(携帯電話が電池切れのため写真撮れず・・・知覧町HPより武家屋敷群の写真を失敬・・・)
車の屋根を叩く雨音で目が覚めた。今朝は天気が良ければ開聞岳に登ろうと思っていたが断念。外を見ると、昨日あれだけ駐車していた車が1台もなくなっている。みんないつ、帰ったのだろう・・・
途中、道の駅で買い物をして知覧(ちらん)町に入る。午後は、この町に住む元職場の上司と会う約束をしている。それまでの間、武家屋敷群を見て回る。驚いたことに、屋敷には現在も人が住んでいる。明らかに指宿(いぶすき)帰りとおぼしきランナーの集団を見た。なんと福岡のランニングショップ「ランザローテ」のメンバーだった。あらためて新年の挨拶・・・
どの屋敷も入口に松と木の枝先に餅をぶら下げたものを飾っている。聞くところによれば、この地方独特の門松だそうだ。(ちなみに、ここの風習では門松を3回取り替える。今日の門松は昨夜取り替えたばかりで20日まで飾るそうだ。)更に驚いたのは、通りの両側の家々を台風から守るため塀の上に植樹がされているが、それがまるで万里の長城のような形をしている。なんと植えられているのは、お茶の葉と聞いて更に驚いた。知覧は茶で有名とは知っていたが、なんて贅沢な使われ方をしているのだろう・・・
午後、元上司と会い、一緒に昼食をとった後、特攻平和会館の中を案内してもらう。「・・・もう、きりがない。当時は、これが当たり前だったんだ。ああ、でも懐かしいなあ・・・」見ると一人の老人が展示室を先へ先へと進みながら、まるで自身に言い聞かせるようにつぶやいていた。「お父さん、もう時間ですよ。行きますよ。」「・・・ああ。」彼らが生きていれば、私の両親と同じくらいの年齢である。天から今の世を見て彼らは何を思うのか。我々の生活を見てうらやましいと思うだろうか。それとも、情けないと思うのだろうか。
私は、いつもバッグの中に読むと読まざるとにかかわらず、本を一冊持ち歩いている。この日、持ってきたのは「一度も植民地になったことがない日本」であった。内容は、欧米人から見た日本人論で戦争とは全く関係ないのだが、「一度も植民地になったことがない」理由の一つをここ知覧の地で見つけたような気がした。
武家屋敷と特攻基地、2つの全く異なる顔を持つ町・知覧・・・日本を訪れる外国人に見てもらいたい町の一つである・・・
(注)知覧町は平成19年12月1日、近隣2町と合併し、「南九州市」になりました。
車の屋根を叩く雨音で目が覚めた。今朝は天気が良ければ開聞岳に登ろうと思っていたが断念。外を見ると、昨日あれだけ駐車していた車が1台もなくなっている。みんないつ、帰ったのだろう・・・
途中、道の駅で買い物をして知覧(ちらん)町に入る。午後は、この町に住む元職場の上司と会う約束をしている。それまでの間、武家屋敷群を見て回る。驚いたことに、屋敷には現在も人が住んでいる。明らかに指宿(いぶすき)帰りとおぼしきランナーの集団を見た。なんと福岡のランニングショップ「ランザローテ」のメンバーだった。あらためて新年の挨拶・・・
どの屋敷も入口に松と木の枝先に餅をぶら下げたものを飾っている。聞くところによれば、この地方独特の門松だそうだ。(ちなみに、ここの風習では門松を3回取り替える。今日の門松は昨夜取り替えたばかりで20日まで飾るそうだ。)更に驚いたのは、通りの両側の家々を台風から守るため塀の上に植樹がされているが、それがまるで万里の長城のような形をしている。なんと植えられているのは、お茶の葉と聞いて更に驚いた。知覧は茶で有名とは知っていたが、なんて贅沢な使われ方をしているのだろう・・・
午後、元上司と会い、一緒に昼食をとった後、特攻平和会館の中を案内してもらう。「・・・もう、きりがない。当時は、これが当たり前だったんだ。ああ、でも懐かしいなあ・・・」見ると一人の老人が展示室を先へ先へと進みながら、まるで自身に言い聞かせるようにつぶやいていた。「お父さん、もう時間ですよ。行きますよ。」「・・・ああ。」彼らが生きていれば、私の両親と同じくらいの年齢である。天から今の世を見て彼らは何を思うのか。我々の生活を見てうらやましいと思うだろうか。それとも、情けないと思うのだろうか。
私は、いつもバッグの中に読むと読まざるとにかかわらず、本を一冊持ち歩いている。この日、持ってきたのは「一度も植民地になったことがない日本」であった。内容は、欧米人から見た日本人論で戦争とは全く関係ないのだが、「一度も植民地になったことがない」理由の一つをここ知覧の地で見つけたような気がした。
武家屋敷と特攻基地、2つの全く異なる顔を持つ町・知覧・・・日本を訪れる外国人に見てもらいたい町の一つである・・・
(注)知覧町は平成19年12月1日、近隣2町と合併し、「南九州市」になりました。