ちょうど今頃、大阪市内の公園に渡来してくる旅鳥がムギマキです。ムギの種を播く時期に渡来するからという説があります。
鳥名の由来辞典・柏書房によれば、明治時代にはコツバメ・ムギマキと並記されたものもあったとか。・・・下の写真・中央イチョウの幹の手前にいます。
キビタキ(14cm)よりもやや小型(13cm)なので警戒心が強く、なかなか姿を見せてくれません。
ムギマキは、その姿が見えない場所に止りまることが多いのですが、たまに全身を見るチャンスがあります。
下の写真は、ムギマキが止る典型的な場所です。手前にある木の葉と枝でその全身を見ることができません。
また、全身を見ることができても、大抵暗い場所で、すぐに飛び出してしまうから厄介です。
ムギマキは、渡来数が少ないことと、顎から胸にかけてのオレンジ色がキビタキオスの黄色よりも鮮やかなので人気があります。
図鑑(日本の野鳥590・平凡社)によればオスの成鳥は顔から頭部、背中尾までの上面と翼が黒。尾羽根の外側基部が白とされています。・・・この個体は頭部が灰色ですが、尾羽根の外側基部が白なのでオスの幼鳥でしょう。
こんな野鳥が誰でも無料で利用できる市内の公園に渡来してきていることを知らない大阪市民は多いと思います。