ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「sex pistols」20230331

2023-03-31 | 参照

                                                                          Sex Pistols - Holidays In The Sun - YouTube[

                                                                          Sex Pistols - Pretty Vacant - YouTube

 

この指とまれ、お仲間コンクール、仲良しコンテスト
わかるわかる、いいねいいねの善人ポッチボタンの外

圏外にほんとうの展開がある
名ばかりの正義はすべて消える

おのれに暮らす愛おしいゲス野郎を直視すればそうなる
はじめて息する人間がそこで語りはじめる

そしてそれはただの前提、始発点にすぎない
けれど始発点に立たなけれ何もはじまらない

 

 

                                                                  

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「桜のレッスン」20230330

2023-03-30 | Weblog

 

 

わずかに感知していた
よく知る場所の近くにいる

わずかな感知に別のコードが割り込み
たしかめ展開するスベが消える

同期する用意のない限界をさらし
すみやかにピリオドが打たれる

望まない帰結、引き返せない帰結
そしてある必然を示す帰結

この必然には大事な意味がある
何も足せない必然を学ぶこと

そのことを深く教えてもらった

    *

「砂糖が溶けるには一定の時間がいる」

先回りもショートカットもできない
そのつどの、それぞれの時間がある

固有の経験が溶けてゆく
固有の時間があって
固有の時間は一瞬でも数年でも永遠でもありうる

かなってもかなわなくても

そうありたいと願う関係の地平があるなら
第一に、固有の時間を迎える作法を知らなければならない

 

 

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「ライン」 20230329(20230126)

2023-03-29 | Weblog

 

 

 「現前の周縁に揺曳するもの」

   ──中井久夫『徴候・記憶・外傷』

 

ことばにすることしないこと
することしないこと
分別が引いたラインがある

おとなだから

そうですか、そうでしょうね
でもそれだけじゃダメなんだよ

行き先は決まっている

スーパーフラット
のっぺらぼうの方角さ

削りとられ、こぼれていく
かならずこぼれていく

おとなの自覚がしでかす

ほんとうに出会うまえに見逃す、手放す
紙一重のゆらぎ、刹那のまたたき

永遠に出会えないものをつくり出している

ことばは据え膳のように用意されている
決めごとのようにこの世を包囲している

かりそめのものが幅を利かす

出会えないものに出会うまえに
見切られるこの世のきらめき、光がある

バカすぎる、そう言っておこう

引きなおすために解除しておけ
絶対にそうしたほうがいい理由と出会いがある

忘れるなよ
偉そうな分別の一本道だけじゃないんだぜ

行き道も帰り道も寄り道もけもの道もあつらえて生きる
それがほんとうのおとなの作法というものさ

 

 

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「レッスン・ワン」 20230328(20220529)

2023-03-28 | Weblog

 

 

他者としての自己──

世界の姿を告げ記録する唯一の装置、自己
この内なる他者に媒介されて世界は姿を現わし変幻する

ここから出て行く
ここから入ってくる

ただ一つのエントランス
すべてが経由するターミナル

出入りのたびにスイッチが入る
手に負えないシグナルが明滅する

かなしい
うれしい
たのしい
くるしい

手に負えないものを手に負えるものにしたい
手に負えるものにするように〝橋〟を架ける

どんなふうに?

内なる他者へ差し向けるまなざし、ブリッジすることば
すなわち対話の位相、内なる他者との「共生関係」(アレント)

最初の他者との共生関係が世界経験の原型をつくり
ここから、あらゆる関係を方向づけるように動いていく

世界経験のレッスン・ワン──

内なる他者との関係に相関して世界は姿を変幻させる
共生にふさわしい対話のことばを研くレッスンがある

 

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「1981、狂風のシグナル」20230327

2023-03-27 | Weblog

 

 

 

物理に換算されたオイラの肉体は、時に、波濤砕ける北方の海岸、熱地獄の砂漠、
前人未踏の山岳地帯、巨大な塔が乱立するビル街のオフィス、
睦言に情を交わし合う恋人たちが集う海岸、ジャングルに覆われた南国の島々、
そしてあらゆる不幸、平和、悲惨を訪ねまわりながら、
その視覚に狂いを生じることはないだろう。

遍歴は必然に導かれたケダモノの物理、自然ということになっているらしい。
オイラは、生きる、飛び、跳ねる、駆ける、のたうつ、キリキリと舞う、踊る、
はいずり回る、あらゆる動詞を含みながら、ケダモノはまた別のカテゴリーにおいて、
独自の動詞を生きているもんさ。

ホトバシル命がちがうんだ。こぼれる魂がちがうのさ。
行為において、文化はその速力のはるか後方に位置しているということさ。
総がかりの儀式の取り仕切る土地から、全然遠い場所にあるのさ。
水を打ったような静けさを、その外見においてみせつけながら、
ケダモノの住む土地は、炎を逆巻いて、壮麗な風景をその奥に開いていることだろうよ。

 

 

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「リフレクション」20230326

2023-03-26 | Weblog

                      長谷川きよし - 「別れのサンバ」2012 - YouTube

 

 

  ──ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』細谷・岡崎訳

  けれども人間は、運命のなかに、おのれ自身の生を認める。
  そしてそれへの切望は、主人への哀願ではなく、
  おのれ自身へと立ち帰り近づいていくことなのである。

  人間は運命のなかにみずから失ったものを感得するので、
  運命は失われた生への憧憬を呼び起こす。
 
  この憧憬は生の喪失の感情であって、失われたものを生として、
  かつて生に親しみ深かったものとして認知するからである。
  この認知はそれだけですでに生の享受である。

 

 

 

 

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「感情のエコノミー」 20210603

2023-03-25 | Weblog

 

 

にっこりすればにっこりする
にらめばにらみかえす
ああいえばこういう

やられたらやりかえす

収支を合わせるように
熨斗つけてお返しする 

自然の文法がそうせよと命じる
感情のエコノミーが動いている

贈与、交換、応酬の原始経済
主題はすべて関係をめぐっている

外してはならない決めごとのように
墨守すべき天命に服するように

ふりかえればどれもこれもどいつもこいつも似ている
展開のシルエットは区別がつかない

どんな個もどんなクラスも
同じ場所でグルグル回っている

どこへも行けない、そう思わないか?
ちょっと外してみようか

自然の文法では記述不可能な圏外
広大な人間だけの展開域がある

 

 

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「実存」20230324 

2023-03-24 | Weblog

 

 

 

生きる姿はたとえばリンゴの皮をむく手ぶりに
かまえの本質はたとえば集金人への挨拶に
すれちがう相手とのめくばせの刹那に
日々、歩き慣れた街を歩く姿に現われる

すべてを映しているわけではない、
すべてが開示されているわけではない

しかしすべてが一つにつながっている
すべては連結して不可視の全体をつくり展開している
実存、この世でただ一つの世界経験の内側にあって生きるもの

この仮定法を絶対的な補助線として──

 

 

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「拡大教室」 20230324

2023-03-24 | Weblog

 

 

むすうの教壇があって、教壇に立ちががるむすうの人間がいる
つまり、生徒を必要としているバカどもがいる

なぜかわかるか?

知の階段の高みへ登りたがるむすうのバカがいて
バカどもがささえる拡大された教室がある

つまり、知の序列が人間の序列を構成する世界があって
知をめぐる階段の上昇と下降のゲーム世界がある

楽しいか?

知には別の、はるかにましな用法がある
原則は極めてシンプルだ

使う、使われるのではない
使って使って使い倒す

したり顔で教唆するバカ面に使われるなよ
机にくぎ付けにされた生徒をやめろ

たしかな理由がある

真理へアクセスするのではない
地べたに張りつくためではない
舞上がって嘲笑うためではない

文化とか、知的とか、のぼせ上がった
ふざけた観念にたぶらかされるためではない

隔絶の淵をブリッジする
たったそれだけのために使う

新しい関係のルートを開く
橋を架けて俺たちの展開可能を拡張する

より楽しく、心地よく、面白く、美しく

ブリッジする
糸を通す
血を通わせる
隔絶の淵を渡る

ただそれだけのために使い倒す
使われれるなよ、拡大教室のことばに

知自体に価値があるのではない
使ってなんぼ、貨幣と同じさ

ひとまず離脱しよう

バカどもに感染し、煽られ、脅され
使われ尽くされて殺されるまえに

死んだ解と解法の集積場
物神化した知に呪われた拡大教室を

 

 

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「Backstage──絵を描く動物」 20230323

2023-03-23 | Weblog

 

 

 

 

「図」が描かれるには「地」がいる
キャンバスがなければタブローは存在しない

キャンバスに向かうとき、すでに用意されている
絵具、筆、イーゼル、パレット、モチーフ

すべては「地」から運ばれ、表出のかたちが整えられる
つねに、すでに、世界は構成され、心に火が灯る

(世界を構成しみずからに火を灯すものがいる)

絵を描く欲望は「地」に発している
「地」に咲く花──作品

さまざまな感情、思考、触発、モチーフ
「地」から立ち上がるものに気づくより早く
心はつねに、すでに、「地」に染まり
筆を手にとり、キャンバスに向かっていく

ひとりひとり、それぞれのいまここ、その先に
「地」に生きることが求める花があり
作品としての生のかたちがある

Backstage──内なる始原の触発

「地」として駆けるものがいて
駆けながら世界を告げ火を灯すものがいる

ささやきとして、泡立ちとして
突き上げる触発として、情動に濡れて運ばれ
意識の水面を揺らし、告知はこぼれ、氾濫する

すべては絶えざる内なる告知から出発し
ありえない花をめがけるように出発しつづけている

 

 

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「2019、最後の春休み」20190531

2023-03-22 | Weblog

 

 

季節に留まらせ、季節の展開についていくことを困難にする訪れがある。
忘れていたわけではない。この季節だけのものではない。よくわかっている。
けれど痛切はそのつどの一度かぎりの強度で胸をしめつける。
抗するどんな手だても見いだせない訪れと屈伏。 2019年、春。

 

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「自己の用法」 20230321

2023-03-21 | Weblog

 

 


 

もっとも対峙するに値する人間の発見者、早熟の天才
「ぼくは一人の他者です」(アルチュール・ランボー)

ラディカルに方法化された文学的アバンギャルド
「おまえの敵はおまえだ」(石川淳)

もう少し洗練された自然体、21世紀的展開
「自分をサンプルと考えています」(大谷翔平)

自己との対話を基礎として社会体へ向かう対話的連結体、自己、
「思考=一者にして二者 two in one」(ハンナ・アレント)

絶えざる自己記述、関係記述、世界記述の更新的展開
「自己意識の無限性、すなわち対象記述の無限性」(ヘーゲル)

関係欲望が駆動する関係存在が駆動する関係世界、関係のゲーム
「私たちは交流的存在 communal existenceであります」(サリヴァン)

 私たちが観察するべきは、個人ではなく、
 人間が互いに何を取り交わしているかであります。
 互いに取り交わすものを、互いにどうやってコミュニケートしているか、
 と言い換えてもいいでしょう。
 それが完了すれば、個性というものが永遠不滅でも
 唯一無二でもないと明らかに明らかになるはずです。
 私たちは皆、対人関係の数と同じだけ人格の数を持ちます。 
     (サリヴァン『個性という幻想』阿部大樹編訳)

関係記述(多重記述)が導く第三領域、世界の生成的本質
「And relationship is always a product of double description」(Bateson)

 そして関係とは常に、二重記述の産物である。
 相互作用に関わる二者は、いわば左右の眼だと言ってよい。
 それぞれが単眼視覚を持ち寄って、奥行きのある両眼視覚を作る。
 この両眼視覚こそが関係なのである。
 この発想に立つことは、大きな進歩である。 
 関係とは、一個の人間の中に内在するものではない。
 一個の人間を取り出して、その人間の〝依存〟だとか〝攻撃性〟だとか
 〝プライド〟だとか云々しても、なんの意味もない
 これらの語はみな人間同士で起こることに根ざしているものであって、
 何か個人が内にもっているものに根ざしているのではない。              
      (ベイトソン『精神と自然』佐藤良明訳)

 

 

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「地と図」20230320

2023-03-20 | Weblog

 

 

 
  私は、あなたが赤をどのように見ているかを知らないし、
  あなたは私がそれをどのように見ているか知らないでしょう。
  しかし、この意識の分離はコミュニケーションの失敗の後にだけ認められるのであり、
  そして我々の最初の運動は、
  我々の間にあるある分割されないものの存在を信じることにあるのです。
  
     ──メルロ=ポンティ『知覚の優位性とその哲学的帰結』加藤和雄訳


        *


もうこのマップは使えない
描かれたどのルートをたどっても
どこにも行き着くことはできない

だからそうするたしかな理由がある

マップに描かれたルートを外れ
敷き詰められたマップを燃やす

外れることをよしとして
燃やしたはてに気づく

虎が虎として おれがおれとして
生きている「地」がある

名づけようのない ひとりひとり、隔絶しながら
数えきれないマップが立ち上がる「地」がある

虎よ さようなら

使われたマップの外に
描かれたルートが消えた場所に

いつか、絶対にないとはいえない
新しいルートが走ることがあるかもしれない

虎ではない虎として、おれではないおれとして
いつか遭遇することがあるとすれば
使われたマップは完全に燃やし尽くされていなければならない

 

 

 

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「展開スペース」 20230319 20221123

2023-03-19 | Weblog

 

 

(偉っそうに)ある人のたまはく

動かない壁に出会う、限界に直面する
身動きできない逃げようのない八方塞がり
冗談一つかませられない、涙が涸れる

本物の手ごたえに出会ったということ
考えるに値する本当の課題が見つかったということさ

おめでとう

 
       *


あえて、ゆっくり、うごく、うごかない──

忙しければ忙しいほど、あえてのんびり、たたずんでみる
急ぐほど、慌ただしいほど、そこにスキマを開くように

発車のベルが鳴っても小走りしない
思いついたら寄り道して一服しよう

身についたコードとは別のコード進行がある
世界が指定する可動域の外に無限の展開域がある

苦しいからだがみずからに施す処方箋
不安、あせり、いらだち、怒り、自責、希望、かなしみ

このシグナルを受け止めながら覚えておこう

どんなに迅速に展開する状況にあっても
プレーとプレーのつなぎ目は存在する

行為と行為、車両と車両をつなぐ連結スペースがあって
このつなぎ目を経由してすべての展開は出力される

切れ目のないようにみえる生の時間のなかにも
経験をトレースするまなざしはキープされている

思考、感情、ふるまいのすべて
審議し、判断し、選択し、決断し
再出力を準備するスキマが同伴している

ここにあるものは、つねに、ここにないものと連れ立っている
ありうる──存在可能、関係可能、展開可能
すべては生がたずさえる空隙、連結スペースにおいて現象する

修正、書き換え、転換、転移が現象する内なる空域
この生の展開可能の原郷をけっして見失わないように

からだに覚え込ませるように
あえて、ゆっくり、うごく、うごかない

 

 

 

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「音楽」20230318

2023-03-18 | Weblog

                        グッバイ・ベイビー - YouTube

 

 

悟性を動かして抽出するものじゃないぜ
なにか引き出せるものを引き出して取り出すものじゃない

そんな姑息な聴き方はやめたほうがいい、台なしだ

引き出されるものさ、ストッパーを外してむき出しにする
悟性に出番はない、そうして出てくるものに挨拶する

たったそれだけのことのための時間がある
たったそれだけのことを見失うなよ

 

 

 

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