平成25年8月7日(水),栗原市果樹連絡協議会(会長:佐藤常秋,会員43名)は,栗原市高清水福塚を会場に,りんご相互視察検討会を開催しました。(参加者20名)
当日は宮城県農業・園芸総合研究所の門間豊資上席主任研究員を講師に,例年せん定講習会で供試している樹を見ながら,着果量や果実肥大の状況,肥培管理と樹勢の関わり,間ばつを実施した園地での樹形のあり方,結果枝の取り扱いなどについて説明がありました。特に側枝の本数や結果枝の更新などについては,生産者からいろいろな質問や提案が出され,議論が交わされました。
また,病害虫の発生状況を確認しながら,各生産者の防除状況の情報交換,それを踏まえた今後の病害虫発生予想についても話がありました。特に今年は7月中旬からの降雨続きで,計画的な防除ができなかった生産者が多く,殺菌剤の効果が切れていると思われることから,生育後半に炭そ病や輪紋病の発生の多発が懸念されるとの話がありました。
午後からは,これまでの生育状況と今後予想される天候,これからの管理作業のポイントについて説明がありました。特に今年は春の低温による生育の遅れ,4月下旬から7月上旬までの少雨,7月中旬からの大雨等異常天候が続いており,収穫適期の把握や落果防止剤の使用,ハダニ類の早期発見早期防除などの注意喚起がありました。
さらに,最近の試験研究情報として,「りんごにおけるジョイント栽培」について説明があり,これらについては10月23日に宮城県農業・園芸総合研究所を会場に成果報告会があるとのことで,参加誘導がありました。
普及センターからは,昨年から実施しているスモモヒメシンクイとヒメボクトウのフェロモントラップ調査の中間結果,土壌分析のすすめ,紋羽病への対応策等について情報提供しました。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9437
FAX:0228-22-5795・6144