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荏原天神についてNO16

2018-05-18 16:46:21 | 日記
 「鎌倉の碑」めぐり 著者 稲葉一彦には、次のような記述がありました。碑の元文を現代文になおすと次のような内容となります。
 「倭名鈔(わみょうしょう)」という本に、鎌倉の郡の中に、「荏草」と記した郷の名がある。今その名は残っていないが、「荏草」はこの社近辺の旧称のようである。「草」には「かや」という古いよみ方があったので、今言う「えがら」は、以前は「えがや」と言っていたものがなまって言うようになったのであろう。そして、後には文字も「荏草」を「荏柄」と改めてしまったと思われる。
 社前の松並木は古くから馬場と称している。
 本社は、もとは中央に菅原道具の束帯姿の座像を、右側には天拝山で祈っている立像、左側には本地仏の十一面観音像を安置したのだが、ここにいつおまつりしたのかは伝えられていない。
 頼朝は、はじめて大蔵の地に幕府をおいたとき、この社を鬼門の鎮守神とし、それ以来歴代の将軍が尊奉して来た。
 天文年間(1532年~1555年)に北条氏康が社前に関をつくって、関銭をとり社の維持費としたことがある。
 徳川氏の世には、鶴岡八幡宮の造営のたびに、その余り材残り木を受けて本社の修理にあてるのを例として来た。
 参考(荏原郷)
 奈良正倉院に残る「相模国封戸祖交易帳」と称する文書の中に、鎌倉郡荏草郷という文字があるから、この地名は奈良時代からすでにあったと見るべきであろう。
 相模国鎌倉郡には、郡の下の区分としての郷の名をもつ鎌倉郡、尺度郷、方瀬郷、沼浜郷の間にはさまって、荏草郷があった。郷と呼ばれているので、荘園という私領ではなく、国衛領であったことがわかる。
 荏原郷は、「倭名鈔」正しくは「倭名類聚鈔」(源順の著、930年ころに作られた意義分類体の漢和辞書で最も古い辞書といわれる。地名の部のあることが特色である。)の那波道円本には「エカラ」と振仮名が付いているが、この振仮名がいつ付けられたかは明らかでない。「新編相模風土記稿」では、はじめは「エガヤ」と読んだが、それが「エガラ」になったのだろうと記しているが、高柳光寿氏はこの説明は無理だとしている。しかしこの碑文は「風土記稿」説をとっているようである。
 (天神)
 古来、日本では天象気象を司る神としての天神を尊崇する信仰があり、ことに雷に対する畏怖は、平安時代になって御霊信仰と結びついて、天満天神仰として伝承されてきた。
 ところが、菅原道真が配所の大宰府にて寃罪にて死んだ後、京都に雷火の異変が相つぎ、彼を讒した藤原時平の一門に不慮の災が多く、だれいうとなく、これを道真の崇りと称した。そこで京都の北野に、新たに社殿を造り、道真を天満天神と崇め祀るに至った。これが北野天神社となり、爾来朝野の信仰が広く、天神信仰は北野社系統の社に独占されたかたちとなってしまった。荏原天神も、京都から天神信仰が伝えられるに至って、この地に分祀されたものであろう。
 (天拝山)
 「北越雪譜」の中に、次のような話が伝えられている。
 「大宰府の西方に天拝山がある。寃罪のために大宰府に流された菅原道真は、この山にのぼって、朝廷を怨む告文を天に捧げて祈り、雷神となった。」と。
 (鬼門)
 陰陽道では、艮(うしとら)の方角すなわち丑寅(北東)を鬼門といい、険悪な万鬼がここから出入すると説くが、この思想が中国から日本に伝えられると、京都王城の北東隅に位置する比叡山が、平安京の鬼門にあたるので、王城鎮護のために延暦寺が建てられたと説かれるようになった。これに対して、南西の隅を裏鬼門ともいうようになって、京の南西にあたる高野山を裏鬼門にあたるとして、ここに金剛峯寺が建てられたと説明され、以後家相その他の俗世間の生活にも多くとりあげられるようになった。
 大蔵幕府がおかれ、頼朝が鎌倉に居を定めたとき、荏原天神はすでに此の地に鎮座していたので、荏原天神が幕府の北東の位置、すなわち鬼門にあたるところから、この天神は鎮守神として、以来長く尊崇されて来た。
 (関銭)
 治安上の必要から設けられた関所が、鎌倉時代に入ると、治安よりも経済的な収入をねらいとして設けられことが多くなった。すなわち、今日の通行税の性格をもって徴収されたものがこの関銭であって、この関銭は社寺の造宮、修理の大きな財源として重用された。
 関銭については、「関取場」の碑で詳述します。などという記述がりましたので、投稿いたします。

(荏原天神の碑)

(荏原天神)

(荏原天神について)

(鳥居から荏原天神を望む)

(かっぱ筆・絵塚について)

(絵塚のオブジェ)

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