どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

旅の記憶(豊橋・岡崎・知多・常滑・名古屋)① ―新幹線の中で―

2011年08月17日 | 日記
豊橋に停車する新幹線「ひかり」があると知って 是が非でもこれに乗ろうと 指定席は1ヶ月前の発売と同時に買った

13日 早朝5時過ぎに家を出る

品川駅で乗ったその列車はまだまだ空席があったが 新横浜でそれもすっかり埋まった

二人掛けの席の窓側だった私の隣にも 女性が腰をかけた

きちんとした感じのごく普通の主婦で そう 40代後半だろうか

私は旅の資料に目をやりながら 声をかけようかどうかためらっていた

まもなく彼女が文庫本を手にし始めたので 邪魔をしなくて良かったと思ったのだが 

すぐに本を繰る様子が無かったので 思い切って「帰省ですか?」と声をかけてみた

その女性は 滋賀県の実家に帰る途中だった

「いつもなら車で帰省するのですが 今年は子供たちも主人も色々と用事があって 私一人なんです」


私は一人旅であること 滋賀県は昨年出かけたことなどを話し 家族のことにまで話は及んだ

ややか細い感じのその女性は同郷の方と結婚されたようで 近くのご主人の家にも顔を出すこと

20年ほど前に夫を亡くした母親は一人暮らしではあるものの スープの冷めない距離に弟一家がいること

その母親が 私のを貸してあげるからパジャマは持ってこなくていいからね と言ったこと

(そんなこと 我が家でもあったなぁ~)

長男の嫁として嫁いだからには いつかは故郷に帰って義父母と暮らすと決めていること

長男である弟の嫁も 母親ばかりか高齢の祖母がいるところに来てくれたのだしと

それを嫌そうでも喜んでいる風でもなく 淡々と運命のように静かに語る口調に女性の人柄が表れる

お子さんは三人で 例の文庫本はおしゃべりな末っ子の長女から薦められたものだったこと

他にも 些細な人生の断片をお互いに語り 外の景色に目をやることもないほどだった


声をかけていただいて良かった 私もそうしようかどうかと思っていたので と途中でその女性は言った

私も昔であれば そして 私のほうが明らかに年下であったならば そんなことはしなかっただろう

年を取ったものだ

でも それも悪くない!

まもなく豊橋に停車するとのアナウンスがあり 私と彼女は互いにお気をつけてと声をかけあった

二度と会うことの無い人との1時間半足らずの会話であり 

別れれば互いの生活の中で薄れていく存在ではあろうが それでも私は出会ったことに素直に感謝した

それにしても 「朝からビール」してなくて良かった!!


列車から降りると 途端に暑さがまとわりついてくる

さぁ 旅の開始だ


※ この旅日記全編は長くなる予定です。ご容赦あれ。 
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プロローグ ならびに エピローグ

2011年08月17日 | 日記
3泊4日の旅を終えて 無事に昨夜帰宅した

いつものごとく 歩き 汗を拭き 水を飲み 

素敵な物たちに出会うと 何もかも忘れて阿呆のように見とれ 

そしてまた歩き 汗を拭き 水を飲むという毎日だった


面白いことも ドタバタのことも へぇ~っと思うことも 今回もたくさんあった

顔も腕もすっかり日に焼け 背中から流れる汗を一手に引き受けてくれたウエストのあたりには汗疹ができた

昨夜はあまりの疲労のせいか 寝つきが悪かった

足の裏が少し痛いのと 胃腸が疲れているようだ


すでに老化の坂を下り始めた私

おいおい加速度もついてくるだろうと実感せざるをえない

それでも リタイア(もしくはリストラ?)したら もうこの時期のこのような旅はしないだろうと思うと

汗を拭き拭き炎天下の中を歩く時間も それはそれで貴重で素敵で

時折 なんでだよ~と意味不明の愚痴を誰にともなく口走ったことも 

過去の思い出として振り返った時 相当笑えるだろうな ということは充分確信できる


旅の報告は随時アップする予定

家事の合間のことゆえ この休暇中に書き終えたいのだが どうなるか

しかし 物事には旬というものがあり 従って がんばります

写真も紹介する予定ですので どうかご覧下さい
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