Chimney角屋のClimbing log

基本的にはクライミングの日記ですが、ハイキング、マウンテンバイク、スキー、スノーボードなども登場するかも・・・。

月稜会、谷川岳で合宿

2014-08-19 22:31:35 | 無雪期山岳クライミング」

8月17日(日)から19日(火)にかけて、月稜会のメンバーで谷川山岳クライミングの合宿をしてきました。

今回はメンバーが11人。でも入山日と下山日にばらつきがあり、自由に出入りできるように、この暑い時期に谷川となりました。私は全体のリーダーでしたので、準備が大変。個人的には、山岳クライミングと言うのは、大人数の合宿という形にはそぐわないと思っているのですが、生きのいい新人が張り切っているので、「最後の御奉公」と引き受けました。でも11人の合宿で、それぞれがいろいろなルートに散るとなると、事故が起きないように、いろいろと気を配らなければならず、緊張もします。しかも私は会の備品がかりもやっていて、合宿の共同装備も準備しなくてはなりません。直前になって「参加したい」とか「参加できなくなった」と言うことの対応もあり、非常にめんどうな役割です。でもこれが「最後の御奉公」。もうこれが終わったら自由に登らせてもらおう。

17日に入山した私と新人二人。そして直前に参加可能になったベテラン女性2人。合計5人で「マチガ沢東南稜」に行きました。

この時期は雪渓の状態が悪く、「マチガ沢」はリスクの高い沢登りになります。

しかもこの日は雨降り。

 

上部には雪渓は無いのですが、皆アプローチシューズなので滑る。

雪の無いマチガ沢は、景色が違って見えるので、「東南稜」の取り付きを探しちゃいました。

東南稜に取り付くと、岩は海苔の佃煮でコーティングされているようで、非常に悪かった。

私は人生痛恨のA0をしてしまった。

 

「沖の耳」に出て「西黒尾根」を下り、降りましたが、今日中に一の倉沢にベースをおくことは断念。

 

翌朝、他の6人が到着して、皆で一の倉沢に入山。ホイール付きのキャリアで共同備品を運びます。

 

一の倉沢に共同備品をデポし、私と新人二人は幽の沢へ。「Ⅴ字右ルート」を目指します。

他のメンバーは「南稜」「中央カンテ」「変形チムニー」に分かれて登る予定。

幽の沢のカールボーデンを先行する新人2名。この日は始めは天気が良くて汗がだらだら。

 

最初のトラバースが分かりにくく、「右俣リンネ」を登ってしまい、懸垂で修正。

正しいルートに戻ってからは、行きのいい新人にリードさせた。

 

リードする新人君。登ることと基本的なシステムは合格点を上げられる。

でもまだルートの読みが出来ていない。これは経験。

「V字右ルート」は最後の草つきが非常に悪いし、「堅炭尾根」までも悪い。

「βルンゼ」を下る予定だったが、「中芝新道」の草がきれいに刈られていたので、もしかしたら下部も整備しなおされいるかと思い、

「中芝新道」を歩いて下った。しかし、下部は崩壊したままだった。ハイカーがこのトラップに引っかかったら危ない。

国道に出る前に夕立に捕まり、濡れ鼠になった。

 

夕立は夜9時近くまで止まず、テント泊は諦め、便所クサイ避難小屋に泊ることにした。

しかし、一の倉沢に入った3パーティーの内、2パーティーが増水のため下山不可能になってしまった。

その2パーティー6人は、「テールリッヂ」でビバークとなってしまった。

 

翌朝19日は晴天。

 

ビバークしたパーティーが「テールリッヂ」に見える。

私も途中まで迎えに行く。携帯でも連絡が取れなかったので、全員無事かどうか心配だった。

しかし、みな非常に元気で下って来た。安心した。

 

2日間でぐちょぐちょになった荷物を広げる。

 

泥のように眠るビバークから戻ったメンバー。

 

今日はこんなに天気がいいのに最終日はクライミングは中止。

 

残念だが、ロープウエーで「天神平」まで行き、ソフトクリームを食べて「高倉山」に登って来た。

新人二人はロープウエーは使わずに「田尻尾根」を走って往復しました。えらい!

 

計画通りには行かなかったが、無事で何より。無事に帰ってくることが一番大切なのだ。

それにみんなにとっていい経験になったはず。

さあこれからは私抜きでやってもらおう。

 

 

 

 

コメント (2)
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