勝手に映画評

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のだめカンタービレ 最終楽章 前編

2009年12月20日 | 邦画
2006年にフジテレビで放送され、人気を博した「のだめカンタービレ」の完結編。原作の方も完結みたいなので、本当に最終楽章=完結編と言うことの様です。

この「のだめカンタービレ」、実は、刊行前に原作のストーリーをフジテレビに教えたりしていて、TVやアニメが原作の世界観との破綻を来さないように、密な協力をしているそうです。そう聞いて、原作も読んでみたくなりました。

とは言うものの、前回のTV放送とこの映画の間が若干つじつまが合わない感じ、って言うか、説明不足な気もします。具体的には、谷原章介が演じる松田幸久の件。原作などではきちんと描かれているのかもしれませんが、前回のTVレギュラー放送と、昨年の特番「のだめカンタービレ in Europe」しか見ていないと、話の繋がりが分かりませんでした。雰囲気で理解できましたが・・・。

演技としては、まずは、主人公のだめ=上野樹里。やっぱり、のだめと言えば彼女ですね。TV版のだめのあの特徴的話し方は、彼女の元々の話し方に近いんだそうです。と言うのは彼女、舌の筋肉が弱いと言うか、舌の使い方が上手くないと言うか、元々そう言う話し方の人なのだそうなんです。本人もそれを意識していて、インタビュー記事で、自分の素の喋り方がのだめに似ていると言うことを言っていました。それって(舌が上手く回っていない話し方)役者としてはかなり致命的な気もするんですが、逆に今回は、それを役に活かしているんですから大したモノだと思います。

一方の千秋先輩=玉木宏。3年前と比べて玉木宏は人気俳優になっていますからねぇ。3年前の若手俳優と言う感じから、脂の乗ってきた俳優と言う感じに脱皮してきているのを感じます。元々スリムな彼ですが、この最近の様々な役を演じたことで、より一段と見た目も、物理的にもシャープさが増したような気がしました。

さてさて、この映画はコンサートホールも映像としては意外に重要な訳ですが、オープニングには、ウィーンフィルがニューイヤーコンサートを行う楽友協会ホールが使われています。2年先まで空いていないと言う事だったんですが、突然一日だけキャンセルが出て、撮影に使うことができたそうです。また、ラストシーンのシアター・ブラン(白い劇場って言う意味ですね)のホールと言う設定になったのは(って言うか、シアター・ブランそのものが実在するんでしょうか?)、ぜんぜんパリとは違うスロバキアのレデュタ劇場。スロヴァキア交響楽団の本拠地だそうです。ヨーロッパを西に東に移動していますね(笑)。

劇場だけではなくて、オーケストラの方も重要です。千秋が常任指揮者に就任するルー・マルレ・オーケストラに扮しているのは、ブルノ・フィルハーモニック。チェコのブルノにあるオーケストラだそうです。

今回は、日本に残るR☆Sオーケストラのメンバーの出演シーンは殆どありませんでしたが、いよいよ後編では、そちらのメンバーも絡んでくるようです。楽しみです。

タイトル のだめカンタービレ 最終楽章 前編
日本公開年 2009年
製作年/製作国 2009年/日本
監督 武内英樹
原作 二ノ宮知子
出演 上野樹里(のだめ/野田恵)、玉木宏(千秋真一)、ウエンツ瑛士(フランク・ラントワーヌ)、ベッキー(タチヤーナ・ヴィシニョーワ)、山田優(ソン・ルイ)、谷原章介(松田幸久)、 なだぎ武(テオ)、福士誠治(黒木泰則)、瑛太(峰龍太郎)、 水川あさみ(三木清良)、小出恵介(奥山真澄)、山口紗弥加(並木ゆうこ)、吉瀬美智子(エリーゼ)、伊武雅刀(峰龍見)、竹中直人(フランツ・フォン・シュトレーゼマン)、チャド・マレーン(ポール・デュボワ)、マヌエル・ドンセル(シャルル・オクレール)、ジリ・ヴァンソン(ジャン・ドナデュウ)、マンフレット・ウダーツ(トマ・シモン/ルー・マルレ・オーケストラ コンサートマスター)

[2009/12/20]鑑賞・投稿


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