野々池周辺散策

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モトクロス、どれが一番マシンか!

2017-02-13 06:10:23 | 二輪事業
AMAスーパークロスレース(SX)第6戦ARLINGTONのライブタイミングをパソコン観戦しながら、レースというのは最後まで決着が付くまで本当に分からんと思った。250㏄クラスは現在ポイントランキング僅差で2位のKTM S. Mcelrath選手がトップ走行中まさかのトラブルで脱落し、2、3位を走行していたPro Circuit/Kawasaki racing teamのライダーが繰り上がり優勝と2位となった。メインクラスの450は、赤旗中断後の再スタートでやや出遅れたMonster Energy/Kawasaki Racing Teamの Eli Tomac選手が素晴らしい追い上げ、トップを狙える場所まで上がってきた途端、Fブレーキトラブル発生で最後尾付近まで後退した。優勝はKTMワークスMarvin Musquin選手。このレース、上位5位までを見ると、KTMと兄弟会社Husqvarnaが4個を占め、改めてその実力を示した。一方、日本4ワークスは見る影もなく弱さが目立った。
  
既に米国のモトクロスシーンの主役は欧州のKTMがトップで、その牙城を崩すのはだんだん難しくなったように見える。二輪の大市場、米国のマーケットの主役は、ハーレーダビットソンが米国販売のシェア1/2を占めるクルーザー部門とモトクロスを主とするコンペティション部門であることは周知の事実であるが、そのモトクロス市場を牽引するのはKTMとHUSQVARNAであることが今回のレースでも明確になった。

SXに出場する各ライダーが使用するバイクは、モトクロスの量産車を使用することが義務付けられており、近くの販売店で販売される量産車と基本的に同じ仕様を、各ライダーが最もその技量を発揮できるように規則の範囲内で変更や改良が許されている。SXで優勝したバイクも基本的は量産車と同じ仕様なので、量産車が持つ基本ポテンシャが高くなければ世界トップクラスのライダーを満足させることはできない。つまり、優勝したバイクは世界最高峰の選手がレースに供しても十分に機能する性能を持った、非常に優れたマシンだと言える。で、どの量産モトクロスマシンが優秀であるかを、米国の有名ネット誌「Cycle News誌」と「Motocross Action誌」が、2017年モトクロスマシンの評価結果として公表している。それによると、結果は次のようだ。
 「No1マシンは名実ともKTM]
450㏄マシン評価:Cycle News (2017 450 Motocross Shootout)
1st place – KTM 450 SX-F
2nd Place – Husqvarna FC 450
3rd Place – Honda CRF450R
4th Place – Yamaha YZ450F
5th Place – Kawasaki KX450F
6th place – Suzuki RM-Z450

(450㏄マシン評価:Motocross Action記事不明)

250㏄マシン評価:Cycle News(2017-250f-motocross-shootout)         
1st Place – Yamaha YZ250F        
2nd Place – Husqvarna FC 250       
2nd Place – KTM 250 SX-F         
3rd Place – Kawasaki KX250F
4th Place – Honda CRF250R
5th Place – Suzuki RM-Z250

250㏄マシン評価:Mmotocross Action (2017 MXA 250 FOUR-STROKE SHOOTOUT)
1st Place – KTM 250 SX-F
2nd Place – Husqvarna FC 250
3rd Place – Yamaha YZ250F
4th Place – Kawasaki KX250F
5th Place – Honda CRF250R
6th Place – Suzuki RM-Z250


KTMと言えば、1992年、小さなワークショップから出発、エンデューロレースのニッチ領域に参戦しながら成長し、その後、ラリーやモトクロスの世界で輝かしい成功を収めてきた。2006年には300以上の従業員と60人を超えるワークスライダーを雇用できるレベルまでに成長し、” Ready to race ”と言う明快な企業コンセプトロゴを旗印に、 モータースポーツへの飽くなき挑戦によって KTMはグローバルに成長し続けてきた。現在、3000人以上の従業員を雇用し続けている。今後も年間売り上げの5%をモータースポーツ分野に投入する予定だとある。ON,OFF車とも豊富な品揃えと地道な「草の根活動」を展開し、日本メーカーが予算縮小しているこの時期を絶好の機会だと捉え、アメリカのオフ市場を席巻する動きをみせてきた。結果、モトクロスの分野では、世界選手権や米国のスーパークロスレースの王者として君臨し、そこから生み出す製品の優秀性を訴え続けることでKTM信者を増し続け、その強固なブランド力を如実に証明し疑う余地もないほどになった。こうしてみると、日本の二輪企業は” Ready to race ”ロゴを決して使わないと思うが、簡単明瞭で分かり易い企業コンセプトロゴと、その方向性を確実に実行する結果がユーザーに大きく訴え支持を得ていると思われる。

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