右派ブロックの第一党である保守党(穏健党)の選挙ポスター。前回の総選挙に続いて、キャッチフレーズは「新しい保守党 (Nya moderaterna)」。
中道を意識し、社会民主党のかつてのスローガンを流用しているところが特徴的だ。
また、スウェーデンの社会保障制度の根幹をなしている「社会保障と雇用のリンク」という原則の綻びを補うべく、なるべく多くの人々が働く社会の重要性を訴えている。

「みんなで一緒に前に進もう」
人々の連帯を意味する「一緒に(tillsammans)」という言葉は、
社会民主党が大好きで過去のキャンペーンにも盛んに使っていた。
一般的には「左派」というイメージが強い。だから、その言葉を
保守党が使い始めたのは面白い。

「みんなで一緒に、スウェーデンを一歩先を行く国にして行こう」
ここでも「一緒に(tillsammans)」が登場。

「雇用問題を解決できるのは『働く人のための党』だけ」
自分たちを『働く人のための党/労働党(arbetarparti)』
と称しているところが面白い。

「安心して暮らせるためにはより多くの警察官が必要」

「スウェーデンのすべての学校が『優』という評価を
もらえるように(学校教育の質を高めていこう)」

「税務登録をした仕事には賛成、税を納めない闇の仕事には反対
- 新たな雇用に『ノー』と言っている余裕が私たちにはあるのか?」
清掃や庭の手入れといった家事労働サービスの税額控除制度
(RUT-avdrag)のことを指している。

「誰も働かなくなったら、どうなる?」

「休暇 - より多くの人々が働くことがなぜ重要か、に対する一つの理由」
多くの人々が働くことで高い付加価値が生み出されるからこそ、
私たちは休暇を楽しむ余裕が持てるのだ、という理屈。特に
高齢化社会を意識している点に注意。現役世代のより多くの
労働力が就業しなければ、私たちが享受している夏の長い休暇を
今後も維持しながら高齢化社会を支えていくのは難しくなる、
という考えだ。

「お昼3時のコーヒー休憩(フィーカ) -
より多くの人々が働くことがなぜ重要か、に対する一つの理由」
これも同じ理屈。

「毎月25日 - より多くの人々が働くことがなぜ重要か、
に対する一つの理由」
毎月25日はスウェーデンでは給料日だ。給料を得て豊かな
生活を送ることができるためにも、より多くの人々が働か
なければならない、という理屈。
以上、3つのポスターの一番下には「スウェーデンで唯一の『働く人のための党(労働党)』」と書かれている点に注意。つまり、社会民主党はもはや労働者のための党ではない、と言いたいのだ。

左はすでに紹介した社会民主党の選挙ポスターだが、そのミスを指摘し
訂正すべく、自分たちのポスターを横に張っている。
失業者の数は46万6000人ではなく、
41万5000人であると訂正した上で、
「現政権の政策のおかげで、6月以降さらに5万1000人の人が
仕事に『駆けつける』ようになった。」
下のほうには、
「働くことが得になるべきだ。
職業斡旋活動の強化、若者向けの現場見習い教育の導入、
さらに多くの企業。現政権の政策を続けていくことを躊躇することなどできない。」
社会民主党が使っている「Vi kan inte vanta. (We cannot wait)」
というフレーズを、そのまま使って切り返している点が面白い。
しかも、社会民主党の「可能性の国(Mojligheternasland)」
に対抗して、「一歩先を行く国(Foregangsland)」
という言葉を使っている。
中道を意識し、社会民主党のかつてのスローガンを流用しているところが特徴的だ。
また、スウェーデンの社会保障制度の根幹をなしている「社会保障と雇用のリンク」という原則の綻びを補うべく、なるべく多くの人々が働く社会の重要性を訴えている。

「みんなで一緒に前に進もう」
人々の連帯を意味する「一緒に(tillsammans)」という言葉は、
社会民主党が大好きで過去のキャンペーンにも盛んに使っていた。
一般的には「左派」というイメージが強い。だから、その言葉を
保守党が使い始めたのは面白い。

「みんなで一緒に、スウェーデンを一歩先を行く国にして行こう」
ここでも「一緒に(tillsammans)」が登場。

「雇用問題を解決できるのは『働く人のための党』だけ」
自分たちを『働く人のための党/労働党(arbetarparti)』
と称しているところが面白い。

「安心して暮らせるためにはより多くの警察官が必要」

「スウェーデンのすべての学校が『優』という評価を
もらえるように(学校教育の質を高めていこう)」

「税務登録をした仕事には賛成、税を納めない闇の仕事には反対
- 新たな雇用に『ノー』と言っている余裕が私たちにはあるのか?」
清掃や庭の手入れといった家事労働サービスの税額控除制度
(RUT-avdrag)のことを指している。

「誰も働かなくなったら、どうなる?」

「休暇 - より多くの人々が働くことがなぜ重要か、に対する一つの理由」
多くの人々が働くことで高い付加価値が生み出されるからこそ、
私たちは休暇を楽しむ余裕が持てるのだ、という理屈。特に
高齢化社会を意識している点に注意。現役世代のより多くの
労働力が就業しなければ、私たちが享受している夏の長い休暇を
今後も維持しながら高齢化社会を支えていくのは難しくなる、
という考えだ。

「お昼3時のコーヒー休憩(フィーカ) -
より多くの人々が働くことがなぜ重要か、に対する一つの理由」
これも同じ理屈。

「毎月25日 - より多くの人々が働くことがなぜ重要か、
に対する一つの理由」
毎月25日はスウェーデンでは給料日だ。給料を得て豊かな
生活を送ることができるためにも、より多くの人々が働か
なければならない、という理屈。
以上、3つのポスターの一番下には「スウェーデンで唯一の『働く人のための党(労働党)』」と書かれている点に注意。つまり、社会民主党はもはや労働者のための党ではない、と言いたいのだ。

左はすでに紹介した社会民主党の選挙ポスターだが、そのミスを指摘し
訂正すべく、自分たちのポスターを横に張っている。
失業者の数は46万6000人ではなく、
41万5000人であると訂正した上で、
「現政権の政策のおかげで、6月以降さらに5万1000人の人が
仕事に『駆けつける』ようになった。」
下のほうには、
「働くことが得になるべきだ。
職業斡旋活動の強化、若者向けの現場見習い教育の導入、
さらに多くの企業。現政権の政策を続けていくことを躊躇することなどできない。」
社会民主党が使っている「Vi kan inte vanta. (We cannot wait)」
というフレーズを、そのまま使って切り返している点が面白い。
しかも、社会民主党の「可能性の国(Mojligheternasland)」
に対抗して、「一歩先を行く国(Foregangsland)」
という言葉を使っている。
この先4年彼等に任せるとどんなことになるのかな。失業保険の質の低下、年金生活者と有職者の収入の落差、学校や病院などの私有化なんか見ていると、堤未果さんの書くアメリカみたいにならないといいと思うんだけど。
私は懐疑的すぎるんでしょうか。
かといって革新派も頼りないし・・・
「いや、そんなことはどうでもいい。重要なのは君たちの財布の中にどれだけたくさんのお金が残るかだ。この4年間、俺たちから大きな恩恵を受けておきながら、左派ブロックに票を投じるなってことはする訳ないよね?」
という、誰かさんの声が聞こえてきそうです(笑)。
左派政党は、税金をいくら減らすがで競うよりも、充実した社会保障を維持するためには、税収が必要だ、という主張が本当はもっとできるはずだし、主張の仕方によっては世論の支持を勝ち取ることができたはずなのに、それに失敗してしまいました。
その結果、社会民主党の皮をかぶったModeraternaにどんどん支持が流れていってしまいました。
Moderaternaは、かつてのイメージを払拭するために、党員として好ましい服装や振る舞いのマニュアルを作って、指示しているようですね。
Moderarternaのイメージ戦略について、思い当たることがあり書き込みませていただきます。
一昨日朝の通勤時間帯にウプサラの大学病院の敷地角を通ったところ、道路脇にSocialdemokraternaとModerarternaの運動員が立っていました。それぞれからビラを受け取ったのですが、Moderarternaの方からはビラと一緒にリンゴを一つ渡されました。リンゴについていた値札と見えたシールにはnya Moderarternaとありました。
「みんなが大好きなリンゴでもかじってリラックスしながら我々のビラを読んで政策研究のきっかけとしてください。」というスウェーデンらしい導入なのかと思う一方で、まさかとは思いますが、政党がリンゴ一個で有権者がなびくという期待をしていたり、実際に有権者がなびいたりという安易さが付け入ることがないことを願いました。
物を配ることに関して、スウェーデンでは規制はゆるいようですが、まさかリンゴを一個もらったからといって、その党に投票するほど単純な人はいないでしょう。
投票権ありますよね。もう決めましたか?
地方選挙の投票権があります。投票先候補を幾つかに絞ったもののまだ決めていません。今晩新聞、テレビ、ビラ、Yoshiさんのブログなどを参考に各党の政策を今一度比較した上で、最終的にどうするか決めたいと思います。