スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

水不足と集中豪雨

2006-08-02 19:16:43 | スウェーデン・その他の社会
今年の夏はスウェーデンも好天続きで、暑く、雨が少ない。地域によっては水不足で、農場や庭に水やりが禁止されているとか。農家にとっては大打撃。

今年のブルーベリーのできも悪いそうだ。初夏に雨が少なかったので、実が小さい。たとえ今から雨がたくさん降ったとしても、もう今年の分は手遅れらしい。一方で、実の中の水分が少ない分、甘みや栄養分は濃厚なのだそうだ。

私も8月に収穫をしようとたくらんでいるので、目星をつけておいた針葉樹林に入って、出来を見てみるけれど、どれも小さくて、シワクチャなのが多い。水不足なのに、ナメクジだけは丸々太っていて、いつもながら気持ちが悪い。小さなブルーベリーでもたくさん食べて、水分補給しているのだろうか?

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水不足が叫ばれると思ったら、先週末には局所的な大雨が降り、洪水に見舞われたところもあった。スウェーデン中部のÖstersundから、さらにノルウェー国境に近い村では、国道と鉄道が地面の土砂ごとごっそり流されてしまった。たまたま事件の直前に通りかかった、Trondheim(ノルウェー)発Östersund行きの電車の運転手は線路が10cmほど浮き上がっているのを確認した。そして、電車がちょうどこの区間を渡り終えた直後に、土台が流されてしまったのだ。間一髪。この電車はさらにその直後に、脱線して停止。しかし、大事はなかった。

その横を走るヨーロッパ国道のほうも、たまたま通りかかった車が急停車。前輪が土砂崩れのがけに乗り出して停車。こちらも間一髪。


地球温暖化に伴い、干ばつが深刻になってくる一方で、局所的な集中豪雨は増え、土砂崩れの恐れが毎年、上昇しているとのことだ。ずっと北に位置するスウェーデンも例外ではないようだ。
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ちなみに、上に書いたような「不幸中のまさかの幸運」のことをスウェーデンでは「Man hade änglavakt」という。「天使の御加護があった」という意味だ。