近くの川の中州で休むユリカモメ(全長40cm)の集団ですが、こちら向きで座っている仲間と少し違う個体がいました。
クチバシの色からミツユビカモメ(全長41cm)のようです。そこで(日本の野鳥590・平凡社)からミツユビカモメを参照してみました。<・・・>が引用部
<冬鳥として九州以北の沖合や沿岸に渡来。繁殖地に近い北海道では一部が越夏し若鳥も見られるが繁殖記録はない>・・・ミツユビカモメは、趾(あしゆび)が3本しかないように見えることから。
<2年目で成鳥の羽になる。外洋性のカモメで航路上でよく観察され、通常内湾には少ない。クチバシは淡黄色>・・・羽ばたく姿。右のユリカモメと比べると、クチバシや足、翼上面など違いがよくわかります。
<足は黒っぽくて短く、静止時には立ち気味の姿勢をとる。成鳥冬羽は頭部から体下面が白、耳羽後方から後ろ頸にかけて黒斑がある>
<背や翼上面は、ユリカモメよりやや濃い青灰色で初列風切先端が黒い>・・・英語名称はblack legged kittiwake(黒足の小型カモメ)
<第一回冬羽は雨覆や三列風切の軸斑が黒っぽく羽縁は白い。翼の上面には黒いM字模様が出る>・・・このミツユビカモメもM字模様が顕著です。
<クチバシは黒く、付け根は黄色味を帯びてくる。尾は白く、先端に黒帯がある>・・・ということで、写真の個体は第一回冬羽でしょう。
内湾や河口で見ることが少ないミツユビカモメですが、体形が似たユリカモメの中に混じってみたかったのでしょう。・・・やや左側にミツユビカモメが写っています。