ハリ天狗の日々奮戦

天狗のごとく山を駆け、野を走る(かな^^;)。 東京は西の端・青梅発、全国行き。日々鍼を打つランニング鍼灸師の奮戦記。

母の時を超えた日

2013年10月31日 | 日々奮戦


【58歳57日目の朝】

母が生きた年月に並んだ昨日、どこかで指折り数えてこの日を待ち望んでいたかのような私には、長いこと会っていない威勢のいい母がそこにいて、久し振りの笑顔で迎えてくれたような気がしました。

「直人、よくここまで来たじゃない。さ、行きなさい、もっと」

そう言って、ドンと背中を押してくれる変わらない母がいたのです。
べらぼうに気が強く、怖くて優しい母は、いつも私を叱咤し、褒め、励ましてくれました。

今日、10月31日、58歳と57日目。
母が見ることのなかった時空へと足を踏み入れました。母が味わうことのなかった世界をしっかりと見るための朝がやって来ました。

人生第2ステージの開幕です。

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母に並ぶ

2013年10月30日 | 日々奮戦



26年前他界した母は7月31日生まれ。息を引き取ったのは9月25日。58歳と56日の命だった。


三女・結が生まれたばかりの32歳の秋のこと。もう思い残すことは何もないと言い切ってこの世を去った母だったけど、58歳56日でピリオドが打たれた人生はいったいどんなものだったのだろうか。どんな想いで息子に思い残すことはないと告げたのだろうか。
静かな臨終の時、あまりに衝撃的で、だけどあまりに漠然とした「58」という歳。あの時、はっきりと意識の底に刻み込んだ記憶だけは鮮明だ。

9月4日生まれの私は、今日、58歳と56日目を迎えた。
思い残すことなく生きたという母の58歳と56日に並んだ。  

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脱100均

2013年10月29日 | 日々奮戦



車の中、トイレ、各部屋、バッグの中、、、

何処へ行っても困らないように100均の老眼鏡を散りばめてある。
これで家にいる限りは問題がなかった。

だが、しかし。
昨年くらいからさらに急激に見え方が悪くなってきていた。
焦点がしっかりと定まっていないような、揺れるような、影文字にしているような。
噂の「乱視」だ。あんなに目がよかったのに、すっかり翻弄されだした。
で、先日、普段がけの遠近両用メガネをきちんと対応させた。
それでもこの遠近両用で本を読もうというとちょっといらつく。
視線を下げないといけないし、手元が見える範囲が限定されているからだ。

なので、仕方ない。「脱100均」だ。
100均行ったら60本も買えちゃう老眼鏡を導入してもらった。

思わず笑っちゃうくらいよく見える。
折り込み広告の一番小さい文字だってラック楽。読書の秋だしね。

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目覚め

2013年10月28日 | 日々奮戦



3週連続のサンデーレースでだいぶシャキッとしてきた。どんよりと眠っていたかのような脚も否が応でも目が覚めたって。

ハセツネ後の太ももロボット、秋田招待後のふくらはぎロボットを経て、昨日のクロカンインターバル3本で今朝はまたまたロボット再現かと思ったけど、起きてしまえば意外にすんなり。
何と言っても、お昼休みにちょっと走ってみようかという気になったことが大きい。
走ると痛み出すことが度々だった腰もすっかりご機嫌。何ごともなかったかのようだし、冬に向けて少しずつ準備に入れそうな感覚に包まれた快晴の月曜日だった。

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最年少エース

2013年10月27日 | 大会レポート



本日はKFC主催のニューイベント、第1回森のEKIDEN。1周4.2kmのトレイルとロード半々のコースの周回数を競う4時間のエンデューロ駅伝だ。

なんと会場の立正校正会のトラックはもちろん、ロードもトレイルも120%のマイコース。いつもいつもほぼ独占している道々が舞台なのだ。
何はさておき出ない訳にはいかんでしょっ。

ってことで、Yahoo!掲示板「奥多摩発山を駆けるトピ」のトピ主こと63歳のyahushigeさんを監督にロートル軍団を結成!
本日バースディのセイゴさん63歳、イッシーさん61歳、ハリ天58歳。平均年齢61.25歳!ハリ天、なんと最年少エースだぜ。

なので当然張り切ったのだ。
 

ナンバーカードは先週に引き続き一桁。1走を仰せつかったのでもちろん先頭に並びスタート。先週きみまち二ツ井マラソンで先頭スタートの練習しておいてよかった^^
みんな飛び出さないので、行かせてもらいました。こんな機会は二度とないだろうの巻はトラック3/4周回からロードに出るまでトップ引き!く~っ、気持ちいい~!!

 

凸も凹も知り尽くしているのだからと力が入り、心拍マックスでガッツガツに。
 
トラックを出てからは後方に下がり、6番手から後半一つ順位を上げて、元びわ湖ランナーのイッシーさんへと襷リレー。一匹狼が久々のチームプレーってやつに酔いしれた。たまにはいいもんです。
 

その後yahushigeさん→セイゴさんとリレー。これを4時間繰り返し、都合、3周回(19:25→19:38→19:28)。

 

3チームで入賞ラインの5~7位争いも熾烈を極めましたが、アンカーのセイゴさんがきっちり守り切り、ビックリ仰天の6位入賞(12周回・最終タイム4:15:57)。ロートル軍団万々歳の1日になっちゃいました。
 

応援に駆けつけてくれたnaoさん、ラックさん、そして本業のマネージャー業に大活躍の妻・ハリマネにも絶大なる感謝感謝なのでありました。

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外向性と内向性

2013年10月26日 | 日々奮戦



来春には結婚33年、知り合ってから37年にもなる我ら夫婦。
だいたい価値観の一致があるので、もめることも少ないし、何をやってもお互い相当に楽しんでいる。いつも一緒にいるのが普通だし、いないと色々困るし、じゃぁ似た者同士かと言われると、、、。
意外な所で正反対な面を確認することがある。

主に夜、時々一緒に走ったりする。
普通は男性が女性を守るために車道側を走れってことが言われる。
それは意識しているのだけど、気がつくと右側を走っていても左側を走っていても必ず車道側に妻がいる。
これは何故だ。

あれこれ考えて出した結論。
心理学で言う(by ユング)内向性と外向性の違いだ。
何かあると必ず自分の内部に興味・注意・関心が向く夫、反対に妻は外部に向かう。
フラフラ走っていても、より内側(歩道)に向かっていく夫とより外側(車道)に向かってしまう妻。
走り方からみた性格分析だ。高尚だぁ^^;

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持久系川魚

2013年10月25日 | 日々奮戦


【Pink Morning】

先日、昔の教え子の一人Nくんが釣ってきたというでかいニジマス等をドカッともらった。
管理釣り場とやらで釣ったとのことだけど、ここではしっかり泳がせて魚を鍛えているという。追い回すとか。

ところで走る筋肉について、素早い動きをする速筋を白い筋肉、じっくり長い時間働く遅筋を赤い筋肉と呼び、魚を例にとって説明することが多い。
普段はじっとしているけどいざという時に素早い動きを見せる川魚や白身魚は白い筋肉(速筋)、長い距離を泳いで移動している鮭やマグロは赤い筋肉(遅筋)という具合。
川魚のニジマスはもちろん白身!のはずだけど、今回のマスの身はピンク。赤身だぜ。
 
本来瞬発系の白身の魚が管理釣り場でエビなど食べつつ、追い回されて長時間泳いだせいで遅筋も発達したのか。

って、ことはさておき、ひたすら美味かった。魚、いいなぁ。ご馳走様!

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思案橋

2013年10月24日 | 日々奮戦


【日の出前】

この冬のロードレースのエントリーが始まっている。最近はすぐに定員!となるケースが続々でなんだかドキドキしながらランネットのページを眺めるようだ。

今日は3月2日の新装・2014静岡マラソン(フル)のエントリー開始日だった。1万人規模の公認フルマラソンにと鼻息荒い。参加人数の多い大会はなるべく避けていこうって思っているけど、リニューアルオープンの大会となると別。日本平のロゲで妻を引きずり回しながら走った付近なので愛着もあるコース。
今年はフルマラソンを別大1本だけだったので、失敗してしまうと記録が残らなくなってしまう。それを避けるためのもう1本としてチョイスしてみたのだ。

さて、いざエントリーとなって入力を進めていたけど、ハタと気になることが浮上。
現在建築中の仕事場兼自宅も完成しているはずだけど、旧家屋の解体作業とかその後の地ならしやデッキ作り等々まだまだ続きがある。もしかしてその真っ最中になっちゃうか。集中出来るか。ちゃんと完成までは最小限のレースにしておいた方がよくないか。日曜日が貴重だぞ。

ってなことで、急きょエントリーは中止。そんなこんな行きつ戻りつが続く今日この頃なのだった。

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自分教材

2013年10月23日 | 日々奮戦



月間90km台のしかもチンタラランのみでハセツネガチンコをした結果は、それこそ初めて出場したトレイルレース(昔は山岳マラソンと呼んでいた)の後以来の激しい筋肉痛が待っていた。
痛みは全身のあちこちに広がっていたけど、特に痛かったのは太ももの前面。大腿四頭筋。
<筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する運動(エキセントリック)で筋肉痛を発生する。下りだ。>
ようやく普通に階段の上り下りが出来るようになったところで、すぐさま「きみまち二ツ井マラソン」。
キロ4分21秒で21km頑張り走の結果は、またまた翌日のロボットを生んだ。今度は太ももではなくふくらはぎだ。どんだけ弱っていたかを露骨に突きつけられた感じだ。
でも、こうしてプレーンな状態(弱いけどね)の筋肉で山を長時間走るのと平地を速く走るのとで、きちんと主に働く筋肉の違いがはっきりと浮き彫りになる。
痛いのは大変だったけど、ものすごい役に立つ自分教材。

と、そうこうあえいでいるうちに、あの熱かった炎もその情熱を絶やす時が訪れつつあるのだ!!

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第19回きみまち二ツ井マラソン(ハーフ)

2013年10月22日 | 大会レポート



レース当日は朝から小雨模様。
スタートは11時とゆっくりだけど、開式でまたまた壇上にて招待選手紹介&ひと言。
 
壇上から下りれば、興味津々のランナー氏からどのくらいで走るんですかと尋ねられる。今日は1時間30分前後で、なんて答えれば、え?そんな遅いんですかってシビアに言われちゃったりして。ガーン。そりゃそうだ。万全のコンディションでないことがちょっと腹立たしい。
10kmのスタートを応援した後、準備開始。暖かな控え室から10分前にスタートラインへ。上着は直前に脱いで先頭に整列という夢のような体験。もうこれだけで予は満足じゃって。

肝心のレース。スタート直後は久しぶりに気持ちの良いキロ3分45秒のスピード感に酔ったけど、んなことでは走りきれないとすぐ自力で現実を手繰り寄せる。
 
後は声援には全部応え、苦しいけど笑顔ひねり出し、ちょっとした下りに大腿四頭筋が悲鳴を上げるのを抑え込み、力振り絞り、現場では精一杯のゴールは1:32:04。総合75位(390名)、年代別19位。
超平凡な記録だったけど心拍170越えで中味的には相当頑張ったはず。冬場では考えられない有様だけど、現状では4分21秒ペースなんて上出来。ベストは尽くせた。
一緒に行った若い選手は我が家の三女と長男のちょうど間。二人を見る目はまるで父親感覚だ。それぞれ見事なタイムで男子総合優勝と女子総合2位。10kmの部の50台女性が年代5位と青梅勢大活躍!
なんとハリ天一人が蚊帳の外。ふん。でもこんな悔しい感覚も大事。大人の笑顔でこらえてきたさ。
21kmポッキリなんてあっという間と思うけど、今の脚には長く長く感じる道のり。走っている間、これでしばらくレースはいいかななんて超弱気な空気に覆われた時があったけど、ゴールしてみたら、、、一緒に行った若者の姿を見ていたら、、、なんかムクムクと力が湧いてきて、これでまたマラソンの再スタートだ、なんていつもの単純なアラ還に復帰したのだった。

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夢の招待選手の旅

2013年10月21日 | 日々奮戦



秋田県能代の「第19回きみまち二ツ井マラソン」の招待選手の栄誉をいただいてしまった今回。
 
土曜日、空路秋田入り。大館能代空港からは送迎タクシーバスであちこち移動。特別控え室で招待選手ナンバーカードを受け取り一気緊張も、お昼は秋田名物の本場きりたんぽ鍋をたらふくご馳走になって腹をさすり、開会式、歓迎レセプション等々の行事では壇上にあがり、その都度「青梅の市民ランナー代表」と紹介され、当然のように挨拶もし、十分に暇はあるのだけれども息抜けない時間が続いた。
プログラムに顔写真が載り、堂々の一桁ゼッケン。最後にやって来て最前列に並ぶという一度やってみたかったあれも実現。これだけでも夢見心地。
レースでは他のメンバーが素晴らしい結果を残した中で一人蚊帳の外だったけど、十分にプレッシャーは味わっていたし、マラソンは自分以上も以下もなしという点から言えば、現状のベストは尽くせたのでご勘弁を。
それにしても経験のない大名旅行に目を白黒させつつ、招待選手っていうのも色々大変だよなぁと実感した旅だった。
58歳で迎えた貴重な初体験、自分史の中では赤の太文字記載事項だよ。

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あえぎ中

2013年10月18日 | 日々奮戦


【あえいで上った足場からなんとスカイツリーが見えるんだ!】

トレイルランナーの一般常識からは激しく逸脱した準備(時間も距離も内容も)で走ることになったハセツネの71.5km。
イチかバチかの賭けのような雰囲気が漂っていたけど、走れる区間はちゃんと走るという決意で臨んでいた。
15年間、頭と体で蓄えた自分なりのノウハウを全部つぎ込んだ。
上りは「がぶり寄り走法」。下りは「膝抜き走法」。そして今回の一番のポイント、走れる区間では「骨乗り走法」。
いずれも使う筋力は最小限に、そして心がけるは体重移動。
おかげでなんとか12時間台をキープすることに成功した。
最後のゴールスプリントまで含めて、上手に使えたつもりだけど、やっぱりダメージはでかいでかい。

ちょっとの段差も上から引っ張り上げてもらわないと上れない月曜、火曜。もちろん夜も燃え盛る筋肉痛に目が覚める。
良質のタンパク質補給と睡眠に努めても、まだまともに歩けない水曜、木曜。
昨日のサウナ→冷水の繰り返しと今日の自分治療で何とか盛り返してきた。
だけど、明日は次に向けてもう出発だ。
そう、青梅陸協の派遣選手として日曜日は秋田・きみまち二ツ井マラソン大会。ハーフを走るのだ。
お話をいただいた時は自己ベスト狙いを高らかに宣言したけど、、、、。仕方ない。現状ベストを尽くすのみ。
あえぎはまだ続く。
行って来ます。

★★★ハセツネ2013 by ハリスポ★★★→→→こちらから

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15戦目のハセツネ【後編】

2013年10月17日 | 大会レポート



第2関門・月夜見駐車場。全部水で1.2リットルほどハイドレに、残りはコップで飲み干す。
ブルーシートに横たわる選手が多いけど、少しでも先へ進んでおきたいのはいつもと同じ。座り込まず即スタート。
毎年おなじみのコースだけど、ここから御前山までが一番苦手というか嫌な区間だ。
そんな風に思っていたら、これ見よがしに力がガクッと落ちて来た。ヒーコラだ。
わかっちゃいるけどダミーのピークにあえぐ。御前山ではこりゃいかんと肚をすえてベンチで横になる。両脚を上げてブラブラ。満天の星空をじっと眺める。思い切って10分くらい休むつもりもあっという間に寒くなって3分で切り上げ再スタート。
やや冷えた筋肉はダメージを思いっ切り訴えてくる。下りがつらくなってきた。
寒いので痛いのを我慢して動き続ける。ようやく汗ばんできて復活。今は亡きヤマジャンさんと一緒に競り合いながら下ったことなんかを思い出していた。
大ダワでtomoさんの檄を受けスイッチオン。稼ぎ所の区間だ。よっちマンに追いついた。声をかけて一緒に大岳山を上る。いいペース。大岳山からはもう一段ギアを上げて一人旅。後ろにも前にも灯りが見えない。夜の山を走るレースはこれでなきゃ。シーンと静まりかえった奥多摩の山中。自らが発する音のみ。練習が出来なかったとか体調が云々とか言っても、とにかくこうして元気に走れること、本当にそれだけで十分に幸せじゃないか。
岩石園上の水場が近づき、ようやくヘッドランプがチラホラ。ここでの給水は命の水。一昨年、ハイドレパンク事件の年、脱水症状が醜く、月夜見でもらった水が飲めずにさらにひどいことになっていた体が、ここでの給水で何とか持ち直したのだ。
今年は早くはないし、十分バテも来ているけど、まだまだしっかり走れる。そう言えば、1時間を超えて走るとあんなに気になっていた腰の痛みも事前のテーピング(by 妻)のおかげで忘れていた。

第3関門・長尾平。もちろん女将さんの超元気な声援に迎えられて通過。どうやら12時間台のゴールが確実となった。
勢いを消さぬよう走り続ける。スピードはイマイチだけどちゃんと走れる。日の出山の上りに差し掛かる頃、抜き去ってきていたよっちマン登場。頑張りましょう!と颯爽と力強い足取りで走り去ってしまった。上り階段ヨレヨレ。

日の出山からの夜景は今年も見事。ゆっくり眺めていたいところだけどそれはまたの機会に。

ラストをしっかり締めくくらなきゃ。
金比羅尾根の前半は一人旅が続いたが、半分を過ぎた頃から勢いを吹き返した選手が次々と追い抜いていった。
自分も徐々にスピードアップ。だけどあえぎともうなりとも区別の付かない声が漏れる。けっこう苦しいのだな、自分。
あと5km看板通過。もう一踏ん張り。と、またまた前方によっちマンだ。残り3km程かな。声をかけつつ一気に抜き去る。今度は力を抜かない。もし着いてきたら一緒にゴールだな。そんな感じ。
iPhoneの電源をオン。金比羅神社通過。激坂が足に堪える。大腿四頭筋は完全に破戒されている。山足を作らずにスタートしたのだからそんなことは百も承知。ここはこらえて15回目の記念すべきゴールはしっかり走り抜けよう。
今年はなんと仕事を終えてから三女・結がゴール応援に来てくれているのだ。昔、佐渡のトライアスロンでメロスをやってしまったことがあるから、その二の舞は絶対に避ける、いや避けられた。
住宅街に出たところで妻に電話。今年は1秒で出た。去年の失敗があるからな(こちら)。今年は長尾平で根回し(女将さんにメール連絡してもらう)もしておいたのだ。

後ろから一人すごいスピードで追ってきた。よっちマン?いや違った。どうぞ。
そして、いよいよフィナーレの時だ。最後の角を曲がる。ゴール地点で迎えてくれる大勢の人垣が目に入った。と、その途端、右後方に突然ヌッと現れたのはまだまだ後ろのはずだったよっちマンだ。
よく追い上げたなぁ。さ、今年は一緒にゴールしようか。
そんな優しい言葉をかけようと顔を見ると、、、マジだ。その瞬間、50m走の号砲が鳴った。
ダッシュ、ダッシュ、ダッシュ。面白いように足が動く。こんなことは滅多にない感覚だ。スプリンターよっちマン相手に堂々たるもんだ。だけどここまで追い込んできたよっちマンより、ほんのちょびっと力が残っていた。ゴールに飛び込む。やったぁ~。同タイム、胸の差。
 
最後の最後、ほんとの最後にでっかい演出を用意してくれたよっちマンに、感謝感謝。
【↑スプリント写真はyahushigeさんより】

こうして、永年優先エントリー権ゲットの15回目のハセツネは、とっても美味しい「史上最速ゴールスプリント」で幕を閉じたのだった。
【初応援に駆けつけてくれた三女と】

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15戦目のハセツネ【前編】

2013年10月16日 | 大会レポート



狙った時はダメで、直前の状態が悪い時の方が結果がいい。
そういうパターンがみんなの中でかなり定着しているらしく、会う人会う人が「案外こんな時の方が・・・」とニヤニヤしながらはっぱをかけてくる。
それを聞いているとこの本人、少しずつ「その気」が、、、。
いやいや、とにかく定番「あわよくば」は一切排除。自らにそう厳命を下す。

ストレスフリーなポジションをキープするためにスタート直後は頑張るのが定例だが、今年はやめた。やめたらもういきなりの渋滞だ。狙っていたら焦るだろうな。冷静に立ち止まり深呼吸を繰り返す。
スムースに走り続けることは早々にあきらめた。
 
初めて参加した15年前は1000人くらいだったかな。今思えばずいぶんのんきな雰囲気だった。1500人くらいがいいところじゃないかな。それでも第2関門以降は2時間くらい人に会わない、なんて感じだったし。落ち着いて走りに専念出来たっけ。

さて、頻繁に渋滞に引っかかっているから心拍も上がらず、ハイキングモードで進むと、かなり走力のある選手が次々とダメを出している。まだ本当の序盤なのにだ。今年はスタート時から快晴。最高のコースコンディションに乗せられ過ぎたかな。
ハリ天はと言えば、とにかく余計なことを考えずに進む。
醍醐丸の応援は過去最高。すっかり新たな応援名所として定着だ。上りきってくる選手を上で待ち構えることができるのでオススメ。
ここで相当の元気を注入していただいた。

浅間手前でアズさん、リキちゃんに追いつき、二人を引っ張る形で第1関門・浅間峠入り。 
読めない男も一応、ハリマネ応援団長には4時間とは伝えておいた。3時間59分。計算なし、時計見なしでピタリ賞だけど、15回のハセツネで最も遅い通過時間となった。でも上出来。
ここでは尊敬するハセツネの大先輩「年配ランナーsさん」(16歳年長)の応援も。sさんが58歳の時の記録、確か10時間04分というのが昔の遠い目標だった。今年ついにその58歳になったのにチャレンジ出来なかったのが無念。でもsさんの直々声援に改めて今日のベストを尽くそうと誓った。
さぁ、たくさんの応援パワーをもらい、ここから上げていくぞと言いたいところだけど、グッと我慢の子。確実に気持ちよく15回目のゴールを迎えるにはまだまだ押さえる必要がある。というか、とにかく長時間走っていないので不安だらけなのだ。
無理のないスピードで上り以外はとにかく走り続けること。抜いても抜かれても子細構わず動き続けること。
作戦コードナンバーはゼロ。つまり「無」だ。脳も考えると糖分を激しく消費するわけだし、無駄使いは禁物。無、無、無。

本当に無の境地で走っていたのに、西原峠を過ぎ、三頭山への上りに差し掛かったあたりで、コースをよけて止まっていた選手のシルエットに反応。「ゴンゾーさん?」
果たして、正解。もうダメ、もうダメを繰り返すから、有無を言わさずボイスモードにチェンジだ。引っ張って引っ張ってそのまま三頭山。休みそうな雰囲気だったけど一気に行くよと下りも一緒に軽快に。
何だかんだ言ってゴンゾーさんと初めてレース中に一緒に走れたのかな、楽しいひとときだった。
いつもおよそ中間点の三頭山頂で「やっと」と感じるか「もう」と感じるかで調子を計っている。足はきついが楽しかったから「もう」だったかな。
鞘口峠から上りだしたところでゴンゾーさんとお別れ。またまたマイペースに。体はつらいけど、ひたすら男は黙って、、、だ。          To be continued

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読めない男の読めないレース結果。

2013年10月14日 | 大会レポート


【よっちマンとのデッドヒートを制す!】

ついに15回目の出場となった第21回日本山岳耐久レース。
とにかく読めない。どのくらいでと妻に聞かれてもわからない。自分のことなのにわからない。
友人達には案外こういう時の方がと尻を叩かれるが、「その気」になって行けちゃう程甘くないことは過去14回出走の自分がよくわかっている。なめたらいかんぜよ。
余計なことを考えると脳を使う。ひたすら「無」になるため時計も見ない。いつもの計算はしない。何も考えない。
スタートしたのだから四の五の言わず、とにかく上って下って走ればいい。
そう言い聞かせ、破戒された筋肉の痛みに耐えに耐えて、12時間47分14秒。
冷静に考えたら超上出来な結果が付いてきてしまった。
普段、あんなに走れなかったのになんで走れちゃうんだろう。
最後の最後にデッドヒートが待っていて、史上最高速のゴールライン突破。足ガックガク。
15回完走のご褒美は永年優先エントリー権だ。やりぃ~。

◆第1関門 03:59:05(3:59:05・581位)
◆第2関門 07:39:20(3:40:15・412位)
◆第3関門 11:00:55(3:21:35・341位)
◆ゴール   12:47:14(1:46:19・344位)

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