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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



かつて全国で最も水質が悪いとされていた大和川ですが、現在はかなり改善されたようで、干潟に生息する生き物も増えてきているようです。

潮が満ちてくると、砂の中に生息するゴカイなどが出てくるのでしょう。それを狙ったオオソリハシシギが来ていました。

彼らは、アラスカなどの北極圏で繁殖し、冬季は東南アジア、オーストラリアで越冬、春に繁殖地に向かう途中、日本に立ち寄って休養と栄養補給をするようです。・・・オオソリハシシギは、ユリカモメより少し小さいですね。

そのクチバシの先端は、人間の唇のように曲げることもできるようです。・・・下の写真では、上のクチバシの先端が少し上に、下の先端が下に曲がっています。

米国地質調査所アラスカ科学センターでは、秋にアラスカからニュージーランドやオーストラリア東部に南下するオオソリハシシギに発信器をつけ、人工衛星で追跡した研究結果を発表しています。(2008年の朝日新聞)・・・日本刀のような反りのあるクチバシを上手に使ってゴカイを獲るようです。

発信器を付けたオス2羽は、5〜6日で約7千km、メス7羽は、6〜9日で8千〜1万1千kmを無着陸で飛んでいたそうです。・・・ゴカイを獲り、飲み込む寸前のオオソリハシシギ

飛び立つ前に栄養を十分に補給したオオソリハシシギは、一挙に高度数千メートルまで上昇、途中での無駄なエネルギー消費を抑えるためか、不眠不休でノンストップの飛行を続けたといいます。その渡りを終えた際には、体重が半減していたとか。・・・こちらは大きなゴカイを飲み込もうとしています。

さて、ニュージーランドやオーストラリアでの越冬を終えたオオソリハシシギは、春に繁殖地に向かって北上します。その際にはノンストップ飛行ではなく、アジア大陸寄りのルートをゆっくりと休みながら飛行することが判っています。

その理由は、ルートの途中にある日本などの干潟に着陸し、十分な栄養をつけてからアラスカに向かったほうが繁殖に有利になるからでしょう。



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