新聞の購読者数が激減している。その理由は、わからないでもない。新聞記事が、政治権力に忖度し、協力しているものが多いからという理由もあるだろう。その理由で私は新聞購読をやめた経験があるからだ。
今までも私は、購読する新聞を替えてきたが、現在は『東京新聞』である。『東京新聞』の姿勢、立場を、私は支持しているからこそ購読している。政治権力への忖度がないからである。
さて、このドキュメンタリーは、『琉球新報』の明真南斗記者、もと『毎日新聞』の小山美砂記者、そして『神奈川新聞』の石橋学記者に焦点をあて、彼らがどのような取材をし、どのような記事を書いているかを紹介するなかで、彼らがどのような姿勢を堅持しているかを提示したものだ。
素晴らしい記者たちである。しかし残念ながら、こういう記者は少なくなっている。
若い頃、私は多くの新聞記者と交流があった。『産経新聞』や『日本経済新聞』ですら、ジャーナリズム精神をもった記者がうようよといた。しかし今はほとんどいない。私と共鳴するような問題意識をもった記者がいなくなった。
だが、このドキュメンタリーが取り上げた3人の記者は、私の問題意識と共鳴する。私は3人の記者の頑張りをみて、エネルギーをもらった。
私は、いろいろな仕事を引き受けてきたが、私自身の思想や考え方を常に明確にしながらやってきた。「私はこういう思想を持っていますが、しかし仕事は完璧にやります」という姿勢でやってきた。仕事の結果をだすためには、最善の努力をしたから、いろいろと仕事が舞い込んできたし、今もやめようとしてもやめられない仕事もある。
私の人生訓は、「出過ぎた杭は打たれない」である。常に出過ぎること、である。出過ぎることとは、みずからを鮮明にするということだ。多数になびかないことでもある。
このブログを読んでいるかはわからないが、記者になった者たちよ、出過ぎた杭となって世のため人のために尽くせ!