英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

鎌倉殿の13人 第25話「天が望んだ男」

2022-06-27 17:44:08 | ドラマ・映画
死の予感に慄(おのの)く頼朝
 (権力の頂点から転げ落ちるのを恐れて疑心暗鬼になるのではなく)
 単純に死の恐怖……自分の通夜の夢を毎晩は怖いよね
 《死にたくない》という思いから、ゲン担ぎに固執……

……「赤を避ける」「久しぶりの来客を拒む」「昔をしみじみ思い出してはいけない」「命を吸い取られるから赤子を抱いてはいけない」「恨みを持つ者は遠ざけろ」などなど……阿野全成の“でまかせ”だったが。
 傍迷惑なゲン担ぎだったが、周囲は容認。皆、優しい。

 あがいた頼朝だったが、橋の落成供養(義時の異母妹・あきが亡くなり、夫がその供養として相模川に橋を架けた)で、頼朝に縁のある者と語らう機会を得て、恐れの心が溶けていく。
りく……都人を相手にする難しさを分かり合う
巴御前…「義仲には本当にすまないことをした」と詫びることができた("全成禁忌”に思い切り触れていたが)
時政……政子を嫁がせることになった縁はとても良かった。感謝の言葉を聞けた
政子……「退屈しなかった」といちゃつく
義時……頼朝は「人の命は定められたもの。抗ってどうする? 甘んじて受け入れようではないか。受け入れた上で、好きに生きる。神仏にすがって怯えてすごすのは時の無駄じゃ」と語り、義時も「いつも大事なことを自分にだけ話してくれる」と嬉しさを語る

そして、安達盛長……
 鎌倉への帰路、これまでの苦労した思いをしみじみ語る
 そして落馬……


この頼朝の落馬死に関して、巷では憶測が……
 今話では、死に慄く頼朝は鈴の音(幻聴)を何度か聴いており、落馬の際は大きく響いた。
 その鈴の音を、縁の者が聴いた。
 ……政子、畠山重忠(政子が鈴の音を聞いた時の異変に気付いただけ?)、頼家、和田義盛、三浦義村、大江広元、梶原景時、比企能員、りく(13人が鈴の音を聴くのかと思ったが、8~10人だった)

(番組サイトに、人物相関図があるが、これに人物画像の左上(右上?)に「13人」と書き込んであった。見たくないので、慌ててページを閉じた。危ない危ない…)

 しかし、祠?に手を合わせていた義時のシーンは、鈴の音はなかった。
 少し前、義時は頼朝に水筒を差し出していた。……落馬の際、頼朝は右腕が麻痺していた……毒殺?
 頼朝の死は、義時が仕組んだものだったので、鈴の音がしなかった。手を合わせていたのは、頼朝に対して?


 まあ、右手の痺れは、脳卒中の兆候と考えるのが妥当。
 「鎌倉殿を頼家に継がせ、自分は大御所となる」「頼家を支えてくれ」と政子と義時に頼んだのは、水を持ってきた後であるし。
 あと、もしかしたら、落馬の際に絶命したのではなく、しばらく命を長らえたのかもしれない。


冒頭でも述べたが、頼朝が権力に固執して疑心暗鬼になるのではなく、縁の者と語り合い、人生を振り返ることができて、良かった。
良い最終回だった(笑)


【その他の感想】
・比企尼(草笛光子)、まさかの目を開けての居眠り!……比企尼が怒っていると思う頼朝にしたら、怖い!
・時政、全成、実衣が鈴の音を書かなかったのは意外。まさか、時政が暗殺の黒幕?(笑)
・比企と広元が聴いたのは、少し意外


第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」
第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」
第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」
第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」
第22話「義時の生きる道」
第23話「狩りと獲物」
第24話「変わらぬ人」

【ストーリー】番組サイトより
身に降りかかる不幸が続き、不安にさいなまれる源頼朝(大泉洋)。政子(小池栄子)が心配する中、過剰に助言を求められる全成(新納慎也)は困惑し、実衣(宮澤エマ)と思案する。一方、源頼家(金子大地)に長男・一幡が誕生。比企能員(佐藤二朗)は鎌倉殿の継承に心を躍らせ、比企の台頭を危惧するりく(宮沢りえ)は北条時政(坂東彌十郎)をたきつける。そんなとき、頼家に呼び出された義時(小栗旬)は、三浦義村(山本耕史)から……

脚本:三谷幸喜
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岸田総理の政策指針(NHKニュース7にて)などなど……

2022-06-23 17:40:01 | 時事
急激な円安についての総理と日銀総裁のパス回し
黒田総裁
「最近起こった様な急速な円安の進行というものは、企業の経営計画に対して色んな不確実性をもたらして、好ましくないと申し上げた」
岸田総理との会談後、黒田総裁はこのように述べた上で「為替市場の動向に注視し、政府と連携して適切に対応していく」と……


 急速な円安の進行は日銀の金融政策が招いているというのに、「好ましくない」と他人事のような言葉。
 しかも、“総理に申し上げた”とか“政府と連携して適切に対応”政府にパスを出す。


岸田総理
21日の党首討論で
日銀の金融政策の影響は為替だけでなく中小零細企業や住宅ローン、景気にも及ぶため総合的にみる必要があると指摘し、円安を是正するため、政策を変更する必要はないとの見解を示した。
その上で「金融政策と為替に対する対応、それぞれ整理をして政策を考えていくべき」と述べた。
 (この他、記憶が曖昧で情報源を示せないが、「金利政策は日銀の業務の範疇」とかいう主旨の発言をしていたような記憶がある)


 《金融政策は為替だけでなく住宅ローンや景気にも影響を与えるので、円安だけを考慮して変更するものではない》という考えで、総理、日銀総裁がよく口にする「(ゼロ金利政策)を停止すると、景気を下支えする力がなくなり、景気が縮小してしまう」という言葉の理由であろう。
 岸田総理は、金融政策にはいろいろ要素があって一元的に考えられず、専門である日本銀行の方針を重視するというようなことを述べ、日銀にパスを戻している。


 総理や日銀総裁は、《円安による輸出企業の利益、日本へのインバウンドによる観光関係の利益などのプラスがあり、総合的には釣り合いが取れる》さらに、《企業の利益が上がることにより、賃金も上昇する》という理屈。
 大企業の利益が上がり、賃金が上昇するにしても、それは大企業だけである。
 富裕層の消費が拡大すれば、経済も上昇するという理屈かもしれないが、それが一般層に波及するのは何年、何十年先のことか?
 日銀は「賃金アップが伴う物価上昇は“正しい物価上昇”などと言っているが、貧困層の財布は物価高によって苦しくなるだけだろう


 円安による物価高騰がこれ以上進むと、経済や生活そのものが壊れてしまう。
 専門家によると、このままゼロ金利政策を続けると、円安はさらに進行し、しかも長期に及ぶと言う。
 《1ドル=140円になったら、どれだけの物価高騰が起こり、経済や生活にどれだけの影響があるか?経済や生活が壊れないか?》
 総裁の主張する“ゼロ金利政策を停止することの景気の縮小”と“円安による物価高騰のマイナス”の想定データを示して比較、説明していただきたいものである




昨日(6月22日)に参議院選挙が公示され、昨夜のNHK『ニュース7』で各党党首の方針や主張が語られた。
岸田総理
《物価高騰について》
「今回の物価高騰は、世界的な物価高騰がある中で、日本においても物価が高騰している。
 日本の物価高騰においては、円安、為替の影響もあるが、物価高騰の多くがエネルギー価格の高騰と食料品の高騰…原因はそこに集中している。
 この二つの分野にしっかりとした対策を講じなければいけないということで、電力、ガソリン、小麦、飼料・肥料など、様々な対策を用意し、さらに地方の事情に応じて、1兆円の予算を用意して、地方に的確な対策を進めていただくことを応援していく」


 物価高騰の原因(要因)がエネルギー関連や食料品の高騰だけでなく、《コンテナ不足や輸送ルートの制限による輸送コスト上昇と輸送の停滞》《新型コロナウイルスやウクライナ侵攻による製造の停滞や物資の不足による価格上昇》などもあり、それに加えて、総理が軽視している円安が非常に大きな要因になっている。
 総理の論理はごまかしにしか思えない。


《今の物価高は、異次元の金融緩和によるものだ》の声に対して
「金融政策は為替にも影響を与えるが、一方で、中小企業・零細企業の金利負担、住宅ローン等の金利負担にも影響を与える。景気全体にも大きな影響を与える。
 よって、金融政策は全体をしっかりと判断したうえで、方向を決めていかなければいけない。
 金融政策については、現状をしっかりと進めていきながら、ピンポイントの物価対策を別途しっかり用意することによって、価格高騰に備えていくのが、与党の基本的な考え方である」

 (金融政策については、散々述べてきたので、ここではそれ以外の点を少々)
 《ピンポイントの物価対策》ということは、出費(“予算”と書くべきだが、敢えて”出費”と書きます)を最小限に抑えたいと言っているようなものだ。
 もちろん、無駄な支出は避けるべきだが、これだけあらゆる分野で値上げが続いているので、ピンポイントの施策では焼け石に水である


《消費税の税率の引き下げについて》
消費税は社会保障の安定財源財源と日本においては位置づけられている。法律でも定められているわけですし、この消費税を使うことによって日本においては10年間で2割社会保障費を嵩上げられてきた。幼児教育保育の無償化、保育所等の充実といった社会保障の予算として、この消費税を「使ってきた。これを触ることは考えていない」

 上述したが、ピンポイント施策では、貧困者は恩恵がない……住宅ローンの軽減や幼児教育は高齢者や貧困層には関係ない。賃金上昇も無縁で、年金は減らされる。2割社会保障費のかさ上げの実感は全くない。
 消費税アップは法人減税や累進課税の軽減の穴埋めとしか思えないのは私の勘違いか?
 消費税による税金で集められた紙幣に「消費税による税金」という判が押されるのなら私は文句は言わない。
 消費税による税金が、他に使われているように思うのは私の気のせいか?

「消費税は社会保障の安定財源財源」というセリフは、消費税を下げないことの免罪符になっているとしか思えない。
コメント (6)
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鎌倉殿の13人 第24話「変わらぬ人」

2022-06-20 17:09:53 | ドラマ・映画
悲しい人生……
★いい人――蒲殿・源範頼
 比企に急き立てられ、“鎌倉殿の後釜”を名乗ってしまった蒲殿。
 兄を蹴落とすとか、野望とか、全く抱かない良い人だっただけに、不憫。
 窮地の元凶の比企を責めることなく、逆に庇うなんて…良い人過ぎる。
 潔白を訴える起請文も大江広元に難癖をつけられ、《謀反の心あり》と決めつけられてしまう。
 《兄の生を信じず、鎌倉殿を名乗ってしまった自分が悪い》と自分の非を恥じたのだろうか……それ以上の弁明をせずに、処断を受け入れる。
 比企尼(草笛光子)の戒めが受け入れられて、死罪は免れ、修善寺に幽閉・蟄居されたが……
………大姫の死が、蒲殿の呪いのせいだと思われ、善児(梶原善)に暗殺されてしまう……


★「好きに生きるということは、好きに死ぬということ」――大姫
 源義高への思いに囚われていたが、同じく義仲への思いに囚われていた巴御前の気持ちの変化を語られ、前向きに生きようと決意。
 でも、入内(じゅだい←こう読むのか?)は極端。
 丹後局(鈴木京香)のイビリに傷つき、失踪。雨に打たれ、高熱を発し、そのまま、衰弱し、死去……(丹後局は、義仲に斬殺されるべきだったなあ)
 「死ぬのはちっとも怖くないの。だって、死ねば義高殿に会えるんですもの」…悲しすぎる言葉だ。折角、前向きな気持ちになったのに、生への気持ちを失ってしまった……


 上記の二人は悲しい死だったが、短い人生を散らしてしまった大姫はともかく、清廉な道を歩んだ蒲殿は良い人生だったように思う。

 それに比べ……
頼朝――人を信じることができない悲しい人生
 多くの共に戦った者を非業の死に追い詰めた。故に、余計に人を信じることができなくなっていった。人を信じられない……不幸でしかない。
 まだ、ドラマでは存命だが、一番不幸な人生であろう
(この人に、《人を幸せにしよう》という気持ちがあれば、もっと違った人生になったはずだ)


☆ホラーな善児
 蒲殿を殺めるシーン……蒲殿にピントを合わせ、ぼやけた背景の中で崩れ落ち絶命する老夫婦……並のホラー映画より怖い
 老夫婦は、蒲殿暗殺に巻き込まれたわけだが、その場に居合わせた少女は?
 ああこの子も犠牲に……と思われたが、善児は、血塗られた手で顔を拭う。“拭う”というよりは、顔に血を塗りたくるという行為だったが、これまでの善児なら、間を置かずに殺害したはず。
 《顔を拭う(顔を血で染める)》という動作を《殺害する》作業に置き換えたのだろうか?


 幼い少女を殺害するのに気がとがめたのか?……否、それはないか?千鶴丸は躊躇なく殺害している。
 いや、千鶴丸は暗殺対象だった……無関係の少女を手に掛けるのは、流石に躊躇したとも……
 もしかしたら、少女嗜好があった……いやいや、大河ドラマ的…と言うより、通常のコンプライアンスに抵触しそうだ

 気まぐれか?……考えられるが、それよりも、今後、何か役に立つと考えたのか……。自分の後釜に、と考えたのかもしれない。
(おそらく、この少女の行く末は、ネットで調べれば判明すると思いますが、教えないでくださいね)

【その他の感想、状況の補足】
・前話で、比企に陰謀を示唆した岡崎義実は、やはり、陰謀に加担した嫌疑が掛けられ、出家
・流れに身を任せる主義の三浦義村だが、親父たちに格下だった北条に差をつけられてしまっている現状に苛立ちの言葉をぶつけたり、義時に、「いざこざが嫌になった、隠居する」と弱音を吐いたのは意外
 今後、義村は義時と袂を分かつのだろうか?
(これも、少女の件同様、教えないでくださいね)


第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」
第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」
第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」
第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」
第22話「義時の生きる道」
第23話「狩りと獲物」

【ストーリー】番組サイトより
源頼朝(大泉洋)と万寿(金子大地)が巻狩りを終えて無事に戻り、喜ぶ政子(小池栄子)。しかし、頼朝は自身に代わって鎌倉殿の座に就こうとした弟・範頼(迫田孝也)を許さず、余波が鎌倉を揺るがしていた。比奈(堀田真由)を傍らに、三浦義村(山本耕史)、金剛(坂口健太郎)と思いを巡らせる義時(小栗旬)。そんな中、亡き許嫁いいなずけ・源義高(市川染五郎)を慕い続ける大姫(南沙良)は、頼朝が用意した縁談話を歯牙にもかけず……

脚本:三谷幸喜
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元彼の遺言状

2022-06-15 08:57:17 | ドラマ・映画
篠田=本名・田中守(大泉洋)が殺人の容疑の無実が証明され、一応の大団円となったが、もう1話続くらしい。
“月9”の前シリーズ『ミステリと言う勿れ』が非常に面白く、このドラマも番宣が大々的だったので期待して観ていたが……残念感がいっぱい……

(以下の文は、《だったらドラマを観るなよ》とか《わざわざ書くなよ》とか思う方がいらっしゃると思いますが、書き残したくなるほど残念だった故と目を瞑ってください)
 テンポが遅く、冗長感が強く、内容が薄く、事件も既視感が強く、新鮮さや驚きや“なるほど感”がなかった。
感想文としては上記の文で十分だと思うが、残念な思いが強いので、細かい点も列挙してみたい。

★登場人物について
ヒロイン=剣持麗子(綾瀬はるか)が強欲で高飛車で大食漢と印象が悪かった。(ドラマ的には、回が進むにつれ、魅力が描かれていくというパターンだった)
・綾瀬はるかがバクバク食べるシーンは面白いかもしれないが、何度も見せられるとげんなりしてしまう
・その他のキャラも行動や心理がどこか不合理
 森川製薬社長一族も大会社の割には何度も別荘に現れ事件解明につき合ってくれる。殺された麗子の元カレの従姉妹の紗英に至っては、レギュラーとなって事件にかかわって来る便利キャラ。
 さらに、3話から登場したホストの黒丑益也も不自然に出没するし…

・篠田がミステリー作家志望で、事件が起こるたびに過去のミステリー名作を引用するのも余分に感じた
・津々井弁護士(浅野和之)も暇だよね
  因みに、浅野さんは『鎌倉殿の13人』では伊東祐親役。大泉さんの頼朝とは深い因縁がある。

★事件ついて
上述したように、既視感があり、どこかで見たような真相で、意外性もなく納得感も希薄だった

(記憶が薄れてしまったが、特に感じた回だけ簡単感想)
【第1回~第2回】
・殺人の動機が弱く、納得できない
・怪しげな人物がそのまま犯人だった(これはこれで意外かも)
・これも先述したが、展開が遅い

【第6話】
・《ホストAとBが起こした騒動により渋滞が起こり、息子を病院に運ぶのが遅れて間に合わなかったという悲しみを抱えていた神父が、渋滞を引き起こした当人を目の前にして殺意を抱き、BがAを殺すよう誘導した。BがAを殺害した後、Bを事件現場(教会)に閉じ込め捕まるように細工をした》というのが真相だが、行き当たりばったりの犯行なので閉じ込めなくても、犯行が明らかになるはず。閉じ込める必要はなかった。
 ミステリーにするため密室を作り、事件解決の形を作るため神父に小細工させたとしか思えなかった。


【第9回~第10回】
・6年前の事件なので仕方がないが、篠田の記憶を辿っただけだった。篠田の記憶が曖昧で、ぽつりぽつり思い出すのでテンポが悪い。《それ、今になって思い出すのか?》と感じることが多かった。
・事件関係者たちは篠田に殺人容疑を押し付け、真犯人の医師に過重労働を強いていた。医師が罪の意識に苛まれ、挙句、自殺してしまったというのに知らんぷり。

・滝沢美月(成海璃子)に至っては、タクシー代を借りた恩があるのに、知らんぷりに加担
・タクシー代は、店に到着した時に運転手を待たせて店から払えば済むことなのでは?
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鎌倉殿の13人 第23話「狩りと獲物」

2022-06-13 22:02:02 | ドラマ・映画
「私の方を向いてくれとは言いません
 ………私が小四郎殿を見ていれば、それでいいのです」


 比奈(堀田真由)の思慕の念がこもった右フックがクリーンヒット!
……八重の心を溶かした小四郎の言葉、そのもの……立場は八重の時と逆だが、あの時の八重に対する自分の思いや、これまでの八重への思いがフラッシュバックして逆流!
 カウンターパンチを喰らい、小四郎はクラッと



★コメディ風の前半部分
①巻狩り
・弓の腕がお粗末な万寿の面目を立てようと苦心惨憺する御家人たち(梶原景時までもが「毒の餌をバラまけば獲物を得ることができる」と進言……食えるのか?)
・弓など武芸は起ちそうだが、空気を読めない金剛
 結局、シカの剥製を射させて面目を立てさせたが、万寿は御家人たちの細工と知り落胆。それでも、源氏の面子を保つため、出来レースに乗る万寿。大人だなあ…
②「為りませぬっ!」(by安達盛長)……バカ殿と家老か?
 比奈の寝所を尋ねようとする頼朝をきつく留める安達。これまでのセリフの中で飛び抜けて大きな声で制したが……頼朝は工藤祐経をダミーに仕立て、爺の目を欺き、いそいそと比奈のもとへ
 この安達の制止と頼朝の助平さが、頼朝の命拾いの因となった


★曽我兄弟仇討事件
☆『鎌倉殿の13人』に於ける事件の展開
 親の仇の工藤祐経を討つのは表向きで烏帽子親である時政の兵を利用する為で、頼朝の過去の行いと現施策に不満を持ち謀反を起こすのが真の目的だった。
 しかし、曽我五郎はダミーの祐経を頼朝と思い込み、斬り。首を刎ねた。
 謀反を起こされたことを世間に知られるのは頼朝政権の足元が揺らぐという危惧、謀反に図らずも手を貸すことになってしまった北条家の保身の為に、結果的に祐経を討ち果たした事実をそのまま利用して、頼朝は五郎を処刑した

 曽我兄弟の本懐を捻じ曲げられた断罪を悔しがって退場する五郎。
 義時は比奈に「私はあなたが思っているよりずっと汚い。一緒にいても幸せになれない」と言ったのは、曽我兄弟の思いを捻じ曲げた自分が許せないのだろう(義経の件、藤内光澄斬殺の件もある)

☆通説(『吾妻鏡』)
 親の仇の工藤祐経を討つのが目的で、本懐を遂げる。
 その場は大混乱となり、五郎は頼朝に突進したが御所五郎丸に取り押さえられた(兄・十郎は新田四郎忠常に討たれた……『鎌倉殿の13人』では仁田忠常という表記)


 ………五郎が頼朝に突進したという伝承があるので、あながちでたらめではなく、脚本の三谷氏がうまく利用した感がある


★巻き込まれたいい人・範頼 (蒲殿)
「頼朝、討たれる」の誤報(なぜか万寿まで殺害された噂も)に踊らされる鎌倉
自分の利益のことしか考えない比企に利用され《鎌倉殿の座を狙った》と思われてしまった蒲殿

 固辞した蒲殿だが、比企に急き立てられ、レールに乗ってしまった……
 大江広元も比企の思惑だったことぐらい察知しろよ
 それにしても、鎌倉を守護するよう手配したのが万寿だったのに、なぜ死亡説が……


★頂点に上り詰めたら、あとは下るだけ……頼朝
 命拾いした頼朝だったが、今回は天の声は聞こえず《天に守られた》感はなかった(まあ、おのれの助平心によって助かったのだから、そうは思えないかも)
 《平家を滅ぼす》《征夷大将軍となり天下人となる》という大願を成就させてしまい、目的がなくなってしまったのだから、終わった感を感じてしまうのはやむを得ないかも。

【その他の疑問・感想】
・頼朝を襲撃する曽我兄弟を待ち構えていた畠山重忠、格好よく登場したが、なぜ、五郎を頼朝の寝所に通す?
・謀反の企みを察知していたのなら、既に計画は発覚していると脅して、工藤祐経を討つことで手を打たせればよかったのに
・そう言えば、前話で何やら動いていた(謀反を主導していた?)岡崎義実は何もしなかったのか?
・道路工事人だと思っていたが、実は剥製作家だった?八田知家(市原隼人)
・仁田忠常はあの場で命を落とすと思った
・大姫は身内を心配する優しさを見せていた。“変わった子”で留まっているので、ほっとした




第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」
第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」
第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」
第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」
第22話「義時の生きる道」

【ストーリー】番組サイトより
嫡男・万寿(金子大地)の披露目の場とするため、御家人を集めて富士の裾野で巻狩りを行うことを決めた源頼朝(大泉洋)。工藤祐経(坪倉由幸)が賞賛する中、頼朝を憎む曽我十郎(田邊和也)・五郎(田中俊介)兄弟らが謀反を計画。梶原景時(中村獅童)から企みを知らされた義時(小栗旬)は、急ぎ五郎の烏帽子親である父・北条時政(坂東彌十郎)のもとへと向かう。不穏な気配が漂う巻狩りには、義時の愛息・金剛(坂口健太郎)も……

脚本:三谷幸喜
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鎌倉殿の13人 第22話「義時の生きる道」

2022-06-08 21:44:33 | ドラマ・映画
時代的には後白河法皇が死去し、源頼朝が征夷大将軍に任じられるという大転換であったが
ドラマ的には、次回の“曽我兄弟の仇討”に繋がる各々の思惑や人間関係が交錯する前奏のような回であった


まず……
★八重喪失の悲しみに沈む義時
「私はちっとも悔やんでいません。
 十分楽しかったし、私はとっても満足」

      ……八重の死を悲しむ義時に、義元が伝えた八重の言葉だ

 川遊びについての感想か、八重の人生について述懐か?
 八重は自分の死を予感していたとも思える言葉である


「よいか金剛、鶴丸を恨んではいかん。
 鶴丸を憎む暇があるのなら、その分、母を敬え。母のしてきたことを思い出すのだ」


 金剛は、この言葉を胸に刻み付けたようだ のちに鶴丸を馬鹿にした友達(安達盛長の嫡男?)に手を挙げた

☆義時を案ずる姉や身内
・政子や大姫は、みなしごたちの世話を手伝おうと提案するが、「忙しさで義時の気がまぎれるから、助けを乞われるまで放っておいた方が良い」と阿野全成にたしなめられる
・それでも、政子はお忍びで義時を訪ね、和ませる

☆比奈(比企の娘)、登場!
 比企は頼朝の傍目にして地盤を強化しようと図るが、政子に阻止される(例によって、頼朝は乗り気だったが・笑)
 亡き妻への思いを引きずる義時を「気味が悪い」と口では言うが、その一途さに惹かれたような……
 義時も比奈の言動に、八重を思い出す…



★頼朝、ついに上洛! 後白河法皇と対峙

 ……お互い、腹の探り合い、駆け引き
 頼朝は朝廷の与える誉(帝に自分の娘を嫁がせる)を要求

☆九条兼実とのやりとり(法皇との約束事や感想を訊ねられた)
・(頼朝が)全国の守護を請け負うことを正式に許しを頂いた
・法皇は、思いのほか高齢に思えた
九条の提言・忠告
  法皇はそう長くはない。そうなったときは、ふたりで帝を支えていこう
  自分の娘が既に帝の妃となっていると釘をさす



★頼朝、義時を取り巻く各々の思惑・人間関係
鎌倉殿を囲む会……出席者:義時、善村、大江広元、畠山重忠、和田義盛
・和田はこの宴に頼朝がいないことについて不満をぶちまけるが、頼朝の出世を祝いたかっただけのようだ(頼朝は工藤祐経と歌会へ)
・珍しく大江広元が出席。自分を軽く観た朝廷の連中を見返してやることができたと板東武士に礼を言う
・頼朝に気に入られた工藤だが、役に立たない代わりに、何かと災厄を引き寄せる男だ
・重忠は頼朝に不満を持つ御家人がいることを義時に忠告し、上総広常の時のような事態にならないか危惧する

面白くねえぞ会……出席者:三浦義澄、岡崎義実、千葉常胤、土肥実平、比企能員、源範頼
・京に上るのも財が掛かる……by義澄
・所領が一向に増えない……by岡崎
・頼朝は法皇に取り入るために自分たちを利用したのでは……by千葉
・頼朝と身内だけが良い思いをする……by岡崎
・義経は強かった(惜しい男だ)……by千葉
・酔っぱらいながらも源範頼に気を遣う……土肥
・なだめながら御家人の腹の内を確認する……比企

宴がお開きになった後
比企「“蒲殿が鎌倉殿であったなら”皆が言っている」と水を向ける
範頼「兄上合っての私、つまらぬことを言うな」と乗らない

★後白河法皇死去。頼朝、征夷大将軍に
 ついに歴史が動いた!

★蠢く陰謀
曽我十郎・五郎兄弟……伊東祐親の孫。工藤祐経の襲撃により父・河津祐泰を亡くしていた
・工藤祐経への敵討ちに乗じて、恩を仇で返した頼朝襲撃を画策
・戦がなく、文官ばかりが出世することにも不満(御家人に採り立ててもらえなかった模様)
・岡崎を仲間につけ、五郎の烏帽子親の時政を利用―――時政は敵討ちには協力するが、頼朝襲撃の件は知らない
・比企を仲間に引き入れようとする

ほくそ笑む比企
 襲撃は失敗するという見立て。その場合は、北条が失脚するので好都合。頼朝の嫡男・万寿を擁しており、頼朝が討たれるのはさらに好都合

陰謀を察知する梶原景時
 善児を介して陰謀を察知し、義時に告げる


              ………風雲急を告げ、次回へ

第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」
第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」
第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」
第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」

【ストーリー】番組サイトより
源頼朝(大泉洋)の上洛が決まり、命に従い随行する義時(小栗旬)。大軍を率いて念願であった京へと上った頼朝は、後白河法皇(西田敏行)、九条兼実(田中直樹)と会談。今後の世のあり方を思い描く。そんな中、自分たちには利益のない上洛に、三浦義澄(佐藤B作)、岡崎義実(たかお鷹)、千葉常胤(岡本信人)らが不満を募らせていた。一方、比企能員(佐藤二朗)は比企家の地位を盤石にするため、一族の比奈(堀田真由)を……

脚本:三谷幸喜
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黒田、いい加減にしろよな!………(この“黒田”は日銀総裁を指しており、一般の黒田さんとは関係ないです)

2022-06-07 19:49:50 | 将棋
「最近、企業・家計ともに物価観に変化が見られ始めている。
 日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」(←幻聴か?)
値上げを受け入れている間に、賃金の本格上昇に、いかにつなげていくかが当面のポイント」


 確かに、ロシアによるウクライナ侵攻、原油高、新型コロナウイルスによる種々の悪影響、コンテナ不足などの輸送コストの上昇などによる「物価高を受け入れるしかない」とあきらめているが、皆、「これ以上の物価高騰は勘弁してくれ!」と思っている。決して、《値上げ許容度も高まってきている》わけではない!

 黒田総裁は、本当に家計(国民)の声を聞いているのだろうか?
 黒田総裁が言う日本……私の住む日本とは別の日本があるのだろう。
 あるいは、《日本》=《大企業(世界に輸出する某自動車メーカーなど)の特殊な富裕層》なのだろう。

 たとえ、賃金の上昇がなされるにしても、一流企業周辺限定だろう。
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