波乱の海をぶじ目的地へ

現世は激しく変動しています。何があるか判りませんが、どうあろうと、そんな日々を貧しい言葉でなりと綴っていけたらと思います

人生は遊戯場

2012-02-15 22:10:17 | ポエム



[人生は遊戯場]



青い空だ
緑の畑だ
白い海だ
みんな色々な問題を
抱えている
悩んでいる
抱えて
悩んで
抱え悩んで
生きている

自然がこんなに
大らかだと
自分なんかどこにいるのか
判定できなくなり
責任を取れとばかりに
青に飛び込み
緑に飛び込み
白に飛び込む
それを太陽が笑って見ている
―太陽は黄色か―
遠くで鳥が
黄色い声で叫んでいる
救急車の黄色いサイレンが
カーキーカーキー
迫ってくる

ここも遊戯場?

オレみたいに
頭のいかれたものには
世界はどこもかしこも
あざとい遊戯場に見えて
神の創った世界とは言えなくなっている

遊戯場といいながら
いずこも
きちんきちんと金を取ることだ
遊戯場だからといって
安心なんかしていられない
甘い宣伝文句に乗せられて
オレみたいに
暢気に遊んでいると
救急車に乗せられ
病院に投げ込まれて
頭のいかれた者とされてしまい…



銀世界に

2012-02-11 23:38:39 | ポエム
  ◇

銀世界の上は一面の青空。
雪は些かも降っていないのに
尾根を煙らせて走っていくものがある。
何だろう。
目を凝らすが 橇も雪上車も走ってはいない。
実体のないところに 雪煙だけが上がっている。

あれは風だ。
風に粉雪が従って走っているのだ。
積った雪のなかでも 
風に信頼しきってついていく 
純粋なやつだ。
無邪気な子供のように 
教師を慕ってついて回っている雪たちだ。