◇
銀世界の上は一面の青空。
雪は些かも降っていないのに
尾根を煙らせて走っていくものがある。
何だろう。
目を凝らすが 橇も雪上車も走ってはいない。
実体のないところに 雪煙だけが上がっている。
あれは風だ。
風に粉雪が従って走っているのだ。
積った雪のなかでも
風に信頼しきってついていく
純粋なやつだ。
無邪気な子供のように
教師を慕ってついて回っている雪たちだ。
銀世界の上は一面の青空。
雪は些かも降っていないのに
尾根を煙らせて走っていくものがある。
何だろう。
目を凝らすが 橇も雪上車も走ってはいない。
実体のないところに 雪煙だけが上がっている。
あれは風だ。
風に粉雪が従って走っているのだ。
積った雪のなかでも
風に信頼しきってついていく
純粋なやつだ。
無邪気な子供のように
教師を慕ってついて回っている雪たちだ。