の海をぶじ目的地へ

現世は激しく変動しています。何があるか判りませんが、どうあろうと、そんな日々を貧しい言葉でなりと綴っていけたらと思います

銀世界に

2012-02-11 23:38:39 | ポエム
  ◇

銀世界の上は一面の青空。
雪は些かも降っていないのに
尾根を煙らせて走っていくものがある。
何だろう。
目を凝らすが 橇も雪上車も走ってはいない。
実体のないところに 雪煙だけが上がっている。

あれは風だ。
風に粉雪が従って走っているのだ。
積った雪のなかでも 
風に信頼しきってついていく 
純粋なやつだ。
無邪気な子供のように 
教師を慕ってついて回っている雪たちだ。