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生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

空の鉢

2022-09-28 01:34:46 | 日々の暮らし

「青空を冬の雁(かり)が渡って行き、人もない山には木の葉が飛んで散ってゆく。
夕暮れに靄(もや)の立ちこめた村里の道を、ただひとり空(から)の鉢を持ったまま帰ってゆくのだ。」
    (良寛)

子どもと無心に遊んだり、お年寄りにマッサージやお灸をしたりしても、米や豆の施しもなくひとり寂しく山に帰って行く。
働き損のくたびれ儲けという言葉があるが報酬の代価はお金だけではない。
子ども達の喜ぶ姿や、お年寄りの感謝の笑顔が鉢に一杯つまっている。
私も書を教え、お年寄りの笑顔をもらって自転車で帰る。
夜ひとり酒を飲む時、良寛のこの「空の鉢」の詩を思いだすのだ。
良寛さんと酒を交わす日を指折り数えながら。

コメント
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