唇はいつも新鮮

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君のくる度に唇
新鮮に
熟れる苺のようにではなく


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くっきりと 朝

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目覚めればくっきり朝が
あるように
天界という明晰な国

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天職

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病院を薬切らして
避ける者
叱る医師こそ
天職の人

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ひとみ

▽

君が目に映る世界は
けなげにて
果汁滴り哀しくも見ゆ

▽

夕日の丘

▽

逆境の夕立さって
蝸牛
向日葵開く夕日の丘へ

▽

向日葵

▽

ラルゴということば下って
つつがなし
丘に一本
立ってる向日葵

▽

甲虫

▽

甲虫ふと振り返る
紐の先
枯野の上は青空ばかり

▽

夕立

☆

夕立ちや

倒れるものは

草ばかり


☆

夕立

☆

夕立や
通ったしるしに
草が寝る
立ち木を寝かす
強暴さはなく

☆

登山家

☆

朝顔の
顔撫ぜて吹く
そよ風に
なりたい少女
登山家になった


☆

風鈴

✩

手の届く
近さに人が
立つように
フウリンガ鳴る
猫の顔して

✩

朝顔

✩

あの句この句

掴むばかりの

吟行句

朝顔つひに

顔をしかめる

✩

帰還鳩

☆

よろよろと

地面を歩く

帰還鳩

☆

氷雨

☆

氷雨降る

デートの場所を

ふいにして


☆

虹２

☆

徒歩にては

虹は拾へず

電車にて


☆