箕島高校の尾藤監督は、生徒の一人ひとりの家庭状況まで把握していた。「漁師の子には判断力が、みかん農家の子には忍耐力が、商人の子には融合力がある。」「この家は毎日親子が風呂場で背中を流し合う」と。自分自身を分析するときにも、こういうことは使える。細かい分析こそが重要である。尾藤スマイルというのもある。これも理にかなっている。ある試合のとき、「監督の顔を見るとリラックスできません。」「監督がニコニコしてくれたら、僕らは100%力を発揮できるんですけれど」といわれ、ためしに笑ってみたら快勝!これは、理にかなっていて、よく笑う先生や、よく笑う医者は、腕がよく、生徒の成績が上がったり、患者が治りやすかったりする。
しかし、試合中に水を飲まないというのは、まったく科学的ではない。後半戦にくずれてしまうエースがいたときに、医師の楠本が、助言をする。「試合中に水を補給してやれ。人間は汗をかきすぎると体にある鉄分・カルシウム・カリウム・リンなどの体に必要な無機物が対外に出てしまう。その結果、集中力もなくなってくるし、筋肉が痙攣を起こすんだ。」チームドクターをかかえていた箕島が強いのは当然だった。やはり、周りと違うことをやっているところは強い!
「あと一人」から2度奇跡のホームランで追いつき、逆転した試合をした箕島高校。ここの元監督の尾藤氏は、不可能を可能にした監督です。学べることが多くあるので紹介します。一人ひとり育ちは違うので、それにあった指導をしていたということです。「エースの石井は負けん気が強いから叱って育て、乗せると力を発揮する4番打者はほめて育てたといいます。また、「科学野球」も取り入れていた。当時の野球界では試合中に水を飲むのはいけなかった。つづく。。。