野田首相が不退転の決意で、国会に提出した消費税増税案であるが、この増税が何のためであるのかという目的がはっきりしないので、民主党内でももめるし、野党の政局にも利用されている。財務省の増税目的ははっきりしている。日本の国債依存度の高さを是正することである。もちろん、消費税の増税により、景気が悪化し、全体の税収が減るという結果が起こるかもしれない。しかし、その危険性を犯しても、実施にこぎつけたいのは、海外の金融当局者やヘッジフアンドなどからの圧力を減少させたいという思惑がある。だから、何が何でも、消費税を増税させたいのである。いわゆるポーズだ。しかし、私たちの目から見ると、それはおかしいと思う。私たちは霞ヶ関の官僚を選ぶことが出来ないので、批判は政府に向かうのだが、民主党政権は政権を取って、財政が厳しいことを実感したことは分かる。だから、消費増税も止むなしと思う。それが民主党の提案する基礎年金部分に充当されるのなら、我慢もする。しかし、一方で、お金が無いから止めると言っていた八ッ場ダムや朝霞の公務員宿舎の建設などを推し進めて始めていて、増税というのは分からない。しかも、この増税は景気が少し回復しかけた時期に、冷水をかけかねないのである。それにしても、官僚や政府首脳や与野党の議員などが、それぞれに、違った思惑で、この増税を議論しているので、日本は大混乱である。私たちにはわけが分からない。
Y-FP Office Japan
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