この世には崩壊の定め、エントロピーの法則というものがある。私たちは肉体、バイオスーツを着て、この世に存在する。だが、このバイオスーツも崩壊の定めには逆らうことはできない。いつか朽ちて、無くなるのだ。だが、この世には奇跡というものも存在する。アメリカ中西部・ミズーリ州の修道院を立ち上げるなどしていた、修道女のランカスターさんは2019年に95才で死亡した。ランカスターさんの遺体は防腐処理もされないまま、木製の棺(ひつぎ)に入れられ埋葬されたが、先月、聖堂の移築のために掘り起こしたところ、腐敗もなく死亡した時に近い状態で発見されたという。人は彼女を聖人だと言うが、奇跡である。細かく科学的な分析をすれば、理由も判明するだろうが、それこそが奇跡なのである。聖人ともなれば、奇跡も起こすのである。(くちなし亭、2023.05.31)
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