授業で何回か紹介したと思うけれど、緊張しない方法がある。長野五輪金メダリストの清水宏保選手「レース前に幽体離脱するように自分を天井に上げるんです。そこからちっぽけな自分を見てやる。そうしたら、すっと楽になるんです。」 元ヤクルトスワローズ監督古田敦也氏「プレー中でも、ピンチになると自分の肩の後ろにもう一人の古田がいるんです。命まで取られる訳やないんやで、とそいつが言う」 松井・イチロー「自分にコントロールできることとできないことをまず分ける。そして、コントロールできないことに関心を持たないこと」
大学受験は、あくまでも通過点で、「自分が将来何をやりたいのか？」を明確にして、それを目指して生きたい。ソフトバンクの孫正義氏は、就職面接のときに「その人の目が輝いているか？」で人を判断するといっている。目が輝いているか？と言うことは、大きな夢を持って、できる限り正面からぶち当たり、日々目標を達成している様子から目の輝きが生じると思う。「自分が命を捨ててでもいい」と言うテーマを持ったなら、恥も外聞もない、断られても断られてもめげることは無い。大学入試も一緒。現役でも一浪でも断られるかも知れないが、それであきらめるような夢であれば、所詮ちいさな夢。10年、20年と積み上げられるのが本当に大きな夢だ。
ソフトバンクの孫正義氏は、癒し系のような顔をしているが、トラのような男である。彼曰く「大学生時代に僕より勉強した人はいない。なぜなら物理的に無理だから。」このように、彼は、誰もがクレイジーと思えるような21時間勉強というのを行っている。3時間寝て、残りはすべて勉強という。しかし、ここで勘違いしないでもらいたいのは、「楽しんで」やっている点です。いやいややっていれば、1週間も持たないでしょう。夢を持って、わくわくして、目を輝かせて勉強をしていくことが大切です。誰もがやらないことに挑戦して、度肝を抜く！それが成功のコツです。
一流の条件として、客観視が挙げられる。冷静でない人は、たいてい二流。どうすれば、客観的に「自信」がつくのか？それは、「日本一」になること。インテルミラノに電撃入団した長友選手も、高校時代は無名の選手であった。でも、いつの間にか日本一のサイドバックになった。どうやったのか？それは、「絞り込むこと」だ。英文法でも、絞り込む。たとえば、「比較」の分野であれば、日本一！になる。100英文くらい覚えて、誰よりも早く、100％正確に言えるようにする。小さな日本一からスタートすること。誰もが、最初から日本一だったわけではない。でも、小さいところで日本一にはなることが可能。その自信を少しづつ少しづつ広げていくこと。多くの人は、手を広げて、どれも中途半端になって自信をなくしている。自信がなくなると、別の分野に逃げるように言ってしまう。逆だ！自信がないときに逃げてはだめ。もっともっと極限まで絞り込むこと。その時に絞り込んだエネルギーが爆発する。「徹底的に自分を追い詰め」た長友選手も同じ。絞ること。時間も極限まで絞る。ちんたらやらない。そこに、エネルギーが生じる。広げるな！絞れ！やる気のエネルギーを爆発させろ！
一流の条件は、自分を客観視すること。大学入試でも、自分を客観視できている人はあわてない。確率を正確に冷静に読むことが大切。センター試験で失敗しました！とあわてている人がいるけれども、模試の成績と比較して極端に違うというケースは少ない。過信と自信は全く違う。センター試験で失敗しました。。。という人に自分はこういうことが多い。「それが実力だよ」と。冷たいのでもなく、やる気をそぐのでもない。自分を客観視できないと一流にはなれないから、子供扱いしていないだけだ。一流は、人の2倍くらいやって人なみと思う。それができない人は、全て運のせいにしたり、人のせいにしたり、親のせいにしたり、環境のせいにしてしまう。過信や幻想や勘違いは、子供まで。そんなもので上がるモチベーションは本物ではない。本物のモチベーションは、データに基づき、「どう見ても合格する！」と言えるものだ。
世界で初めて有人宇宙飛行をした、ソ連のガガーリンは、「強い意志は、人間に生まれつき備わっているものではない。それは、育てていくものである。」と言っています。小さな小さな目標の達成を積み重ねて、「お前はできる」「お前はできる」と、心の中で毎日確認していきます。客観的な数字、積み重ねた数字こそが、自信になるわけです。あとは、徹底的に高い視点を持つこと。周りの低い視点に合わせていたら、ブレークスルーはあり得ません。「常識」を変えること。今まで5時間かかっていたものが、2時間で終わらないか？1時間で終わらないか？30分で終わらないか？と一生懸命考えます。自分自身の経験では、高校の英語の教科書は、春休みのうちに全部訳し終え得ました。一年分は、15日くらいで終えたと思います。それは、常識が低いところにないからです。高校2年生の終わりには、早稲田の政経学部は英語・数学は解けました。高3の夏には、満点。東大を目指していたわけだから、それくらいは当り前です。「今日も世界一頑張った」といえるくらい、自分を「追い込んで」いこう！
多くの人は、「感性」で生きていますが、明確な意志を持って、自分を変えていきます。強い思いを持っていれば、いずれは可能になっていきます。毎日、手帳に書いて、今よりも良くなった自分をイメージして、具体的な実行計画に落とし込んでいきます。ガンジーは、大変な時代に非暴力・不服従の精神で、インドの独立を勝ち取りましたが、彼も「人間はなろうと思った通りの人間になれる」と言っています。100％の目標達成を具体的に見せるために、自分自身も今回「痩せる」ということで、非常に痩せました。目標は、100％達成！するようにしていきます。
母子家庭で3人兄弟。なのに、県外の強豪高東福岡高校に進学させてくれた母親のために、「がんばらなくては意味が無い」「徹底的に自分を追い込む覚悟ができた」「サッカーに対する意識が変わった」と言っています。そう、「意識」を変えることが、自分の脱皮につながります。朝から晩まで働いていた母親が、そこまでしてくれたら、サボるわけにいかないし、24時間体制で、自分を鍛えていこう！と言う決意がみなぎってくると思います。徹底的に自分を追い込む！この覚悟でやっていってほしい。
インテルの移籍が決まった、長友選手ですが、彼が南アフリカＷ杯のときにいっていた言葉があります。「感謝の気持ちをピッチで表現したい」。。。受験生は、この言葉を借りると、「感謝の気持ちを合格で表現したい」ということになるかと思います。それぞれの受験には、それぞれのドラマがあり、支えてくれた人もたくさんいます。長友選手も、母親が、女手一つで朝から晩まで働いて、自分のサッカー人生を支えてくれたと言います。それなくして、決してサッカーを続けられなかった、と。本当にがんばっている人には、それを支えるためにがんばってくれている人がいて、その人のためにも、朝から晩までがんばっていけるのだと思います。母子家庭で3人兄弟。。。つづく
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