前回のブログの続きです。身体が弱い子には、最初はエヴァちゃんと名前を付けて呼んでいました。永久に生きてね~ever~という意味あいでした。エヴァちゃんは、他の姉妹に遅れをとりながらも、母乳も飲み、離乳食も、ゆっくりですが自分で食べました。しかし体重の増加がおもわしくなくて、生後25日に600gになって以降は、その後は600gから増えることはなく停滞していました。きちんと食べていますし、チーもウ○チも正常でした。
生後25日から45日までは、600gから650gまでの間をいったりきたりです。だからと‥無理に食べさせると、嘔吐をして苦しそうにゲー・ゲーとなるので・・下手に手出ししてはエヴァが苦しむだけだからと、無理強いはしませんでした。調子の良い時は ⇒ ご飯よ と声をかけてお皿を近づけるだけで、食べたいよ 嬉しいご飯を待ってたの と体をくねってジャンプして喜び、しっぽをブンブンと振って駆けよってきました。そのような時は、固めのフードをペロッと完食していました。まあ~こんなに沢山、よく食べたね と私が驚くこともありました。
そのころ、エヴァという名前が優しすぎて、この子は生命力がある子なので、もっとインパクトがある名前にしようと フェニックスと名前を変えて フェイフェイ と呼ぶようにしました。そしたらその名前の響きが気にいってくれたようで⇒ フェイフェイ と呼ぶと、嬉しそうに駆け寄ってくるようになりました。
偶然かもしれませんが、名前を変えてから、体重が増えてきました。一日に20gずつ増えるようになりました。 そして生後2か月が経ち、ここまで成長しました。↓
全体に弱い感じは否めませんが、普通に生活できています。姉妹たちともジャレて遊んでいます。
2カ月で検診に行き、ワクチンも打つことができました。体調のすぐれない子や老犬に打つときは先生の判断を仰ぎます。先生は触診や心臓雑音とうを調べ、ワクチンを打っても大丈夫とのお返事でした。もちろん、身体が普通でないことは分かっています。先生も看護師さんも~よくここまで頑張ったね。すごいですね!と言ってくださいました。いえ~私が頑張ったのではないですよ。フェイフェイが自分で頑張ってくれて、ここまできたのです。
イタグレらしくなり、マズルも伸びてきました。きちんと成長しています。
フェイフェイのことを知っていたのは、ほんの数人のかたです。それは、ご予約をくださってる方々でした。フェイフェイのことを気に入ってくださった方がいらっしゃったので、事情を説明してイノセントに残すことを伝えさせていただきました。
そしたら、姉妹のエリンちゃんのママさんから、このようなお心のこもった品物をいただきました。
フェイフェイのために、わざわざ江島神社まで出向いてくださいました。普通の神社では、このようなお守りは見たことがありませんね。この神社は犬の守り神さまで、ワンコも同行できるそうです。Kさま,ありがとうございます。どんなに嬉しく心強く感じたことでしょう。フェイフェイも他の姉妹たちも、こんなに思ってくださる方がいらして、幸せ者です。このお守り・心遣いが、生きるパワーをくれました。
フェイちゃんにお守りを見せて話しかけました。それからフェイフェイは、どんどん元気になってきました。
今では、最後までイノセントに居る姉妹・クルミちゃんと、じゃれ合ったりバトルをしたりと、仲良く過ごしています。最新の写真です。
2日前の写真です。大きさは違うけれど、同等に遊んでいますよ。体重も1kgになりました。クルミちゃんは2・4kg(普通)です。
ガウガウ 何よ!小さくたって負けないわよ 歯を向いて怒っています。頼もしい。
遊び疲れると、くっついておねんねですよ。微笑ましくて、管理人が癒される姿です。
今回のフェイフェイの誕生が、私をまた成長させてくれました。10年前にプッチーちゃんが生まれて、命を救うことに一生懸命に費やしていた日々。注射器で一滴ずつ・・入れすぎて誤飲性の気管支炎や肺炎を起こさないようにと、一滴ずつ慎重に飲ませていたあの頃。プッチーちゃんがチーやウ○チをしただけで、上手ね~と褒め、喜んでいた私でした。プッチーちゃんの笑ったお顔に、どれだけ癒されてきて、どれだけ喜びをもらったことでしょう。
10年ひと昔と言います。本当に、ひと昔でした。あの時、生きているだけで素晴らしいことを教えてもらったのに・・私は忘れかけていました。
元気なパピーちゃんが生まれることが普通となり、慣れてしまっていました。ショーの世界に自分のワンコと一緒に参加させていただくようになり、気持ちとしては、良い犬を創りたい スタンダードを念頭に置き、良い犬と一緒にショーに出たい と思う気持ちへと傾いていました。もちろん、イタグレの専門犬舎として掲げているのですから、それは基本であり忘れてはいけません。
しかしフェイフェイちゃんは、そこに一石を投げてくれました。お母さん、ショーに出ているワンコも、ワタチのように弱い身体で生まれてワンコも、同じ犬なのよ。ねぇ~同じようにみんな一つの命をもらって生きているの。
フェイフェイが、弱い身体ながら、一生懸命に生きようとしている姿に、改めて思いました。何度も書いていることですが・・犬は自分から子犬を産みたいとは思っていません。人間が犬の意志とはうらはらに産ませているのです。ですから、生まれた命は、産ませた人間が責任をもって守らなければいけないのです。
たとえその子が、一般的に言われている 良い犬でも そうでない犬であっても同じ命です。 母犬も子犬も、何も悪いことはしていないです。人間が繁殖を行ったにもかからわず、母犬は、命懸けで身を削って産んでくれます。そして、一生懸命に身を粉にして育ててくれます。
子犬を家族の一員として求めてくださっているお客様のために、そしてその犬種のスタンダードを維持し守って行く為にも、ブリーダーの存在は必要と思います。
私は今回のママ犬に感謝しています。安産で子育ても上手です。産んでくれてありがとう。そして生まれた子犬全員に、生まれてきてくれてありがとう です。特にフェイフェイちゃんには、うちを選んで来てくれてありがとう!イノセントで良かったね。
常に可愛らしい存在で、私にパワーをくれています。私は一日中、フェイフェイから目を離すことはありません。この子のために、頑張るぞって、自分も元気をもらっています。何十年やっていても、常にワンコたちに教えられています。犬を育てているつもりなのに反対です。育てられているのは ワタシ でした。
今日もご覧下さり、ありがとうございました。イタグレの文字をクリックしてくださり、ありがとうございましたにほんブログ村。