Halley Came to Jackson - Mary Chapin Carpenter cover (youtube.com)
最初におさえておくべきことは、
いわゆる〝外界〟におけるいかなる物体も出来事も差異も、
それらに応じて変化するだけの柔軟性をそなえた
ネットワークの中に取り込まれさえすれば、
情報の源(ソース)になりうる、ということだ。
──G・ベイトソン『精神と自然』(佐藤良明2022年訳)
*
倫理、義務、指令のコマンドがアクセスできない領域がある
命令や当為があらかじめ指定するルートには限界がある
指定ルートを先行的に強行すれば見失われていく
生命は本質的に指図されることを望まない
どんなに美しい理想、理念、ロマンであっても
どんなに親しい存在の指令であってもそれは変わらない
生命は外から訪れる制御のちからには断固抵抗し、歯むかう
おのれの納得を経由しない強制力にはけっして承認を与えない
「われ欲す」
この根源的な作動に敬意が示されるときはじめて
生命はみずからに備わる柔軟性の行使へ向かい
外部の声を新たな変化の糧として利用しはじめる
敬意を示し合って生きる
この相互性において開かれる展開の地平があって
この地平を共にする存在を俺たちは〝友〟と呼びあっている