癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

6日目 64高宮宿~65愛知川宿~66武佐宿~(JR野洲駅)〈29km+2km〉

2016年11月17日 | 登山・旅行
 予定では、あと2日でゴールだが、2日間とも30km越えになる。妻が辛いと言う。無理しなくても、予備日に、最後の大津~京都三条大橋間の約12kmのラストウォークを楽しむことにして、計画を練り直した。

 ところが、ホテルや旅館が、京都に近づくに連れて高くなり、安いところはすべて満室だった。幸い、昨夜のホテルから徒歩15分の南彦根ステーションホテルなら、今日と明日の連泊が可能だった。
 そこを根城にして、歩いた所から東海道本線の電車で往復することにした。メリットもある。それは、衣服調節用のリュックだけで、ほぼ空身で歩けることだ。

 そんな訳で、今日は、守山宿手前の野洲駅までの約29km、明後日は、野洲駅から大津宿までの約23kmに設定した。
 まず、持ち歩く必要のない物を自分のリュックに詰めて、朝食前に、南彦根駅のコインロッカーに預けて来た。

 暑くなったら脱いだものを入れるためと雨具だけを入れた、妻のリュックを自分が背負い、妻はポシェットのみの空身。

 朝食を摂り、ホテルを7:00に出た。10分で中山道に戻って、スタート。


 中山道へ戻って、最初に気になったのは、提灯屋だった。ほかにもたくさんあったらしい。


 その先には、この宿場がその門前町として栄えた多賀大社の大鳥居。この先には、昔ながらの古い町並みが続く。
 ただし、すれ違いもままにならない狭い街道にも関わらず、朝の出勤の車の往来が激しくて、怖いくらいだ。これは、その後も9時頃まで続いた。

 犬上川を渡る「むちんばし」を越えると、宿場は終わる。

 やがて、豊郷町へ入っていく。

 左手に鈴鹿北部の山並みを眺めながらの田園風景の中を進が、車の往来が怖い。


 大学か?と思われるような建物が出現。なんと、昔近江商人の寄付で昭和12年建築された、外国人設計の旧豊郷小学校だった。現在は、町の複合施設として利用されているとのこと。


 伊藤忠商事や丸紅の初代社長の伊藤忠兵衛の旧宅。記念館となっている。


 愛知川(えちがわ)宿の端から入ってまもなく、「みかん大福」の幟の和菓子屋があった。珍しいので食べてみた。1個216円。大福の中にみかんの実まるごとが白餡に包まれて入っていた。愛知川宿の中にも、「きんかん大福」を売っているお菓子屋もあった。


 11:10、冠木門の立つ愛知川宿に到着。この宿場は、近江商人によって栄えた商業の町である。
 宿場の中心部は商店街となっているが、いくつかの重厚な建築の商家が目に付く。


 交差点のポケットパークには、広重の画のパネルがある。


 宿場の西端にある竹平楼は、創業200年以上の歴史を誇る老舗の料理屋。

 愛知川を渡ると、近江商人の故郷と呼ばれる五箇荘に入っていく。

 明治初期に建てられた旧市田邸。京都や大阪で繁栄した呉服繊維商の本宅。


 街道沿いに湧く湖東三名水のひとつ、清水鼻の名水。


 武佐宿に近くなるところに建つ、信長の寄進で建てられた奥石神社。
 

 農村地帯だが、閑静な町並みが続く。


 武佐宿が近くなったが、街道筋には食べ物屋はないという。国道へ出たらラーメン店があった。そこで食べた本陣セット(野沢菜丼とラーメンのセット)。量が多く二人とも完食できなかった。野沢菜丼が美味しかった。


 12:30、武佐宿に到着。冠木門の立つ奥村家脇本陣跡。この宿場は、一本道のこじんまりとした宿場だが、宿場風情を湛える町並みである。


 宿場の常夜灯と広重の画のパネル


 下川家本陣跡。門と土塀は当時のもの。


 こじんまりなからも町並みに合わせた武佐駅舎。


 多くの家の庭に多く見られるナンテンとアメジストセージ。


 やかて、国道8号線に絡みながらの道となるが、その前後に、間之宿・鏡宿が続く。今も国道筋を含めて、昔の面影を残し、丁寧な説明板が設置されている。中でも義経に関わる史実が多い。


 義経の宿泊館跡。


 義経元服の地と伝わる鏡神社。そばに、元服の儀式のときに使った水を取った池も残っている。


 間之宿ながら、本陣跡もある。

 鏡宿からは、国道歩きが多くなる。今日のゴール予定の野洲(やす)駅が近くなる。


 野洲市の桜生史跡公園の天王山古墳(前方後円墳)の上から前方部分を眺める。ここには、ほかに形の違う古墳があと2つある。


 15:20、野洲駅への道の近くの中山道で今日のゴールとした。


 そのすぐそばに、妻が大好きなコメダ珈琲があった。妻は大喜びで、列車の時間まで休憩。秋のシロノワールとアイスコーヒー。


 野洲駅から、南彦根駅まで、8時間以上も歩いたところを、わずか26分で到着。


 今日と明日の連泊となる南彦根ステーションホテルに、16:40到着。宿泊費用は、朝食付きで2人で9800円。

 夕食は、腹も減ってないので、ブログを打ち終えてから、コンビニでおでんや唐揚げを買ってきて、部屋で食べた。

 行動時間 8時間15分。52000歩。