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自分で考える

 今の学生諸君は大変だ。就職超氷河期とかで、簡単には就職できない。採用する企業も、その他大勢の群れの中から、頭ひとつでも上にいる学生をとりたいだろう。群れの中に入れば、人より良い条件の企業に採用されるのは困難であるということだ。ところが、ビジネス街などを歩くと、ひと目でそれと判る若い衆が群れで歩いている。地味目のスーツに無難なデザインのネクタイ、きちんと調えられた黒い髪の若い者が企業訪問をしている。
 企業を訪れても、応対に出た担当者とのやりとりなど、様々な方法で指南された通りのやりとりをするのだろう。企業を訪れる時は、こういう服装で、企業に着いたら、こういう態度で、企業の人が出てきたら、こういう受け答えをしなさい、で、みんなそうする。結局、群れの中である。で、自分は個性的に行こうと思って、ちょんまげに、大小を腰に刺し、企業の本社の玄関先で「拙者、これより切腹いたす。ついては御社の玄関先を拝借したい」とやっても、普通の企業なら採用されるのは少々困難である。
 小生もリストラされ、浪々の身を経験した。就職支援会社に半年ほど世話になった。また、ハローワークの就職支援の講座交流プラザにも参加した。中高年の再就職に関する本も読んだ、インターネットでも情報を収集した。それらのモノが訴えていること「中高年の再就職は非常に難しい。人と同じことをやっていてはダメ」これ、ものすごいパラドックスである。就職支援の本を読んだら「人と同じことをやっていてはダメ」と書いてある。その本を読んだ人が、その本で書いてある通りすれば、人と同じことをしたことになる。だったら、本に書いた通りのことをしてはダメということ。と、すると、大学の就職課の学生への指南、小生が浪人時代に接した、再就職支援会社、支援講座、本などは、その通りしてダメということだ。
 ようは、個性を磨かなければ就職は難しい。個性を磨く方法は自分で見つけなくてはダメだということ。自分の個性は自分にしか判らないのだから。
 幸い小生は、再就職を果たした。その小生の経験から、就職活動中の学生諸君や、リストラされたご同輩にアドバイスを贈る。
 世に山ほど有る、就職に関する講座、人の意見、アドバイス、書物、ネットの情報、そんなモノの通りしてはいけない。ライバルもそれを見て、その通りしているのだ。ライバルと同じことをしていてはライバルに勝てない。もちろん、この記事の通りしてはダメだ。では、どうするか、自分で考える。あなたが考えたやり方はあなただけのものだ。
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