民主主義国家がまた一つ、地球上から消えた。アフリカ中西部ガボンで30日、軍幹部によるクーデターが発生したのだ。大統領選でボンゴ大統領が3期目の当選を果たしたと選挙管理当局が発表した後、軍幹部はテレビ放送で権力の掌握を表明、大統領は自宅軟禁状態にあるとした。7月にニジェールで軍事クーデターが起きたばかりである。連鎖である。世界地図を見てほしい。独裁国家や権威主義国家、さらには軍事政権などの国々が、この世界の中で、なんと数が多いことか。民主主義国家は日本を含めたアジアの一部とアメリカ、ヨーロッパという限られた地域に過ぎない。発展途上国はどうしても自国の資源に国家の経済を委ねやすい。そこには汚職が生じて、国民の不満がたまるという構図が生まれる。軍事政権になれば、富が分配され、汚職は無くなるのかと言えば、そんなことは無く。一時的な国民の不満が吸収されれ、そして、国民は最大の特権であった自由を失うのである。(くちなし亭、2023.08.31)
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