波乱の海をぶじ目的地へ

現世は激しく変動しています。何があるか判りませんが、どうあろうと、そんな日々を貧しい言葉でなりと綴っていけたらと思います

猫とバッタ

2012-02-07 07:10:01 | 散文

  ☆

飼い猫と見たが
薄原にいたのは
野良猫であった
猫は小さなバッタを相手に
戯れている
バッタが弱ったころ
食べてしまうのだ
残酷なようだが
これが天然の姿なのだから
仕方がない

そう思って通り過ぎようとすると
鈍く羽ばたく音がして
バッタが薄曇りの空へ逃れ出て行った
猫は恨めしげに細めた目でそれを追っている