J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

岡山トップスポーツファミリー(ファジアーノ等)、スポーツ文化情報リスペクトブログ(共同運営)。

Jリーグファミリーの資格66

2016-02-07 00:02:05 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 読者の方からのリクエストがあり、最新情報に更新させていただきました。前回からもう1年半たっていましたね。当ブログでは個人的に勝手に評価する「Jクラブの付加価値シリーズ」というものがあります。2005年から10年半毎日更新してきた中、自分なりに100年残れるJクラブというのはどういうところか、最近は天下の悪法「2ステージ制」など、Jリーグの中でも首をかしげる価値観が多数を占めている中、原点に帰ってJリーグ百年構想を考えた中、理想のJクラブはどこなのかなどを考えてきて、何となく評価基準がまとまりました。評価基準に合致したクラブとして現在9チーム(J1リーグ:6、J2リーグ:2、J3リーグ:1)あります。あくまで個人的なものなので気にしないで下さい。今後も登場する特集記事です。参考にご覧下さい。

【Jクラブの付加価値】
<ハード面>
1)サッカー専用スタジアム
 最近、Jリーグチェアマンも「全J1に駅前スタジアム」という言葉を口にされたそうですが、理想はサッカー専用スタジアムです。最寄駅に近ければ理想です。駅から近いスタジアムは、観客動員数が多いのはある意味当たり前なのかもしれませんが、そういう面ではJ2松本の数字はすごいです。以前の記事でアクセス面などホームスタジアムの環境面について紹介しております。当ブログ的には、やはり日立台が理想ですね。
スタジアムのアクセスと観客数関連: http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150206

     
2)専用練習場
 J1新潟のアルビレッジ」など完全な専用練習場もあれば、厳密に言えば実は行政の所有で、市民も使用できる専用ではないところもあるようです。また、J1柏のようにトップと下部組織が同じ敷地内で練習でき、アカデミーの子ども達にいい影響を与えているところと、いろいろあります。
 あとは、高いネットに囲まれていて、ネット越しでしか観る事ができないところもあれば、日立台や鹿島さんのように、間を遮るものは何もなく、すぐそばで人気選手の練習が
観られるところと、これもいろいろです。あと、どれだけファン・サポーターに近いかもあります。鹿島さんのようにクラブハウスにカフェが併設されているようなクラブは理想的ですね。
 専用練習場の有無で、成績が左右されるという話を以前耳にしたところもありますが、実際はJ2の上位チームでも専用がないところも全然あるし、J1チームでも実は専用がないところもあると聞いています。

3)アカデミー

 最近では「育成型クラブ」というキーワードをよく観ます。育成型クラブは単に選手を育てて、トップに配給するだけでなく、海外移籍等でその移籍金でクラブに多大な貢献をするところまでが理想とも聞きます。今シーズンからサテライトリーグがスタートするとともに、J3リーグに、Jクラブのセカンドチームが参戦します。しかし、トップチームに上げなければ意味が無いと思います。そういう面でコンスタントにアカデミー出身選手をトップチームに配給できているJ1柏やG大阪、代表選手から海外組を次々と生み出しているC大阪が、その模範的なクラブだと言えます。最近はC大阪の「ハナサカクラブ」のようなアカデミー限定スポンサー制度が増えてきました。
   
4)後援会等支援組織(チェック機能)
 クラブ直営で会長ポストもない公式ファンクラブではなく、クラブを一線を画した持株会、スポンサー会などの支援組織が通常は設けられています。その中でも後援会は決して横から意見を言われる面倒臭い存在ではなく、クラブが困った時にしっかり後方支援をしてもらう頼もしい存在だと思います
。価値観が三位一体の支援者とズレが生じてきたら矯正できるチェック機能もあると思います。また、ボランティア組織も、J2松本などのように後援会の中に組み込まれていて、クラブと一線を引かれているケースが見られます。後援会組織がしっかり運営されており、いい連携で地域貢献活動ができているクラブが地域密着できていると思います。後援会活動を観れば、大体地域密着度がわかるのではないでしょうか。
後援会関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140607
     
5)選手会活動 
 Jリーグ規約87条に選手の社会貢献活動の義務があります。積極的に街に選手を出しているクラブ、まだまだ出せていないクラブといろいろあるようです。前者であれば、選手会活動も年間多くの活動を
されています。後者は本当に選手会の活動自体があるのかなと思わせるような状態でしょう。チャリティーオークション等のイベント活動で、主催に「選手会」という名前がどれだけ出ているかで、選手会活動の活動頻度が計れると思います。
選手会活動関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120603

<ソフト面>
1)情報公開(役員名簿や出資社などの経営面)
 Jリーグチームは「社会の公共財」。その公共財を地域から「管理人」として預かっているのが運営会社だと思います。そこに限らず、きちんとした企業であれば、公式HPに経営構造について情報公開を行っています。Jクラブでもほとんどのところがきちんと情報開示できています。役員名簿、出資企業、財務諸表が公開されていますが、「見える化」がどこまでできているが問われているこの時代、一企業として情報開示は社会的義務だと思います
公開情報(株主・役員名簿・資本金・経営情報):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130428

2)情報公開(SNS等による情報開示)
 情報開示が進む現代社会に
おいて、SNSは重要な情報発信ツールだと思います。公式ブログは当たり前。公式フェイスブックページ、公式ツイッターに続いて、公式Instagramが普及しつつあります。いろいろありますが、情報発信はクラブ広報としても必要な仕事だと思います。コメント対応が大変だからやりたくないというのは許されません。J1川崎やJ1浦和が進んでおり、ファン・サポーターは幸せだと思います。ちなみにLINEですが、ブログやFBページは不特定多数が閲覧できる事に対して、LINEは登録しないと閲覧できないという事で、限定情報ツールとそれだけでは×と認識しています。まあ、一つのSNSだとは思いますが、まず他の情報ツールが運営できてこその補完的ツールなのではないでしょうか。
情報化関連(SNS(フェイスブック&ツイッター):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20151122
  〃    (公式HPスマホ版&Instagram):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20151227

3)スタジアムイベント
 やはりイベント力№1はJ1川崎です。全体的にスタジアムイベントのしぼみ感を感じる中で、全く衰えが見えません。なおかつ、絶えず新しい企画を生み出されています。

4)広報誌
 クラブがお金をかけて作るものが一般的ですが、J1湘南の「MARE」は、サッカーというよりは湘南地区のスポーツ文化を応援するフリーペーパーです。他にもJR沿線の駅で多くフリーペーパーとして配布されているJ2千葉の「JEF PRESSもレベルが高いです。クラブ広報誌も一つの立派なファン・サービスだと思います。 
    

5)協賛店制度(サポートショップ制度)
 三位一体(行政・企業・市民)の支援者に続く、第4の支援者が商店街・商店だと思います。FC会員証などの提示でサービスを受けられる協賛店(サポートショップ)は、公共財であるプロスポーツクラブとして必要不可欠な存在です。Jクラブを見渡してみても、実施していないクラブを探す方が困難な状態です。その中でJ1川崎の「フロンターレ・シティ」はサービス内容が際立っており、J1・FC東京の「協力商店会は都内沿線の商店街ごとに参加しており、ものすごい数を誇ります。J1横浜の「トリコロールナビもいいですね。
サポートショップ(協賛店)制度関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150512

6)地域の後援会組織
 後援会組織の重要性は上に書いたとおりですが、その中でも支部会組織として近隣市町村に後援会組織を設けているクラブがあります。特にJ1新潟「地区後援会」は
模範とも言える組織で、新潟県内から資金と人員が集まってくるシステムが出来上がっています。他にもJ2札幌の「北海道後援会他に、J2松本の地域後援会は出資するホームタウン市町村の流れでできています。

7)サポーターカンファレンス 
 現在J1・J2のほとんどでクラブ主催で開催されています。サポーター側と良好な関係にあるところは、新体制発表会と兼ねて開催しているところも見受けられます。
サポーターカンファレンス関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131225
  
<ハート面>
1)Jリーグ百年構想
 「スポーツで幸せな国へ」というキャッチフレーズで、サッカー以外も含めた異競技交流としたスポーツ文化を推進していっているはずなのですが、最近のJリーグは商業主義の方が強くなっている印象を受けます。傍士氏が活躍されていた時代を思い出してみてはいかがでしょうか。
 古くはJ1浦和の「レッズランド」、J2湘南の「湘南ひらつかビーチパーク」、J1新潟のアルビレックスグループなどの名前が出ていました。Jリーグの「地域スポーツ振興活動および介護予防事業」が象徴されていると思います。その他に最近、アカデミー等を運営会社とは別の運営で公益法人の総合型地域スポーツクラブを立ち上げる事例が増えてきました。
異競技交流(Jリーグ「地域スポーツ振興活動および介護予防事業」)関連: http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20160124
Jクラブの総合型地域SC関連: http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20160126
     

2)東日本復興支援
 2011年からはや3年。巷ではすっかり記憶が薄れていっているようですが、震災復興は永久に続くはずです。今年も変わらず震災活動をされているクラブが真に優れたJクラブだと思います。J1仙台では5年目を迎えてパワーアップするところもあります。かつてチャリティーグッズを積極的に販売され、チャリティーオークションができるところ、そこら辺りでしょうか。震災復興活動が一時の出来事なのか、継続事業なのか、下に出て来る9クラブはどこもしっかりできていますね。

3)選手による社会貢献活動
 当ブログでは、特に選手による学校訪問を取り上げています。巡回サッカー教室はほぼすべてのクラブ、他のプロスポーツチームもやっている収入のある「事業」です。教壇に立って子ども達と夢を語り合う、食育のために子ども達と一緒に給食を食べるなど、サッカー以外の活動を当ブログでは評価させていただいています。ユメセンなども積極的にできているところ、過去にほとんどやった事がないところといろいろありますね。
選手による学校訪問関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131124

4)市町村デー
 三位一体の支援者の一つに「行政」があります。地元ホームタウンの骨格であり、J2松本は次々と出資を受けています。最近の傾向として、ホームタウンを拡大している事がありますね。中には縮小している印象があるところもあるのかな。理想はJ2愛媛のような県下全市町村、J1柏の様にホームタウン構成8市町村で順番に市町村デーを開催するところですね。

5)ファン・サポーターとの交流イベント
 いわゆるファン感ことファン感謝デーが挙げられます。やはりJ1川崎が筆頭ですね。あとは、一般向けキックオフイベントも、クラブとファン・サポーターがこのシーズンの誓い合うセレモニーとして重要な儀式だと思います。どこまでできるかが、そのクラブのファン・サポーターとの距離感に比例していると思っています。その筆頭は「ベルマーレワンダーランド」でしょうか。
キックオフイベント関連: http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20160118

 という事で、Jクラブの付加価値でした。あくまで個人的な勝手な評価ですが、この辺ができていないと、いくら今盛り上がっていてもそれは「一時の出来事」で百年は到底続かないだろうと個人的に思っています。よく当ブログでは「草の根」というキーワードを口にしますが、どこまで地域に、三位一体の支援者に根が張れているかだと思います。よく某黄色いチームが出てくるし、最近はJ2松本がよく出てきます。前者は「親企業のある市民クラブ」であり、後者は理想的なプロヴィンチャだと思っています。個々の項目も古いのがありますね。また、更新しないと。
「Jクラブの付加価値」全体(前回):http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140527
 〃 J1・C大阪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140507
 〃 J1浦和:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140119
 〃 J1川崎:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130825
 〃 J1甲府:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130811
 〃 J3鳥取:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121021
 〃 J1湘南:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120123
 〃 J1仙台:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111230
 〃 J2松本:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111030
 〃 J1柏:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111126

コメント (2)
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