野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

RACERS vol49の読後印象

2018-01-31 06:30:40 | モータースポーツ
 「RACERS vol49」

今回のRACERS誌の主題は、スズキ125MX(RAシリーズ)が1975年から1984年の10年間にわたり世界チャンピオンを維持し続けた、その中枢をなす当時のチャンピオンライダー群像を紹介し、かつ彼らの功績を支えたマシンの歴史を説明していること。往年のスズキワークスモトクロスと言えば、一度でも世界モトクロス選手権で戦った経験のある開発者なら何れのライダーも決して忘れることができない、むしろ脅威に感じたはずだろう。これらの大活躍でスズキのモトクロスマシンの優秀性は世界中に確定した。当時は、どの二輪企業のワークスチームも打倒スズキワークスだった。そんな時代を特集した「RACERS vol49」を読んで、印象に残った2件を書いてみた。

栄光の10連覇を成し遂げたライダーの一人、モトクロス世界選手権唯一の日本人チャンピオン”渡辺明”選手を特集している。渡辺選手の世界選手権にかけた生きざまと、その生きた時代を紹介しながら、最後に、渡辺選手が雑誌記者に”これだけは言っておきたいので、ぜひ掲載して欲しい”と述べた文面が印象に残った。そこにはモトクロスのマシン作りに関することで、こう書いてある「ここ15年、日本の4メーカーはアルミフレームの商品価値にこだわり作り続けてきましたが、世界のレースシーンでは鉄フレームが勝ち続けている。アルミの場合、剛性は優れていても、特にオフロードでの重要な衝撃の吸収性では鉄に劣り、ライダーの体力的負担が大きい。過去15年のレース結果がすべてを証明していませんか。新しい鉄フレームの開発を決断すべき時だと思います」とある。つまり、モトクロスマシンの主流をなす、アルミフレームの見直し要求だ。

日本企業のモトクロスマシンは4メーカーとも共通してアルミフレームに転換して長いが、そのアルミフレームに異を唱え、クロモリフレームを依然として採用し続けているのがKTM 450SXFを筆頭とする欧州のKTMとHusk社だ。昔はいざ知らず、KTMのモトクロスマシンは、今や世界の頂点に立ちその地位は揺るぎないもので、世界中の顧客から信頼と支持され続けている欧州企業の製品。専門誌による市販モトクロスマシンのシュートアウト(比較試乗記事)でも、KTMは2017年のみならず、 2010, 2011, 2015 、2016のベストマシンに選出されている。モトクロスマシンは二輪の原点でもある競争するためだけに、そのレースに勝つためだけに開発販売されるマシンだから、技術的合理性にそって設計されている。昔から技術的合理性の追及は日本の二輪企業が得意とするところで、その技術的優劣を競うレースに勝つことで、日本企業は彼らの技術的優秀性を世界中に認知してきた歴史がある。ところが日本企業が左程の規模にない欧州企業に頂点を奪われ続けて5年、そのKTMとHuskが最も設計的合理性を求められるモトクロスマシンに採用しているのが鉄のクロモリフレームだ。

渡辺選手が言いたいのは、類推するに多分、今やモトクロスの頂点は欧州のマシンであり、彼らが長年にわたり採用しているのが鉄フレームであること。モトクロスマシン設計で最も重要なのはフレームやサスの衝撃吸収性であるが、フレームが適度にしなり衝撃を緩和することによってライダーへ衝撃負荷を軽減させ体力的負担をより少なくすることでレースに集中できる、と言うことあろう。フレームが適度に撓むことによる衝撃吸収性は強度上断面係数つまり剛性を高くせざる得ないアルミ材より鉄フレームが優れており、鉄フレームについて再検討すべき時期にあるとの意見だ。モトクロスマシンにアルミフレームが採用されて以来、優れた衝撃荷重吸収性が求められるモトクロスマシンのフレームにアルミ部材が本当に適切だろうかと、私も個人的に考えてきた。ここ数年、トップライダーのレース中での転倒事故が多くなり、何が主因しているの懸念してきたが、ひょっとしたら一因の一つかもしれない。世界のトップ選手はどう考えているのかと日頃から思っていたが、渡辺選手も同様にアルミフレームに疑問を持ち続けていた事が分かった。さてさて、横並びに仕様を統一したがる日本二輪企業の技術者に、元世界チャンピオン渡辺選手の想いは通じるか楽しみにしている。

もう一点興味を引いた文面がある。栄光の10連覇を成し遂げたチャンピオンマシンの仕様が如何にして進歩し続けたかを詳しく解説した文面だ。この解説によると、当時のモトクロスマシンの設計は研究部研究第1課で行われており、そこは別名”すぐやる課”と呼ばれていた。要するに、上司からの指示や問題への対処は可及的速やかに行うのが当たり前だったのだ。250、500を含めて、スズキの性能進化と改良対応は、とにかくスピーディだった。「当時のエンジニアを頻繁にレース現場に送りこんでいたことが(問題の理解と対応を速めた)スズキの強みだった。 更に加えて2サイクルエンジンと言う不確定要素の多いエンジンの性能追及は最後まで続いた」と書いてある。

レースとは勝ち負けが明確に分かるスポーツであり、かって日本企業はレースに勝つ事で自社技術や製品の優勝性を誇示し販売に寄与させてきた歴史がある。その歴史のなかで、各社ともレースマシンの開発担当組織は設計・実験・レース運営を統合した、いわゆる問題解決を迅速化し意思伝達を一本化するタスクフォースを組んできた。ごく最近で言うと、ヤマハ発動機はグローバルのレース運営・開発の元締めは技術本部が担当していると昨年公表したが、これはその典型例だと思う。それは開発担当のみならずグローバルにレース計画を立案展開するモータースポーツ部も技術本部が担当していると言う。歴史的に言えば、レースは常に変動し戦場の戦いに即した臨機応変に対応する組織を構成しないと勝てない。

ところで、企業がレースを戦う意義をこう解説している。例えば、ホンダの元社長は「その極致が“修羅場体験”です。想像を超える困難な状況の中で、自分で何とかしないとダイレクトに結果に表れる。誰も教えてくれない。失敗はしたくないが、失敗を恐れていたら何もできない。必要な情報や知識をどんどん吸収し、あらゆる力を一点に集中して突破する。そして、見事成功したときは達成感に浸る。こうした修羅場体験を経て、ひと皮も、ふた皮もむけて力をつける。ところが、組織が大きくなると、自分は何もしなくても業績に影響しないような状況が各所に生まれがちです。大企業病が蔓延する。そうならないよう、社員をいかに修羅場に追い込んでいくか」と解説している。また、昨年、トヨタ社長はレース参戦する理由の一つとして「競争という厳しい環境の中でこそ、新しいアイデアが生まれ、それを実現しようと皆が努力を重ねます。その過程が、人は成長させ、クルマも更に良いものに成り続けていくのです。ですので、モータースポーツは、自動車産業にとってなくてはならない取り組みなのだと思っています」

戦いのなかで蓄積される人的・物的な知識・技能の伝承、いわゆる組織技術ソフトウェアの蓄積の重要性から言えば、レース運営組織は経験的に企業グループ内で運営し続けねばならない必要性をトヨタ、ホンダの経営トップの考え方から読み取れる。だから、実際にレースを戦った経験から言えば、スズキ社の言う「すぐやる課」は非常によく理解できる。

そんな中、スズキ社は、モトクロスワークス活動において世界の頂点に長く君臨していた時代があるにも拘わらず、2018年のモトクロスワークス活動を撤退すると発表した。スズキ全盛期時代、打倒RMを目指し切磋琢磨してきた長い戦いの歴史を横から眺めてきた経験があるので、今回のモトクロスのワークス活動撤退方針はとても寂しく悲しい思いで聞いた。それでも、一社のワークスチームがレース界から撤退しても、それを代替するチームが必ず台頭してくるのが世の常なので、世界のレース人気は廃ることはないにせよ、一時代を築いた伝統のワークスチームの選手権からの撤退は忍び難い。夫々のメーカーにも販社にもいろいろな事情があり、ホンダもヤマハもカワサキも、過去ファクトリー活動の撤退と再開を繰り返してきたので決して恥ずかしいことではないと思うが、近い将来、必ずやレースの世界に再び復帰し世界のレースファンを歓喜の渦に巻きこんでくれることを、今は期待するのみだ。


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やはり強かった、栃ノ心優勝

2018-01-29 06:37:12 | スポーツ
2018年大相撲初場所は平幕栃ノ心の初優勝。平成以降の平幕は9人目で春日野部屋出身は46年ぶりだそうだ。
優勝のかかった14日目、相手は平幕松鳳山。良い相撲だった。松鳳山も遠慮なく手を出し、栃ノ心もよく戦った。優勝のかかった大一番だと固くなるそうだが、控えに座った栃ノ心は心持ちぎこちなく見えるも、立会い後はそんな硬さは微塵もなかった。勝った後、次の力士に水を付ける際、 涙を必死にこらえて土俵下で万感の表情を見せる栃ノ心の姿にTV観戦のこちらも貰い泣きそうになったが、良かった、良かった。取組中に行われたNHKの優勝インタビューでも汗と共に微かに涙がこぼれたようにテレビからは見えたが、優勝インタビューは後の取組2番に渡って行われた。インタビュアーの声もあまり聞きとれず、それ以上に栃ノ心の答える声はかすれて、時々、良かったと言っているのが聞えるぐらいで、殆どは何を言っているのかさっぱりわからずじまい。多分、嬉しいとか感謝しているとか言っているのだろうと勝手に解釈して聞いた。
  「スポーツ報知」

優勝するかもしれないと感じながら書いた24日の当ブログに、「春場所は昨日までで鶴竜が9連勝、栃ノ心の1敗で続く。栃ノ心は怪我で幕下まで落ちたが幕内に戻ってきた力士で、力は元々強いしうまさもある。ブログに印象記を描いたので、まだ記憶に残っているが、2015年の初場所、11日目 栃ノ心 対 逸ノ城の相撲で、栃ノ心が内無双で逸ノ城の巨体を崩した場面は最高だった。逸ノ城と栃ノ心は共に怪力自慢の力士で、右四つがっぷりだから引き付けから寄りだろうと予想したが、栃ノ心の突然の左手からの内無双。がくっと左膝から崩れる逸ノ城。見事にきまった。まさかのまさかで怪力が業師に変身し、栃ノ心の技が冴えわたった相撲だった。この相撲で栃ノ心は見事に復活。この相撲以来、栃ノ心のファンの一人に加えてもらっただけに、今場所の活躍には大いに満足しているしかつ期待している」と書いた。握力は左右ともに90kgを超え簡単にリンゴを捻りつぶす怪力の持ち主と ウキペディアに書いてあるが、何年も大相撲をTV観戦してきた印象での栃ノ心は、相撲界きっての力自慢で左上手を取ると盤石だが意外と脆い取り口だとの印象が強く、NHKの解説でもそういう話が多く出る。でも、逸ノ城との相撲のように内無双で簡単に200㎏超えの巨漢を簡単に処置する高い能力を備えている。だから、目が離せないと何時も思ってきたが、最終的に今場所14勝1敗で、とうとう念願の優勝だ。NHKのサンディスポーツに出演した栃ノ心は清々しかった。
     
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今朝の朝

2018-01-27 10:03:57 | 日常生活
今朝(27日)の朝、新聞受けに降りていくと、新聞受けにうっすらと雪が積もっている。
触ると、今しがた降ったように感じる雪で柔らかい。
この一週間、日本各地は大雪情報が流れ、特に日本海側はかなりの積雪量で東京も23㎝の雪とのこと。
テレビを見ながら大変だなと思いながら、こんな雪の中にはとてもじゃないが暮らせないと、
当地は平穏なので、余計にそう感じた。それが、この朝はこの冬初めての雪だ。
積雪とは言えない、粉雪が降った程度。朝の気温は-4度を示し、すぐに-3度になる。
二階のベランダから見える隣の家の屋根はうっすらと粉雪に覆われ、家の庭も雪を薄くまぶした程度で歩くとサクサク音がする。
 
それでも、陽が照りだし青空になると、日の当たる場所は寒さもなくほんわかとした気分だが、家の陰はやはり寒い。
道路は凍った痕跡もなく全く問題なしで、水道管も水たまりも凍っていない。
ただ、粉雪が降ったという程度。まー、今年もこの程度の雪が一二度くらいはあるかもしれない。
10時過ぎには外気温は4度まで上昇した。
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故郷雲仙の霧氷

2018-01-26 06:20:34 | 故郷
24日のFB”Nagasaki 365”に、島原半島中央にある雲仙の霧氷が投稿してあった。
雲仙の山々は普賢岳、国見岳、妙見岳等で構成され、最高峰は普賢岳の噴火で1990年に出来た平成新山で高さは1483m、長崎県の一番高い山でもある。雲仙は四季に恵まれ春はミヤマキリシマ、夏は新緑、秋は紅葉そして冬は霧氷と季節ごとに変化に富んだ景観が堪能でき、雲仙の温泉も、これまた素晴らしい。妙見岳周辺では12月から3月初旬にかけて霧氷が見られる。樹木が氷の結晶に覆われた状態になることだが、気温0度以下の日に霧や雲が発生していることが条件と聞いた。水分が風で木の枝に吹き付けられ、氷の結晶となって木々を覆う。毎日は見れず、10日に1回か数日に1回ぐらいの割合で発生するそうだ。雲仙普賢岳は島原市、南島原市、雲仙市にまたがるので厳密に言うと故郷島原市に属するわけではないが、住んでいた場所が雲仙の遥か裾野(と言うより有明海のすぐ傍)だったので、春秋の小中学校時の遠足はほぼ毎年、普賢岳かその麓の礫石原(くれいしばる)や焼山あたりだった。春や秋の普賢岳、妙見岳には良く登ったが、冬の雲仙には危なくて登ったことなど一度もない。だから霧氷の現物は見たことはなく、できたかどうかは新聞で知るしかない。
  「Nagasaki 365」

もうあれから27年も経った。
1990年6月、雲仙・普賢岳で大規模火砕流が発生してから27年だ。山頂近くの屏風岩火口に接した普賢神社は激しい降灰に見舞われ、拝殿は噴石で損傷し、遠足時の弁当場所だった普賢池は死の世界に一変した。火砕流が発生した水無川流域から私の生家は約15km程北に離れているので、毎日降る火山灰以外にはさしたる被害はなかったが、翌々年車で帰省時、運転していった乗用車には一夜過ぎると火山灰が積もった。すでに主幹道路は整備されていたので、仁田峠(当時は立入禁止)近くまで車で行き、山頂から有明海まで達した火砕流跡を間近に見た。草一本も見えず赤茶けた溶岩がただ残っているだけだった。

その後、生家の近くに新港が造られ、台風が来るたびに波が乗り越えていた石積みの堤防はコンクリート造りの大堤防に変わり、その代わりに、ソフトボールもできた広い砂浜は無くなり、沢山あった黒い砂鉄は何処にも見当たらず、マテガイ、ニシガイや有明海の名物貝タイラギも姿を消したようだ。良く食べたタイラガネ(渡りカニ)やガンバ(ふぐ)は高級品となって、とてもじゃないが買えないでいる。直ぐ下の有明海沿岸に沢山あった、有明海苔の養殖クイ数も少なくなり、漁師は昆布やワカメの養殖に変えたと聞いた。

雲仙・普賢岳は230年ほど前にも大噴火が発生し対岸の熊本県沿岸に大津波を起こし、その津波の波動が再度島原に押し寄せ、5000人以上が死亡、「島原大変、肥後迷惑」と言われた。この慰霊碑の一つは歩いて行ける近くにもある 
   
        実家は四角囲みの上限付近            寛政4年(1972年)の大噴火絵図 

下図は現在の夏の島原半島を熊本港と島原外港間フェリーからの撮影したもので、この場所からの普賢岳(中央の黒茶色のはげ山)と眉山(手前のギザギザ山)が最も美しいと思う。(寛政4年の大噴火で、手前の眉山の半分が崩れて大津波が発生した)。普賢岳中央付近に、冬の霧氷が見れる。
        
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関東地方は雪

2018-01-24 06:22:31 | その他
ここ西明石に近い神戸市西区、今日(23日)の朝、少し小雨が降った以外は雲もなく良く晴れるも風強くやや寒い。
ところで、昨日の朝の気温も4度。昼前から小雨が降り出し気温は6度ぐらいまでしか上がらず、小雨が降ったので早々と暗くなってきた。FBに東京近辺の積雪状況が投稿されていたので、テレビを見ると東京近辺はかなり雪が降っているとの報道。気象庁は22日、東京地方に大雪警報を発表し、2014年2月以来4年ぶりだそうで、結果、東京の雪は21cm超えで4年ぶりの記録だと報道にあった。
  「huffingtonpos」
関東地方に大雪をもたらした、昨日(22日の)天気予報はこうなっていた。
     
雪に慣れていない車の運転や歩き方まで指導するこんな記事もあった。
例えば、「靴の裏全体をつけて歩く」「急がず、焦らず、ゆっくり歩く」等の内容で、その他にも歩行時の注意すべき場所などもあった。深い積雪を見る度に、こんな場所にはとてもじゃないが住めないと、新幹線で米原を通過するたびにそう思った。

神戸新聞には「いてつく六甲山」として、雪化粧をした六甲山の写真が掲載されていた。新聞によると、昨日の県内各地の最高気温は神戸6・9度、姫路5・5度、洲本5・8度、豊岡3・9度で、いずれも平年値を下回り、寒い一日となった。更に、23日からは日本の上空に寒気が流れ込んで強い冬型の気圧配置になり、24日にかけては北部のほか南部の山間部でも大雪になると書いてある。しかし、自宅のこの地域は雲一つなく快晴で、ただ北風がやや強く、野々池周辺は風の音がうるさく、雨戸がガタついている。それでも野々池貯水池のジョギングコースでは、早朝から中学生が持久走している。

それはそうと、神戸市内の小中学生でインフルエンザによる学級閉鎖が急増しているとあった。閉鎖中の学級数は昨年12月の約6倍に拡大しているとのこと。外に出歩かない事だと書いているので炬燵の番で大相撲でも見て過ごそう。春場所は昨日までで鶴竜が9連勝、栃ノ心の1敗で続く。栃ノ心は怪我で幕下まで落ちたが幕内に戻ってきた力士で、力は元々強いしうまさもある。ブログに印象記を描いたので、まだ記憶に残っているが、2015年の初場所、11日目 栃ノ心 対 逸ノ城の相撲で、栃ノ心が内無双で逸ノ城の巨体を崩した場面は最高だった。逸ノ城と栃ノ心は共に怪力自慢の力士で、右四つがっぷりだから引き付けから寄りだろうと予想したが、栃ノ心の突然の左手からの内無双。がくっと左膝から崩れる逸ノ城。見事にきまった。まさかのまさかで怪力が業師に変身し、栃ノ心の技が冴えわたった相撲だった。この相撲で栃ノ心は見事に復活。この相撲以来、栃ノ心のファンの一人に加えてもらっただけに、今場所の活躍には大いに満足しているしかつ期待している。




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スーパークロス第3戦Anaheim 2 何か変わった?

2018-01-22 06:16:02 | モータースポーツ
パソコンでAMA SXの第3戦決勝を見ようとLIBE Timingを開くと、レーススケジュールが変更されている。
従来のヒートレースがなくなり、予選はQualifying で上位18名が、 LCQ(ラストチャンス)で上位4名がメインレース進める。メインレースは3戦構成で、450 Main Event 1は 8分+1周、 Main Event 2は12分+1周、 Main Event 3が 15分+1周で、その総合ポイントで順位が決定する。今日のコースではMain 1は11周、Main2は16周、Main3が19周となった。
Triple Crown race(3レース)の総合勝利者はMonster Energy Kawasakiのワークスライダー Eli Tomac選手が獲得した。
 1.Eli Tomac(K)–5-1-2
 2.Cole Seely(H)–1-2-7
 3.Jason Anderson(Husk)–7-3-1
 「KAWASAKI USA」
初戦Anaheim 1の転倒で打撲を負い、第2戦は出場せずでチャンピオン争いポイントは苦しくなっていたが、第3戦の勝利で順位は13位まで上がるも、ポイントリーダーのJason Anderson(Husk)とのポイント差は43点で依然苦しい戦いは続いている。

パソコン観戦していると、450SXMainを3回見ないと総合順位が分らず、そのため長時間パソコン椅子に拘束されてフラストレーションがややたまった。だが、現地の観客にとってメインレースが3度も観れるので、これは大変面白いレースフォーマットだろうなと思う。緊迫したレースが3度も観れて、しかも仮に贔屓の選手がミスして後位に下がっても、次のMainで復活できる可能性もあるのだから、現地の観客にとっては最高の面白いレースだろうと推測できる。で、更に面白いなーと感じたのは、3回のMainレースは夫々レース時間が徐々に増えていくことで、これもユニークなレースフォーマッで面白そうだ。

AMA SXは、今年も毎レースの観客動員は満席が続いている。満席なら従来の成功しているレースフォーマットで良かろうもんと思うけど、アメリカの興行主は全く満足していないところが如何にもアメリカ人らしい。観客を喜ばすところは大いに学ぶべきだと思った。
  「2018 ANAHEIM 2:Motocross Action」
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チューリップの芽が出始める

2018-01-19 06:18:57 | 
今週一週間は暖かい日が続いた。
先週の朝は-1~-4度になるくらい寒く吐く息も白くなったが、今週は打って変わって朝の気温が11度の日もある。
すると布団の中にいても少々暑さを感じるようになって目が覚める。
昨日17日は朝から強い雨が降って、関東では18度前後もあったそうだが、今日(18日)の朝の気温は5度で朝から良くはれた。
野々池でウォーキングして体操して帰って、汗の下着交換したあと、庭に下りてみると一本だけ芽が出ている。
チュウリップの芽だ。
   
このチュウリップ、昨年、娘たちが欧州旅行の際、立ち寄ったアムステルダム運河沿いの花市場で購入したのを貰ったもので、
しかも、日本では見たことがない青色チューリップや珍しい花姿の球根が多くあった。
昨年9月末に球根を庭に植えて3か月過ぎた今日、1個だけだが芽が出た。球根取り扱いの指示通りに植えたつもりだが。
庭には他にも植えっぱなしの球根があるが、今の時期、何の芽も出ていない。
チュウリップの花時期は4月~5月なので、多分、今は芽が出る時期ではないかもしれないと心配しているがどうだろう。

それはそうと、大相撲横綱白鵬が休場するとあった。嘉風戦で簡単に負けた際、足の親指を痛めたそうだ。
元々、日馬富士の暴行事件に関与したとのことで1月は無給扱い。
一方、横綱稀勢の里は5日目で1勝4敗。TVで相撲を見ていても相手に力が全く伝わっておらず、簡単に負ける。
昨日の琴奨菊戦なんかその典型的な負け相撲に見えた。場所前、高安らと稽古を重ね、二所ノ関一門の連合稽古にも参加して、
かなり回復していると報道されてきたが、勝負勘が戻っていない。
現実は、解説舞の海が評価したように9勝したら良いほうかもしれぬ。
「やると決めたら最後までやり抜く。変わらず集中してやっていきたい」と報道にあったが、15日まで取り続けてほしい。
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今日のスポーツ観戦、その2:ほっとしたのもつかの間

2018-01-17 06:23:34 | スポーツ
2018年の大相撲初場所が始まった。
昨年来の日馬富士暴行事件は、雑誌や各民放局の格好の面白提供素材となり、しかも行司式守伊之助の不祥事も重なって、こんなに話題沸騰の相撲協会はない程に盛り上がる。民放局の殆んどのチャンネルが昼間の時間帯に最高の話題を提供するのだから、誰だってNHKの大相撲にチャンネルに合わせてみようと思うはずで、あれだけの不祥事の大騒動があっても初場所のチケット完売で懸賞も最多だと報道にあった。まさに相撲人気、恐るべしと言う所だろう。その品格のない相撲を徹底的に非難された横綱白鵬に、出場が微妙な状況とみられていた稀勢の里と鶴竜とも結果的に初日から土俵に上がることになった。これ等の横綱に元気印満点の若手が挑むのだから、こんな面白さ満点の大相撲初場所はないだろう。さてさて、多くの民放が報道してくれて感謝のNHK、初場所をどのように報道するか楽しみにTV観戦だ。

で、初場所の初日、八角理事長は稀勢の里の稽古不足を「言っても仕方がない」と評した。
物言いの末、貴景勝にとったりで敗れた稀勢の里に「苦しい場所ってのは分かっているんだからね。(稽古不足は)言っても仕方がないからね。もう土俵に上がっているんだから」と渋い表情を見せたと報道にある。土俵際、軍配は稀勢の里を差したので、やれやれと感じる暇もなく物言いが付き、協議の結果、差し違えで稀勢の里の負け。あと一歩足が出ず、初日3横綱で唯一の黒星を喫した。一方、立会いや相撲内容に品がなく喧嘩相撲と評された白鵬は持ち前の上手さで勝つ。こんな相撲を白鵬が何時も取ってくれたら相撲ファンはブーイングどころか強さと面白さを感じるはず。また、通算9度目で今年に入って5度目で4場所連続の休場となっていた横綱鶴竜は、初日寸前まで出場をコメントしなかったが、その初日の相撲は動きも良く、こんな相撲を取れんるだったら何で休場していたんだろうと、不思議な横綱だ。

気になるのは、横綱稀勢の里の相撲。確かに動きは良く、負ける時のバタバタもなかった。稀勢の里の相撲は、今迄もそうだったが、一発立会いで決まらない時の稀勢の里の相撲は総じて負ける時が多い。多分、不安なんだろうと思うが、15年以上に及ぶ力士人生で初めての全休、そしてモンゴル力士の不祥事と、必然的に日本人横綱に相撲ファンの期待は注がれる。だから、多くの相撲ファンのみならず、今場所最大の注目点は稀勢の里の復調はどうだと言うことだった。

稀勢の里の2日目、相手は若手の東前頭筆頭の北勝富士。立ち合いで頭からぶつかると、終始主導権を握り寄り切って勝った。稀勢の里の相撲にかかった懸賞金は3周り。稀勢の里が寄り切って勝つと、歓声が最大級になった。みんな期待しているんだ。観衆の祈るような思いは伝わった。稀勢の里本人より、観戦している相撲ファンの多くがほっとした。稀勢の里が懸賞金を受け取ると、それまでの仕切りの静けさとは正反対に国技館から大歓声が聞えた。NHKアナウンサーから出た言葉は、「皆さん、ほっとしたでしょうね」だった。NHK解説の舞の海も、今場所の稀勢の里は良くて9勝だと言っていたが、さてさて、それはさておき、稀勢の里の2日目は、本当にほっとしたと言うより、やれやれだった。
  「2日目の稀勢の里:日刊スポーツ」

と安堵しながら迎えた今日3日目、稀勢の里は逸ノ城に一方的に寄り切られ早くも2敗。はぁ~と言う落胆の声が聞こえてきた。




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今日のスポーツ観戦、その1:これは予想していなかった

2018-01-15 06:26:46 | モータースポーツ
14日、朝早くパソコンを立上げて即確認したのはFB。

すると、2018SX第2戦 HOUSTON の現状速報が各専門ネット誌から次から次にアップデイトされてくる。
最も多かった投稿記事はMonster Energy Kawasakiのワークスライダー Eli Tomacの怪我の状況だった。逐次アップデイトされているFBは、公式練習早々、ピットエリアに戻ったと伝えた。Tomac選手の異常事態発生FBを更新しながら注視していると、結局リタイアすると公式コメントがチームから提出されたとの事。先週のSX第1戦Anaheim1で転倒した際、肩を打撲負傷した影響で本レース出場が困難とあった。贔屓チームのメインライダーのリタイヤにがっかりしていると、今度はSX第1戦で優勝したRed Bull KTMワークスライダーのMarvin Musquin選手がヒートレース中フープスで転倒し、肩を打撲してメインレースに出場不可とのFB速報がでた。なんと!、今期2018年、SXチャンピオンの最有力候補2名がSXシリーズ開幕早々に怪我でリタイアとは、何とも残念至極の事態となった。で、レースはRockstar Energy HusqvarnaのJason Anderson選手が優勝しポイントリーダーとなった。・・・こんな事態になるとは誰が予想しただろうか。
      「Motocross Action」

2018年のSXは早くも第2戦にして、Kawasakiの Eli Tomac、KTMのMarvin Musquin そしてRockstar Energy HusqvarnaのワークスライダーDean Wilsonの3選手が、更に言えば、昨年(2017年)転倒怪我で一年棒にふったHRCワークスKen Roczen選手が、レース経験豊富で転倒等の危機対応にも優れたトップライダー達のレース本番での転倒リタイヤが、昨年に続き今年も多いのは非常に気になっている。

だいぶ前だが、元ワークスライダーがこんな事を言っていた。「モトクロスレースに転倒はつきものであるが、転倒に至るまでの状況や転倒時のリカバリーの容易さが以前にくらべ複雑化しているかもしれない。同じレーストラックを走る250ccクラスよりも、450ccを使用するレースに負傷事故が多い現実も見ると、レースの過酷さもさることながら、250ccと450ccとの差、特にマシン重量や出力特性等が不可抗力発生時に高いコントロール性をライダーに要求している可能性があるかもしれない」と、あくまで推測ではあるがと言って説明してくれた。話を聞いた時期は、確かに450ccクラスの怪我人が250㏄クラスより圧倒的に多かった。転倒につながる要素は色々考えられるが、マシンについての概略を言えば、転倒にいたる直前の取り回しは数年前の2サイクルマシンに比べ重く(ごく最近のMotocross Actionが特集した2サイクルと4サイクルマシンの試乗特性比較記事にもある)、更にアルミフレームの剛性等々、転倒に至る経緯や転倒時の高い対応力をライダーに要求しているのだろう。マシンだけが主因とは決して思えないが、記憶を辿っても、昔はこんなに多くなかったような気がする。詳しい転倒怪我の要因分析記述は見たことも無いが、こんなに怪我人が多いと興ざめなシーズンとなってしまう。多くのモトクロスファンの願いはただ一つ、各ワークスチームのトップ選手達が怪我せず揃って気迫ある手に汗握るレースをただ観戦したいだけだ。
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えー!

2018-01-12 06:19:53 | スポーツ
4日に貴乃花親方は相撲協会理事を解任され、あれだけ突っ張り通した親方の執念は一体何だったんだろうと思っていたら、こんな記事を見つけた。

文春オンライン「張り手は問題なし」池坊保子氏が白鵬を擁護 には一瞬不思議な感覚になった。
これによると、白鵬の見せた張り手について「張り手っていうルールがあるんでしょ。それがいけないのなら、協会が(張り手を)禁止って言えばいい。(ルールが)ある以上は『張り手した』と、ガーガー(批判を)言わないで。理事会で取り上げてほしいです。(モンゴル人は)狩猟民族だからね。勝ってもダメ押ししないと殺されちゃう。良い悪いは別にして、DNAかもしれないわ」と回答したそうだ。白鵬ら狩猟民族モンゴル人にとっては当たり前の事であって、もし張り手が駄目なら、そのようにルールを変えなさいとも回答したそうだ。えーっ!、そういう問題ではないような気がするのだが。

昨年末、日馬富士の暴行事件の関連報道で盛んに論じられた件は、白鵬の相撲に対する姿勢だった。例えば、横綱審議会は白鵬の相撲を「横綱らしからぬ」と評価した。白鵬が立会い時に多用する白鵬独特のカチアゲ(顔や顎を狙ったようなアッパーエルボー如きカチアゲ)や喧嘩の如き張り手は、横綱がとる相撲ではないと断言し、張り手、勝ちあげは15日間のうちの10日以上もあるとして、『こういう取り口は横綱相撲にはありえない』『美しくない』『見たくない』という苦言投書が横審に多く寄せられていると話した。”カチアゲ”は相撲の禁じ手ではないらしいが、テレビでみる格闘技の試合でも一瞬に決まる非常に危険な技だ。白鵬のカチアゲで脳震盪を起こし気絶して倒れる相撲をテレビのライブ見たことがあるが、倒れた側の部屋の親方は肩を震わせて怒ったと、当時の新聞に書いてあった記憶がある。形勢不利になると構わず張り手は喰らわす等まるで喧嘩、横綱を張る立派な力士がとるような技ではない興ざめ相撲の白鵬を、横審は注意したのだと考えていた。

つまり、白鵬の荒っぽい相撲にげっそりしてきた相撲ファンにとって、横審も同様に白鵬の相撲に違和感を感じ注意したので相撲協会は白鵬に指導するものだと思っていた。しかし、評議員会議長の白鵬相撲容認発言は横審の意見とは明らかに異なるコメントだったので、流石にえーっと驚いた。評議員会議長の4日の発言「相撲は国技であり相撲道は礼に始まり礼に終わると言われております」を聞いた時、横綱には横綱相撲という言葉があるように立場とそれに基づく立ち居振る舞いがあるとして、協会は指導するはずだと理解した相撲ファンにとって、また相撲は興行プロレスとは大きく違うと信じてきた相撲ファンにとって、白鵬の張り手やカチアゲはNGルールではないのだからOKという発言はすごく違和感を感じた。

先日の産経ニュース「「横綱、白鵬」を野放しにしてきた責任は誰にあるのか」には、臨時理事会は白鵬と鶴竜の責任を問うと書いている。これには「残念ながら、この処分を妥当と思っている人は数少なく、日馬富士、鶴竜はともかくとして、世間からの白鵬に対する批判はこの“大甘処分”によって沈静化どころか火に油を注ぐ形になっている」とも書いている。白鵬に対して、ネット上では「給与減額では生ぬるい」「初場所に出られれば勝って懸賞金をもらえるのだから、意味がない」「長期間の出場停止が妥当」などのコメントが数多く飛び交い、中には「引退」や「除名」といった厳罰を求める意見も散見されるほどになってきた。その上で「もし、何やってもいいとなれば、下位の力士が横綱に張り手や張り差ししてもいいとなる。その時に白鵬はどういう態度を取るか。相撲のためだ仕方ないと泰然自若として受け入れるか。何だ下位の力士がオレに張り手なんてけしからん、と。恐らく後者でいう可能性がある。そうなった場合に自分の都合のいいところでは何やってもいいとし、下位力士にはハンデを与える。弱い者は結局、それに従わざるを得ない。こういうような土壌が今の問題となっていることにつながりかねない」と見解を示し、横審の臨時会合でも「相撲のあり方が力士の社会性、人間性と関わっているという点に大きな話題になった」と書いてあったが、これらはまこと正論で、これが一般の相撲ファンが普通に思っていること。

結びの一番が白鵬ならその前にチャンネルを回して、既に数年だ。白鵬の居ない相撲でも大相撲の醍醐味や面白さは我々相撲ファンには充分伝っており、むしろ白鵬が土俵に上がる度に大ブーイングだという事を、そう思っている熱烈な相撲ファンが多くいる。こうした相撲ファンをがっかりさせた今回の評議員会議長の発言に、これでは日馬富士暴行事件の真の解明も再発防止もままならないと感じざるを得まい。


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