ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

白きてのひら

2010-07-28 00:46:36 | 歌を詠む
<芍薬のむせる匂ひよ花びらの奥からのぞく白きてのひら>



ひと月前のこと、
咲ききった芍薬の花を花屋さんからもらって帰った。
花瓶に挿してキッチンの窓辺に置くと、
とたんに濃厚な香りがあたりかまわず漂う。
夜中、ふと起きて水を飲みにいったとき
薄暗がりのなかで大きな花弁がふわりと揺れて・・・
「おいで」
といわれたような。
ミステリアスな夏の初めの夜の出来事。