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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



一昨日と昨日の記事からの続きです。大阪湾の水平線を背後に飛ぶヘラサギ3羽を紹介します。

前方の1羽が後方を飛ぶヘラサギを隠していますが仕方ありません。

おっと、ヘラサギの前にジョギングしている人が写っています。

近所の公園のヘラサギがこちら向きに飛び出したのは、このジョギングする人物のせいです。

この人がヘラサギの方に向かってジョギングを続けていたため、ヘラサギが警戒して飛び出したのが理由でした。

ヘラサギと人が同じフレームに入る写真は少ないかも知れません。

人の横を通過したヘラサギ3羽のうち、後方の1羽がやっと全身を見せてくれました。

そのヘラサギは、初列風切の先端部に一部黒い部分が残っているので若鳥でしょう。

若鳥は、飛びながらの排泄行為も見せてくれました。真下にいたら大変ですが、幸いにも(ジョギングしている)人はいませんでした。



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昨日の記事からの続きです。離水した4羽のヘラサギは左方向に向かいました。

飛行している4羽のヘラサギをカメラのフレームに入れるのは大変です。

このときは4羽が接近して飛行してくれましたが、そうなると後方のヘラサギが先に飛ぶモノの背後に来たりすることがあります。

ということで、4羽が重ならないシーンを選んで紹介してみました。

かなりのスピードで移動する関係から、カメラのオートフォーカスが追いつかないよう。

やっとオートフォーカスが追いついたときには、左から方向転換して右に向かう2羽を入れるのがやっとでした。

その2羽をフレームから外さないように追いかけてみました。

左後方から朝日を受けている関係で、下のヘラサギの翼下部に陰ができていますね。

2羽が相当近接しながら飛んでいるのが下の写真で判ると思います。・・・明日はヘラサギが何故こちら向きに飛んだのかを紹介する予定。



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先日、近所の公園の池に渡来したヘラサギ7羽を紹介しましたが、今回4羽のヘラサギが一斉に飛び立つ瞬間を紹介しましょう。・・・右の1羽が先に飛び立ちました。

残り3羽も翼を持ち上げ飛び立つ寸前です。

助走することなく、その場で大きく羽ばたくと、ヘラサギの体は空中に。

3羽とも全身が空中に持ち上がり、足指が水面上に出ていますね。

その場で飛び立った証拠に、足指の先から水滴が下に落ちています。

足指から水滴をしたたり落としながら、そのまま大きく羽ばたいて

さらに上昇しています。足指の先からの水滴が写っているのは1秒間に20枚(0.05秒に1枚)という連写のせい。

0.05秒の間に翼と全身はどんどん変化してゆきます。

通常ならヘラサギは撮影者から離れる方向、つまり後ろ向きに離水しますが、このときだけはこちら向きに。理由は後日報告する予定です。



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近所の公園の葦原上空を猛スピードで飛行してきたのはハイタカ(オス32cm、メス39cm・環境省レッドリスト準絶滅危惧指定)です。バードリサーチの生態図鑑からハイタカを紹介しましょう。

<ユーラシア大陸およびアフリカ大陸の北部の広い範囲で繁殖する。国内では北海道および本州で繁殖が確認されている。ハイタカは留鳥性が強いとされるが,冬期には平地や農耕地に移動したり,より南に渡るものもいる>

<小型~中型の鳥類を捕食する。ほとんどは小鳥類だが,種類や割合は地域によって異なる。北海道の石狩平野では,カワラヒワ,アオジ,ムクドリが多かったが小型の哺乳類もまれに捕食する>・・・胸の模様から見ると若鳥のようです。

 <オオタカはハイタカよりも大きな中型猛禽類で、ヨーロッパにおける研究では,オオタカはハイタカの主要な捕食者だと報告されており,十勝平野でもオオタカによるハイタカの捕食が確認されている>

 <ハイタカの巣は樹木密度の高い若い林で見つかることが多い。このような林を好む理由として,体サイズの小さいハイタカは閉鎖した林内でも器用に飛翔することが可能で採食環境として適している>・・・後ろを気にしていますね。

<また、イギリスでは,ハイタカはオオタカがいると樹木密度の高い林で営巣するが,オオタカがいなければ樹木密度の低いところで営巣することも報告されている>・・・後ろにカラス登場

<これらのことからハイタカの営巣環境選択には、天敵(主要な捕食者)となるオオタカとのすみ分けが重要であると考えらている>・・・カラスから逃走

<ハイタカは,ヨーロッパ(特にイギリス)ではよく研究されているが,日本でのハイタカの情報は限定的できわめて少ない。特に生息環境に関して,国内では北海道の石狩平野や十勝平野で行なわれた研究があるのみ>・・・飛び出し

環境省レッドリスト準絶滅危惧種に指定されているハイタカの保全のため、北海道だけでなく本州でも、ハイタカの研究がもっと必要でしょう。・・・カラスの全身が写っています。



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近所の公園の池にウミアイサのカップルが渡来してきています。・・・写真の上がメス、下がオス

しかし、視野を広げてよく見ると、オスが3羽、メスが2~3羽いるようです。

メスを巡ってオス同士の争いが始まりました。

3羽のメスに対してオスの求愛ポーズ競争。どちらが大きく口を開け、大きく頸を曲げられるかを競っています。

オス3羽が必死に求愛ポーズをしていますが、メスは知らん顔。

メスが遠ざかっても、オス2羽は求愛競争を繰り返していました。

メスに向けたオスの涙ぐましい努力に敬意を表して拡大。

口を大きく開いて頸を持ち上げ、尾羽根を下向きに折り曲げます。

頸が水中に沈むまで深く曲げるのが正しいポーズですが、このオスは柔軟性に欠けるのか、高齢なのか。これではメスに持てませんね。



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近所の公園の葦原にヘラサギ6羽が一斉に着水してきました。

カメラのフレームに6羽のヘラサギを同時に入れるのは難易度が高いのですが、何とか入りました。

着水するヘラサギは尾羽根を一杯に広げています。

着水する直前には尾羽根が水に浸からないよう上に持ち上げるようです。

それでも左から2羽目のように深い場所に着水すると尾羽根が水中に浸かることもあるよう。

左端のヘラサギは、初列風切り先端部が黒いので幼鳥のようです。

その幼鳥は、尾羽根が水に浸からない場所に上手に着水していますね。

左から2羽目のヘラサギは、初列風切りが白いので成鳥でしょう。

レンズをワイドにすると左端にもう1羽ヘラサギが、これで7羽のヘラサギがフレームに入りました。



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カワアイサ・オスの飛行姿を近くから撮影できましたので、日本のカモ識別図鑑・誠文堂新光社のカワアイサの記事と一緒に紹介しましょう。<・・・>が引用部

<カモ目、カモ科のカワアイサは、全長58~68cm、翼開長78~94cm>・・・翼の先端部をピンと伸ばして飛行

<日本で見ることが出来るカモの仲間では最大種>・・・翼先端部がやや下がり気味に

昨日の記事で紹介しました<ウミアイサよりも一回り大きく、ガッシリとした印象>・・・翼をゆっくりと下ろし

<クチバシは細長くて先端が鉤状に曲がり、この嘴爪部の垂れ下がりはウミアイサ、コウライアイサよりも大きく目立つ>・・・再び上に持ち上げて

ウミアイサの鼻孔は中央より基部寄りですが<カワアイサの鼻孔は、クチバシのほぼ中央に位置する>・・・また下に下ろし

<体下面は淡いピンク色、もしくは橙色を帯びる>この個体は淡い橙色でした。・・・真横を通過する直前の姿

<ユーラシア大陸と北米に広く分布し、日本では北海道から九州の湖沼や河川に冬鳥として渡来する>・・・フレーム一杯となって翼がはみ出しました。

<河口や内湾でウミアイサと共に見られることもある。一部は北海道で繁殖する>・・・そのあと真横を水平飛行しながら、ゆっくりと通過。



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大阪市内の池に渡来したヘラサギが揃って大阪湾上を飛行する姿と一緒にウイキペディアの記事を紹介しましょう。・・・<・・・>が引用

ヘラサギは<ユーラシア大陸中部とインドで繁殖する。ヨーロッパ東部にも繁殖地が点在している。冬季はアフリカ、ペルシャ湾沿岸からインドにかけての地域や中国南部に渡りをおこない越冬する。インドでは留鳥として周年見られる>・・・大阪の池に渡来したのは合計7羽でした。

このヘラサギはアメリカ大陸には分布していません。・・・一番上を飛ぶのは見張り役でしょうか。

但しアメリカ大陸には<頸から上背にかけては白色で、体のそれより下の部分は次第にピンク色をおび、特に翼や腰は鮮やかなピンク色となる>ベニヘラサギがいます。

アメリカの野鳥図鑑を見ると最後の補遺に「ユーラシア・スプーンビル」が簡単に記述してあります。・・・ここから降下を始めました。

この「ユーラシア・スプーンビル」を英文ウイキペディアで検索すると、日本語ウイキペディアの「ヘラサギ」よりも詳しく説明してありました。・・・フレームには5羽が入っています。

例えば<食事は、水生昆虫、軟体動物、イモリ、甲殻類、ワーム、リーチ、カエル、オタマジャクシ、長さ10〜15cmまでの小さな魚で構成されています>など・・・フレームに入ったのは4羽

また<藻類や水生植物の小さな断片を取ることがあり、これらは動物質を摂取する際に誤って摂取されることもある>とか・・・まだ4羽ですが下の1羽がはみ出しそう。

アメリカ人野鳥愛好家ならアメリカ大陸では見ることができないヘラサギ(ユーラシアスプーンビル)を何とか見たいと思っているのは間違いないでしょう。・・・最後は3羽



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近所の公園の池にヘラサギ(環境省レッドリスト情報不足17種の1つ)が渡来してきていました。

7羽のヘラサギが、葦原から一斉に飛び立つ瞬間を紹介しましょう。

ヘラサギにもグループがあるようで、同じ場所に居ても一斉に飛び立つ場面は少ないようです。

しかし、このときには7羽が一斉に飛び立ちました。

下の写真には6羽しか写っていませんが、左端にもう1羽ヘラサギがいます。

ヘラサギクラスの大型野鳥は、助走して飛び立つものが多いようですが、ヘラサギは助走無しで上昇することができるようです。

左端にいた7羽目がフレームに入り、飛び立つ7羽のヘラサギが同一画面に。

同一フレームにヘラサギ7羽が入るケースは、大阪市内に限れば少ないかも知れません。

飛び立ったヘラサギ7羽は、気持ち良さそうに冬の大阪湾上空を旋回していました。



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昨日の記事でカワアイアサを紹介しましたので、今日はウミアイサ(全長55cm)を紹介しましょう。上がオス、下がメス

手元にある「日本のカモ識別図鑑・誠文堂新光社」によれば<ウミアイサ・オスにはボサボサした冠羽があり、褐色で縦斑のある胸、白い斑の並ぶ胸側、波状斑に覆われる脇など他のアイサ類との識別は容易>

<冬から春先にかけ、水面上のオスは首を上前方に高く伸ばし>

<前頸を水につけながら、クチバシを空に向けて反り返る求愛ディスプレイを行う>

クチバシ部を拡大すると細かな突起が見えます。このクチバシに挟まれた魚は逃げるのが難しいでしょうね。

<ウミアイサのクチバシは、同種(アイサ類)の中で最も細長くて幾分上に反って見える>

2020年1月の環境省全国一斉調査によれば、ウミアイサの渡来数は1931羽、絶滅危惧Ⅱ類トモエガモ(3292羽)の約6割、カワアイサ(6594羽)の三分の一ほどでした。

なお、コウライアイサは1986年2月に岐阜県木曽川で初めて記録されて以来、毎年1~数羽が記録されているだけなので、環境省による全国調査の対象外です。

コウライアイサは渡来数も少ない上に警戒心が強く、河川や湖沼の人があまり近づけない水域や中州などにいることが多いので、渡来数調査も難しいのでしょうね。



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大阪近郊の川でカワアイサ(全長65cm)の雌雄が一緒に飛ぶシーンを撮影できましたので紹介しましょう。・・・前方がオス、後方がメス

手元にある「日本のカモ識別図鑑・誠文堂新光社」によれば<カワアイサ・オスの翼上面は、雨覆から次列風切にかけて広範囲が白い>

メスの翼上面の中小雨覆は灰色

メスの赤褐色の頭部と白っぽい胸部の境界は明瞭(同種のウミアイサは不明瞭)

メスの体上面や脇の灰色は明るいため、全体にスッキリとした色合いに見える。

カワアイサ・オスのクチバシは上下共に深紅(メスはやや明るいピンク色)で先端が鉤状に曲がる。

頭部は緑色光沢のある黒色で、後頭部が出っ張って見える(飛行中はその特徴が判りません)。

カワアイサにはウミアイサやコウライアイサのようなボサボサした冠羽は無く、胸から脇は白、この形と配色が特徴的で、紛らわしい種はいないとか。

着水時、やっとオスの頭部に緑色光沢がある写真が撮れました。次回はもっと大きく撮影したカワアイサを紹介する予定。



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大阪市内の池に渡来したホシハジロのオスです。その飛行写真と一緒にバードリサーチの生態図鑑からホシハジロの種内托卵などについて紹介しましょう。<・・・>が引用部

<ユーラシア大陸に分布し,繁殖地は北緯30-60°で,西はスペイン・イギリスから東は中国東北部まで、越冬地は日本を東端として,中国南部からインド中北部を経て中東.ヨーロッパ南部からアフリカ北部およびナイル川流域>意外と広い地域に生息しているよう。

<ホシハジロには種内托卵の習性がある。卵のタンパク質分析によると,42個のホシハジロの巣のうち39個で種内托卵があり,37.5%の卵が別の親のものだった>

<種内托卵はガンカモ類に広く見られる習性で,托卵するメスはこっそり他人の巣に卵を産むのではなく,巣の上に抱卵しているメスがいるにもかかわらず,それを押しのけて産卵しようとすることも少なくない>

<そうした場合も激しい争いは起きないが,2羽が動き回るせいで巣から卵がこぼれ落ちるので,托卵されたメスはどちらの卵かに関わりなく,それを巣に戻す>

<ホシハジロの巣で行われた実験では,抱卵中のメスは自分の卵もニワトリの卵も区別せずに巣内に戻しており,自分の卵を識別することはできないようだ>

<メスが托卵を受け入れるのは何らかの利益があるためだと考えられ,早い段階でのヒナ混ぜ(自分のヒナが捕食されにくくするために他の親のヒナを連れ去る)ではないかとの指摘もある>

<ホシハジロは、近縁のキンクロハジロやメジロガモと交雑するが、特に絶滅危惧種のアカハジロとの交雑は深刻な問題である>

<アカハジロの野生個体は200羽以下と推定されており,アカハジロの純粋な遺伝子を持つ個体が,ホシハジロ
やメジロガモとの交雑によっていなくなってしまう危険が指摘されている>・・・ホシハジロのメス



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大阪市内の池に渡来したキンクロハジロのオスです。

その飛行写真と一緒に2020年1月(コロナの関係で2021年は外しました)に環境省が実施した全国都道府県別渡来数を紹介しましょう。

カモ類の渡来数最大種はマガモで40万羽以上と記録されていますが、キンクロハジロの全国渡来数は73203羽です。

これは、日本に渡来するカモ類(37種)のうち、ホシハジロに次ぐ8位にランキングされています。

都道府県のトップは、琵琶湖を有する滋賀県で20679羽(全国の28%)です。琵琶湖は人間だけでなく渡来するカモにとっても重要な湖と言えそうですね。

全国第二位は宍道湖を有する島根県の15038羽(全国の20%)。全国に渡来するキンクロハジロの約半分が滋賀と島根の2県に渡ってきています。

第三位は佐賀県の3593羽、これは全国の約5%で、滋賀県島根県とは桁違いの少なさです。

第四位は何と、我が大阪府の2693羽。キンクロハジロが渡来する溜池などが多く残っているからでしょうか?意外ですね。

渡来数が少ない都道府県を見ると高知県、熊本県、宮崎県、大分県などが1~2桁。北海道が渡来数の少ないランキング10位の中に入っています。・・・下はキンクロハジロ・メス。白い翼帯がオスとそっくりです。



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近所の公園の池にヘラサギが7羽も渡来してきていました。日の出前だったので暗く、撮影時のISOは1000でしたが、特有のクチバシなどは何とか判りますね。

飛び出しをシャッタースピード1/2000で撮影するとISOは4000まで上昇。翼の構造が何とか写っています。

飛び出したエリアに朝日が差し込み、画面全体が朝焼け(赤褐色)に。

7羽全部はフレームに入りません。

4羽のヘラサギが近接して飛行しています。翼の先端部が黒い最後部は幼鳥でしょう。

少しばらけて5羽がフレームに入りました。

ヘラサギの向こうは、六甲アイランドの超高層ビルでしょう。超高層ビルと一緒にヘラサギが撮影出来る場所は少ないでしょうね。

六甲山を背景としてヘラサギ7羽が一緒にフレームに入りました。

六甲山の稜線を飛ぶ7羽のヘラサギでした。



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大阪市内の池に渡来したユリカモメ幼鳥の飛行写真と一緒にバードリサーチの生態図鑑からユリカモメの記事を昨日に続いて紹介しましょう。・・・<・・・>が引用部分

<ユリカモメの幼鳥は,翼の上面に褐色味があり,嘴は汚黄色.成鳥の尾羽は一面白色だが,幼鳥の尾の先には細い黒帯がある>・・・昨日紹介した成鳥の尾羽根は純白

<水生昆虫や小魚など水生の餌を採食することが多いが,人が与えるパンくずやゴミのようなものまで,多様な餌を採食する。小さな餌をピンセットのようにつまんで食べることもできるし,潜水して小魚を捕らえたり,空中を飛ぶトンボなどを大口を開けて捕まえたりと,なんでもやの食生活をする>

<1970年代に国内の多くの地域でユリカモメの越冬地の拡大や越冬数の増加が起こった。京都市ではそれまでユリカモメの越冬の記録はなかったが,1974年から市内の鴨川や桂川で毎冬越冬するようになり,1980年代中頃には市内で約1万羽が越冬するまでになった>

<日本で越冬するユリカモメはどこで繁殖しているのかと興味を持っていたところ,1978~1979年の冬期に海外で標識されたユリカモメの幼鳥が日本各地で見つかった。標識地を調べてみると,それらがカムチャツカのコロニーで標識されたものであることがわかった>

<カムチャッカ半島のフラマビツキ-湖で行われた,金属足環とカラーリングによる標識調査によって,このコロニーを巣立ったユリカモメが,日本国内で広く越冬していることが確認され,また,標識個体の多くが巣立ったコロニーに戻ってくることが確認された>

<越冬地である京都市内の鴨川でも同様に標識調査を行なったところ,多数の個体が翌冬以降に京都市内で確認された。越冬期間中,これらの標識個体は大阪湾岸や琵琶湖周辺でも比較的多く確認されたが,それ以外の地域で見つかることはあまりなかった>

 <カムチャツカと日本で並行して行われたこれらの標識調査から,カムチャツカで巣立ったユリカモメの幼鳥は,日本国内に広く分散して越冬するが,以後は最初の冬を過ごした越冬地と,巣立った繁殖地を往復するという基本的な渡りパターンを持っていることが判明した>

<カラーリングで標識されたユリカモメの観察記録によって,越冬期間中の移動パターンも判ってきた。越冬数の多い越冬中期にはあまり移動しないユリカモメが,初春になると内陸部の京都から大阪湾の沿岸に移動し,その後また京都に戻ってくることが判った>・・・幼鳥の嘴の色は薄いオレンジ色



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