今回は、北海道からのレポート(その一)として、十勝地方の西部にある清水町人口約1万人の町訪れましたので、この地方の農家の現状をお伝えりします。
十勝支庁の面積は、岐阜県に相当する10,831km²の(岐阜10、621km2)面積を持ち、1市16町2村で構成され、清水町の農家戸数380戸弱、農業人口は、1、100人余りで、この地方特有の穀倉地帯であります。
最近の農家の主要作物として上げられる小麦、甜菜(ビート)次いで馬鈴薯(澱粉原料)が多く栽培されて、小豆、大豆等の豆類は少なくなったと云われています。小麦は、主に、前年の馬鈴薯の収獲が終わった後9月頃に種を播き、 翌年の7月末に収獲する越冬作物で、収獲まで2年掛るものであります。
この間、根雪になるころ、小麦の葉が枯れないように、農薬を散布し越冬に備えます。何分にも外気温イナス20°を超える厳寒気を乗り越えますが、幸いにも積雪の下と云う好条件下で、翌年の春青々とした葉が雪ノ下から顔を覗かせば、十勝にも春が来たと云う知らになります。しかし、降雪量が余りにも多いときは、融雪剤を散布しなければならない場合もある模様です。
この収獲する7月末の収穫には、コンバインを用いますが、更に、天候と云う試練を乗り越えなければならない、最大の難関が立ちふさがります。
それは、降雨により小麦が濡れている時は、収獲する事ができません。何故なら、物理的には、コンバインに藁が絡まったり、実が潰れたり品質に支障来たす事になり、また、製品として製粉業者に引き渡すには、実の水分を13%程度までの整品にしなければ、保管中に変質したりするからであります。加えて、整品にする乾燥料金等にも響くこともあります。
時には、収獲が不可能となり、最悪の場合は、小麦の穂から芽が出て、商品にならず家畜の飼料向けとなる場合があるそうです。この場合の価格は、通常の1割にも満たな事態となり、経営に大打撃となり、僅かな共済金が支払われますが、運悪くこれが2,3年続くとそれが、小麦の平均売上金額と位置ずけられて、年々共済金を受け取る額が下がる事態となるそうであります。
今年は、雨天が7月の28日頃から続き、収獲ができない状態で、コンバインの運転手を待機させている状況でありました。
天候被害の恐ろしさは このように、作物を育てる生育期間は勿論のこと、収獲まで精根籠め、手塩をかけて育てても、最後の最後に天候と農産物価格の取引にも左右されると云う、自然現象や商取引の二重苦に耐えてこられた農家の方々の精神力に敬意を表すると共に、これからも国民の食糧を確保していただく産業の一つ声援をお送りしたいものであり、農業を営む大変さを一層感じさせられたところでありました。
道路の除雪に備えて道路側に矢印の付いた板が上から下がっている。ここまでが車道を意味する)
(小麦畑)
(小麦畑倒伏が酷くコンバインの収獲に支障をきたす。)
(馬鈴薯畑)
(馬鈴薯の花)
(甜菜<ビート畑)
十勝支庁の面積は、岐阜県に相当する10,831km²の(岐阜10、621km2)面積を持ち、1市16町2村で構成され、清水町の農家戸数380戸弱、農業人口は、1、100人余りで、この地方特有の穀倉地帯であります。
最近の農家の主要作物として上げられる小麦、甜菜(ビート)次いで馬鈴薯(澱粉原料)が多く栽培されて、小豆、大豆等の豆類は少なくなったと云われています。小麦は、主に、前年の馬鈴薯の収獲が終わった後9月頃に種を播き、 翌年の7月末に収獲する越冬作物で、収獲まで2年掛るものであります。
この間、根雪になるころ、小麦の葉が枯れないように、農薬を散布し越冬に備えます。何分にも外気温イナス20°を超える厳寒気を乗り越えますが、幸いにも積雪の下と云う好条件下で、翌年の春青々とした葉が雪ノ下から顔を覗かせば、十勝にも春が来たと云う知らになります。しかし、降雪量が余りにも多いときは、融雪剤を散布しなければならない場合もある模様です。
この収獲する7月末の収穫には、コンバインを用いますが、更に、天候と云う試練を乗り越えなければならない、最大の難関が立ちふさがります。
それは、降雨により小麦が濡れている時は、収獲する事ができません。何故なら、物理的には、コンバインに藁が絡まったり、実が潰れたり品質に支障来たす事になり、また、製品として製粉業者に引き渡すには、実の水分を13%程度までの整品にしなければ、保管中に変質したりするからであります。加えて、整品にする乾燥料金等にも響くこともあります。
時には、収獲が不可能となり、最悪の場合は、小麦の穂から芽が出て、商品にならず家畜の飼料向けとなる場合があるそうです。この場合の価格は、通常の1割にも満たな事態となり、経営に大打撃となり、僅かな共済金が支払われますが、運悪くこれが2,3年続くとそれが、小麦の平均売上金額と位置ずけられて、年々共済金を受け取る額が下がる事態となるそうであります。
今年は、雨天が7月の28日頃から続き、収獲ができない状態で、コンバインの運転手を待機させている状況でありました。
天候被害の恐ろしさは このように、作物を育てる生育期間は勿論のこと、収獲まで精根籠め、手塩をかけて育てても、最後の最後に天候と農産物価格の取引にも左右されると云う、自然現象や商取引の二重苦に耐えてこられた農家の方々の精神力に敬意を表すると共に、これからも国民の食糧を確保していただく産業の一つ声援をお送りしたいものであり、農業を営む大変さを一層感じさせられたところでありました。
道路の除雪に備えて道路側に矢印の付いた板が上から下がっている。ここまでが車道を意味する)
(小麦畑)
(小麦畑倒伏が酷くコンバインの収獲に支障をきたす。)
(馬鈴薯畑)
(馬鈴薯の花)
(甜菜<ビート畑)