とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

古典の参考書第5回 「烏などもこそ見つくれ。」

2022-02-11 19:10:51 | 国語
 烏などもこそ見つくれ。

『源氏物語』の「若紫」の垣間見の場面の中の一文です。

【品詞分解】
鳥          名詞
など       副助詞
も          係助詞
こそ       係助詞
見つくれ。          カ行下二段活用・已然形

【現代語訳】
 烏などが見つけたら大変だ。

【重要文法事項】
〈「もぞ・もこそ」の識別〉
 「もぞ・もこそ」は「~すると困る、大変だ」という意味です。

【若紫】
 『源氏物語』の「若紫」の巻には光源氏が紫の君と出会う場面があります。この例文はそこからのものです。とても有名な場面ですので、教科書には必ず載っています。暗記とまではいかなくても、できるだけ覚えてください。

 さてここで源氏は紫の君を垣間見します。垣間見というのはつまり「のぞき」です。ちょっとイメージは悪いのですが、当時の貴族の女性は基本的には男性に顔を見せなかったようです。部屋にはすだれをおろして生活し、外出は極力さけ、どうしても外出しなければならないときは顔を隠すようにしていました。そこで平安時代の恋愛物語は垣間見からスタートすることが多かったのです。

 当時光源氏は数えで18歳ですから満年齢では16~17歳。紫の君は数えで10歳。満年齢では8~9歳。高校生の男子が、小学校3,4年生を見て時めいてしまったようなものですね。
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