June & The Exit Wounds "Little More Haven Hamilton, Please" Parasol, 1998.
米国シカゴ産のソフトロック。いちおうグループ名義になってはいるものの、また実際にドラムとベースもいるのだが、実態はピアノ兼ギター兼ボーカルのTodd Fletcherなる人物による多重録音の単発プロジェクトである。アルバムもこの一枚だけで、他に日本編集盤がもう一枚あるだけ。この人の本来の領域はエレクトロニカで、1980年代後半から2000年代前半まで活動していたようだが、あまり情報がない。そこそこ認知されてかつ今日まで記憶されているのはこの作品だけだろう。
ピアノ弾き語り系シンガーソングライターのスタイルが取られていて、ピアノによるコード進行に併せて曲が進む。アダルト・コンテンポラリーが支配的になる前の、1970年代前半の音の再現を意図したのだろう、エルトン・ジョン、キャロル・キング、トッド・ラングレンなどの名が思い浮かぶ(ただし、ギターソロだけはAORっぽい)。また、コーラス部分は重ね録りされており、ビーチ・ボーイズばりのハーモニーを聴かせる。繰り出される泣きメロの完成度はなかなか高くて、曲によっては気迫迫るレベルで琴線に触れてくる。ただし、一つ難点があって、それはボーカルの声質が軽いこと。この点は聴き手の好みによるのだろうが、個人的には曲の説得力をほんのちょっとだけ削いでいる気がした。
残念ながら今のところアルバム全曲のインターネット配信はなされていないみたいで、収録曲全てを聴くためにはCDかLPを探す必要がある。ややこしいことに、ParasolオリジナルのLPとCDではジャケットが異なっていて、さらにMarinaから2000年に再発された米盤CDもまた異なっている。加えてボーナストラックもそれぞれ異なる。僕の持っている日本盤CDではカバー曲2曲がボートラになっているが、あまり出来はよくない。”Awake All Night”収録のMarina盤CDか、または7inchシングル付きのParasol盤LPがいいと思う。
米国シカゴ産のソフトロック。いちおうグループ名義になってはいるものの、また実際にドラムとベースもいるのだが、実態はピアノ兼ギター兼ボーカルのTodd Fletcherなる人物による多重録音の単発プロジェクトである。アルバムもこの一枚だけで、他に日本編集盤がもう一枚あるだけ。この人の本来の領域はエレクトロニカで、1980年代後半から2000年代前半まで活動していたようだが、あまり情報がない。そこそこ認知されてかつ今日まで記憶されているのはこの作品だけだろう。
ピアノ弾き語り系シンガーソングライターのスタイルが取られていて、ピアノによるコード進行に併せて曲が進む。アダルト・コンテンポラリーが支配的になる前の、1970年代前半の音の再現を意図したのだろう、エルトン・ジョン、キャロル・キング、トッド・ラングレンなどの名が思い浮かぶ(ただし、ギターソロだけはAORっぽい)。また、コーラス部分は重ね録りされており、ビーチ・ボーイズばりのハーモニーを聴かせる。繰り出される泣きメロの完成度はなかなか高くて、曲によっては気迫迫るレベルで琴線に触れてくる。ただし、一つ難点があって、それはボーカルの声質が軽いこと。この点は聴き手の好みによるのだろうが、個人的には曲の説得力をほんのちょっとだけ削いでいる気がした。
残念ながら今のところアルバム全曲のインターネット配信はなされていないみたいで、収録曲全てを聴くためにはCDかLPを探す必要がある。ややこしいことに、ParasolオリジナルのLPとCDではジャケットが異なっていて、さらにMarinaから2000年に再発された米盤CDもまた異なっている。加えてボーナストラックもそれぞれ異なる。僕の持っている日本盤CDではカバー曲2曲がボートラになっているが、あまり出来はよくない。”Awake All Night”収録のMarina盤CDか、または7inchシングル付きのParasol盤LPがいいと思う。