さるみみ屋

夫サボさん、私さるみみと2000年生まれ長男コナンくん
2004年産次男エナリくんとの「人生楽ありゃ苦もあるさ」日記。

「誓約」読了

2015-11-05 19:46:37 | さるみみ文庫2015
薬丸岳作品。
この前読んだ貫井徳郎と違って、比較的安定的に作品出してる感がある薬丸岳。
もう最近じゃ葉真中顕か薬丸岳かというくらい、私の読書生活に欠かせない作家よね。

ということで、この作品、ナイスタイミングで図書館から来たわさ。
「犯罪を犯した者は幸せになってはいけないのか」というテーマで書かれた本作。
この問いかけに読む前はあれこれと展開を考えた私。

主人公はレストランバーでバーテンダーとして働いている。
妻と娘がいてささやかながら普通の生活を送っていた。
その彼の元に「あの男たちは刑務所から出ています」という手紙が届く。
それはかつて、主人公が今のような平穏な生活をする以前、さまざまな犯罪に手を染めていた
若い頃に交わした「ある約束」の履行を促す手紙だった。
その手紙の約束とは刑務所に入っていた二人の男が出所したら、彼らを殺すという約束だった…

そこから始まるんだけど、もうドキドキハラハラで読んだ感じ。
重たいテーマなのに、サクサクと読めるあたり、さすがは薬丸岳って感じ。
主人公は約束を果たすのか、というところもそうだし、だれが主人公にその手紙を出して
約束の履行を促したのかとか、とにかく気になることが満載で目が離せない。

で、だ。

ラストに関しては正直いろいろと思うこともある。
あれこれ文句をつけたい部分はあるんだけども、ここまで読ませてしまう薬丸岳の力に
一気に持って行かれた感もある。
最後は本当にそれでいいのか?っておもったりするので、
これはゆっくりあとでサボさんとこの作品について酒を飲みながら語るしかあるまい。

しかし面白かったのは間違いない。
そこそこ満足できたと思う。5段階評価なら3.8~4.0くらいと言える。
ちと厳しいかな?4.1くらいでもいいかな~?
いい作品を多く出している作家だと、その作品群との比較でどうかって感じになるから
ちょっと厳しめになっちゃうかも~。

さて、また次の本も待っているので次に行くとするか。

週末は第一へ。

2015-11-02 16:36:02 | さるみみ学習塾
先週末は札幌第一高校の学校説明会にでかけた。
土曜の朝の道新にどどーん!と新しくなった第一高校の校内の写真が全面広告で出てたのをみて
もうテンションあがりまくりの私
なんかマンションのモデルルームにでも行くんですか?くらいな感じで。
今年は新校舎になったから、受験生も多くなるんじゃない?なんて噂は
あちらこちらで聞いていたけど、実際に見学している中で「やっぱり第一にしようかな~」
って言ってた子もいたので、B日程どこを受けるか迷っている子なら第一いいな~って思うのかも。

実際見てみて、設備は本当に素晴らしくて、コナンが「ショッピングモールみたいだ」
って言ってたトイレとか写真で挙げた1階玄関から上に続く階段にある展示棚とか
(まだこれからたくさん賞状とかカップとか入っていくことになるんだろう)
本当に学校なんだろうか?って思ったし、個別ブースになっていた自習室も予備校みたいだった。

ただ、残念と思った部分がいくつか。

当初うちのコナンは文理選抜を受験する予定でいたんだけど、
やっぱりここは光星ステラと同様に部活動禁止で、8時間授業とのこと。
在校生の話を大教室で聞いたんだけど(それぞれのコースで一人ずつ)
文理選抜の子が「部活は入れないけど、その分クラスの友達とのきずなは強くて…」
みたいなことを言ってて、ちょっとかわいそうに感じたのよね。
たった2クラスしかない文理選抜の中での人間関係って狭いよな~と。

しかも卒業生の進学実績を見ても、部活禁止にして勉強漬けにしているわりに
文理北進とそんなに変わらないような気がするんだけど…

それをみてコナンは「北進にするわ」というので「その方がいいんじゃない?」と言っといた。
サボさんは「どうして選抜狙わないんだ」って帰ってきてから言ったけど
文理選抜があまり合理的な選択じゃないと思ったんだよね。
実際北進は8クラスもあって、頑張って北進の子もいれば選抜に入れるんだけど部活もやりたいから
北進にした子もいて(在校生で北進コースの子がそんな感じみたい)
みんながみんな選抜に最初から出願して、選抜ダメだった子が北進ってわけではないから
クラス替えしたところで2クラスの中での人間関係よりも8クラスの中での人間関係
プラス部活の人間関係って方がいいのでは?と思った。

あと、第一高校にゆるキャラがいた。
新校舎が出来た今年から誕生したみたいなんだけど、正直不要だと思う。
各自治体のゆるキャラの着ぐるみって、完全オーダーだから50万くらいするって前にテレビで見たのよね。
あまりメジャーじゃないキャラもいて、PR活動にも過去数回しか参加したことないまま
なんとなく消えかかってるけど、着ぐるみも税金で作られているのに…的なことを言われてて、
着ぐるみに罪はないけれど、もっと計画的に使えよ、と思わざるを得ない。
確か、NHKの「はに丸ジャーナル」だったような…
この第一高校のゆるキャラ「いっちー」にも校納金が使われてるのかと思うと
それが有意義なお金の使い方と思えない私は苦笑してしまった。

それと、最大に致命的と思ったのは、もしかすると他の私立高校も同じなのかもしれないけど
アピールが下手、というか完全に私立高校は公立に落ちた子の受け皿だから
って思ってるからなのか、学生を取り行く、って気合いが感じられなかったね。

中学受験を経験した家庭からすると、やっぱりどの中学校も来てもらいたいから
本当に熱心に自分の学校をPRしてたと思う。
最初はコンベンションセンターで各学校が集結してたイベントに参加したんだけど
どの学校も自分の学校のよさをそれぞれ熱く語っていたものだよ。
中でも立命館の宣伝上手ぶりは圧巻だった。
けど、今回第一の話を聞いている中で「公立と併願されると思うので」
とか「公立がダメでくる子が多いけど」とか前置き的なことなども入れつつ
多くの人には関係ないかもしれないけど…一応こんないい部分があります、
的なスタンスで説明しているのが気になった。
第一の売りである「進路コンパス」や「学習コンパス」の説明もイマイチどこがオリジナルで
なにがそれほど他になくて素晴らしいのか全然伝わってこなかった。

実際コナンも保護者と生徒で分かれたときに入試対策ミニ授業があって
10分間×2教科で入試の傾向や勉強法アドバイスを聞いてきたときに
そこで先生が「君たちの第一志望校はここじゃないと思うけど」ってはっきり言ったようで
思わずコナンはうなづいたらしい。

つまりだ。

公立じゃなくてこの学校をぜひ選んでくれ、後悔はさせないから!って感じではなく
公立落ちたときに他の学校じゃなくて、うちに来てよ、なんだよね。
目が他の私立高校にしか向いてないのよね。

たとえば旭丘と月寒のライン、あるいは内申点は西でも十分OKなんだけど
当日点にちょっとアップダウンがあって自信がなくて旭丘と迷っているラインの子って
結構いて、北海道は公立王国だからまずは公立に、ってなるけど
そこに食い込んで旭丘か月寒か第一か、あるいは西高か第一かみたいな選択をしてもらおう、
って戦略はないのかと。本州の私立と比べて地位が低いのはTOPの公立校があるからって
いうのもそうだけど、私立高校の先生自体の意識が低いからでもあるような気がしたわね。

そんなこともあって、結構疲れた

でもまあいい経験になったんじゃないかな?