井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・アメリカセンダングサ2

2020年09月20日 | 日記

アメリカセンダングサの頭花2(花後)。キク科センダングサ属。

外側の総苞片は役割(頭花の保護)を終えて枯れ落ちる。筒状花の萼片が伸び出し、先端に逆向きの刺をもつ2本の角ができる。

アメリカセンダングサの果実。

2本の刺をもつ果実が広がって種子散布に備える。

アメリカセンダングサの果実2.

萼片の変化してできた果実。先端の2本の角には逆向きの刺がついていて、動物にくっついて種子散布される。

「逆さ刺型」の「ひっつき虫」。このタイプのひっつ虫、タウコギの他に「ヤブニンジン(セリ科)」などがある。

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北海道の花・アメリカセンダングサ1

2020年09月19日 | 日記

アメリカセンダングサの群落。キク科センダングサ属。

川岸や休耕田など湿地に生える1年草と図鑑などで紹介されるが、道端、荒地など比較的乾燥したエリアにも進出している。

北米原産の帰化種で、大正期に入ってきたとされる。7

アメリカセンダングサの葉。

茎の断面は四角で紫褐色を帯びることが多い。

葉は羽状複葉(小葉は3~5個)で、各小葉には柄がある。(タウコギの葉は羽状深裂で複葉にはならない)。

アメリカセンダングサの頭花1.

頭花の径は1cmほど。殆どが筒状花だが、短い舌状花もある。(外側からは見えないこともある。また、タウコギには舌状花はつかない)。頭花の下側(外側)に葉状の総苞片がつく。

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北海道の花・タウコギ

2020年09月18日 | 日記

タウコギの群落。キク科センダングサ属。

水田のあぜ道や湿地などに生える多年草、草丈は30~150cm。

田に生え、ウコギの葉に似るというので「田五加(たうこぎ)」と名付けられる。属を代表する「センダングサ」は「栴檀草」と書く。ただし、この場合の栴檀は「栴檀は双葉より芳し」と言われる栴檀とは別物であるという。

タウコギの葉。

タウコギの葉は対生し、羽状に3~5深裂する。(複葉にはならない)。

裂片には鈍く低い鋸歯がつく。ウコギ科の葉は普通掌状複葉で似ているとは言い難い。

タウコギの花。

タウコギの花は、径1cmほどで筒状花だけの頭花。これを5~10個の総苞片が包む。

花茎を切って水にさしておくと1週間ほどで発根する。そのような強さをもっていたが、除草剤の普及で現在は個体数を大きく減らしている。

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北海道の花・アラゲハンゴンソウ

2020年09月17日 | 日記

アラゲハンゴンソウの群落。キク科オオハンゴンソウ属。

道端や荒地など所謂撹乱地に多く見られる多年草、地下茎を伸ばして群落をつくる。

北米原産の帰化種で、牧草の種に種子が混入して入ってきたと見られる。昭和初期、北海道で最初に確認されている。

アラゲハンゴンソウに茎と葉。

茎は直立し稜があり、茎にも葉にも開出する硬い毛があってざらつく。

「アラゲ」は「荒毛」で、茎や葉につく剛毛からの命名であるという。

アラゲハンゴンソウの花。

頭花には長い柄があり、径は6~10mm、オオハンゴンソウより少し小さい。

舌状花は12~20個、筒状花は紫黒色で、頭花全体に占める筒状花の占める割合はオオハンゴンソウより小さい。

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北海道の花・ハンゴンソウとトオオハンゴンソウの比較。

2020年09月16日 | 日記

ハンゴンソウとトオオハンゴンソウの葉。キク科キオン属とオオハンゴンソウ属。

左:;ハンゴンソウ  右:オオハンゴンソウ

5~7裂する点は共通、裂片の鋸歯;ハンゴンソウは有り、オオハンゴンソウは無し。

葉柄基部の耳状の小葉:ハンゴンソウは有り、オオハンゴンソウは無し。

ハンゴンソウとトオオハンゴンソウの頭花。

左:オオハンゴンソウ  右:ハンゴンソウ

草丈:ハンゴンソウは100~200cm、オオハンゴンソウは100~300cm。

頭花の径:ハンゴンソウは2cm、オオハンゴンソウは10cm。

ハンゴンソウとトオオハンゴンソウの総苞。

左:;ハンゴンソウ  右:オオハンゴンソウ

ハンゴンソウの総苞は筒状で裂けてめくれることはない。オオハンゴンソウの総苞は2列で開花前に広がり、後にめくれる。

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