宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

夏秋いちご生産拡大を目指して~現地検討会を耕英地区で開催

2010年11月10日 10時14分12秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

 平成22年10月5日,栗原市耕英地区のいちご生産者ほ場において,夏秋いちご生産振興現地検討会を開催しました。検討会には栗原管内をはじめ県内各地の生産者やJA,さらには青森県の生産者など計45名が参加し,活発な意見交換が行われました。
 県で育成した四季成りいちご「サマードロップ」を栽培する大場氏のハウスでは,8月末からの収穫・生育状況について説明があり,今後の管理について検討しました。今年は夏の異常高温で全国的に夏秋いちごの出荷量が低迷し,標高の高い耕英地区でさえ,ていねな栽培管理にも関わらず品質の良い果実の収穫が困難な状況でした。しかし,気温が下がってきた9月下旬頃からは果実の肥大も良くなってきており,これから11月中旬の収穫終了予定までの間,試験的に導入した木質ペレット暖房も活用しながら,少しでも挽回したいところです。
 続いて,局部温度制御技術の実証試験を行っている農業法人「ファーム千葉」のハウスにおいて,今夏の試験結果が農業・園芸総合研究所から説明されました。この試験は,いちご「雷峰」の株元に配管したチューブに15~16℃の冷水を通し,その効果を見ているものです。今のところ,冷却処理区では出蕾数や果実重が無処理区に比べて明らかに向上しており,猛暑の中で確実な成果が報告されました。気温が低下してくるこれから年末にかけては,夏とは逆に暖房効果が得られるので,出荷数量や単価の向上に結びつくことを期待したいところです。
 なお,検討会終了後,耕英地区の生産者と,青森県から参加した津軽苺出荷組合の生産者との間で交流会を開催し,お互いの産地や栽培品種などについて情報交換しました。耕英地区の生産者は,出荷先を自ら開拓する津軽苺出荷組合の姿勢に大いに刺激を受けたようです。今後,耕英地区においても栽培面のレベルアップだけでなく,販路の拡大を目指した取組の重要性を感じた貴重な機会となりました。

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/3c/9300948d9ae130f168b3d9fefde04835.jpg">
局部温度制御技術について意見交換

<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9437     FAX:0228-22-5795・6144

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 地域特産品を目指したいちじ... | トップ | 今年の水稲種子生産状況について »
最新の画像もっと見る

先進的技術に取り組む経営体の育成・支援」カテゴリの最新記事