英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

東京五輪 その5「女子バスケットボール②」

2021-08-31 17:56:13 | スポーツ
 初戦のフランスは世界ランク5位の強敵だが、メダルを狙う上では勝たねばならない相手だった。(リオ五輪でフランスには勝利している)
 とは言え、この勝利によって、予選2位が見えてきた。前記事でも述べたが、予選でアメリカと同組になったことで、リオ五輪のように準々決勝でアメリカと対戦することはないが、2位になれば決勝までアメリカと対戦することはない。まあ、この時点で、私もそこまでは考えておらず、《予選2位になれば準々決勝で戦いやすい相手になる可能性が大きくなる》くらいだった(もちろん、総合的に実力がそれほど高くなくても、相性の悪い相手に当たることもある。日本としては身長が高いチームは嫌だろう。もっとも、日本の場合は、どこと当たっても慎重さをカバーするスピードや戦略を求められるが。(『月刊バスケットボール』の記事によると、日本の平均身長は2番目の低さらしい。1番低いチームはどこだろう?…プエルトリコかな)
 初戦の勝利によって、星勘定や準々決勝の組み合わせだけでなく、フランスに勝ったことは大きな自信と予選敗退の危機という息苦しさを感じなくてもよくなった。

 ところで、話が横道に逸れるが、五輪からかなり経ってしまったので、記憶がかなりあいまいになってきている。そこで、『月刊バスケットボール』の記事のスタッツ(記録)に助けてもらおうと思って購入した。27日発売で、28日に書店に行ったが置いてなくて、もしかしたら“売り切れ”?と思ったが、入荷が30日(月)とのこと。2冊しか入荷しないという事なので、注文して30日に入手したのだが、巻頭カラーで取り上げてもらっていたが、チームのこれまでの道のりや五輪での戦いぶりも総論的なものだった。各ゲームのスタッツは載っていたが、ルーペが必要な小ささだった(老眼?)。
 チーム全員の高校時代のプレーの写真は楽しめたが、1戦1戦の選評はなく、期待外れで残念だった。これに対し、インターハイのすべての試合の選評と写真、準々決勝以上はかなりのスペースを取っていた。その他、プレーヤーやゲームのピックアップ記事も充実していた。これに比べると、かなりの手抜き?なのでは。


予選ラウンド第2戦・対アメリカ戦
 第1Q、ドライブや3Pを織り交ぜ、アメリカをかく乱し得点を上げ、30ー28と2点リードで終えることができた(それにしてもハイスコアだ)。このまま、リードを保てばアメリカが焦って……と期待したが甘かった。日本のプレーに徐々に対応され、高さ生かしてゲームを支配されてしまい、69-86で敗れる
 カギとなる3Pシュートは10/38(26.3%)は抑えられたと言っていいだろう。宮澤は3/9、林は2/8だった。

予選ラウンド第3戦・対ナイジェリア戦
 102-83の快勝
 実は、まだ、未視聴。林と宮澤が3Pシュートをバンバン決めたらしいので、視聴が楽しみだが、まだまだ先になりそう。
 3Pシュートは、林が7/11、宮澤が5/8など19/39(48.7%)の高アベレージ。(2Pシュートも19/39だった)
 林23得点、宮澤19得点、高田15得点(高田はアメリカ戦でも15得点)

 日本は2勝1敗のグループB2位で準々決勝進出。
 ちなみに、アメリカ93-82フランスでアメリカが1位通過、フランスは3位となったが、他のグループ3位との比較で準々決勝進出となった。(アメリカ相手に82-93、第3Qまでは67-71)

準々決勝の組み合わせは以下の通り(丸囲み数字は2021年3月1日時点の世界ランク)
 中国⑨(グループC・1位)     - セルビア⑧(グループA・2位)
 オーストラリア②(グループC・3位)- アメリカ①(グループB・1位)
 日本⑩(グループB・2位)     - ベルギー⑥(グループC・2位)
 スペイン③(グループA・1位)   - フランス⑤(グループB・3位)
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新型コロナウイルス その113「パラリンピック 学校連携観戦の意義と言うが」

2021-08-24 19:31:40 | 時事
『東京新聞 TOKYO Web』 「小池知事、パラ学校連携観戦を「より一層安心に」と意欲…授業は「感染リスクが高い活動は中止を」より】
 東京都の小池百合子知事は23日、開会を翌日に控えたパラリンピックを児童生徒が観戦する「学校連携観戦プログラム」について、「より一層、本人、保護者のかたに安心していいただくために学校設置者と連携して検査態勢の調整など安全対策の強化を進めております」と述べ、実施に意欲を示した。
 一方で、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中で、新学期を迎えるにあたり、小池氏は「子ども達の心のケアであるとか学習面で、いまは一番大切な時期だ」と強調。
 「オンラインでの授業ができます。それも活用して分散登校をおこなって、また短縮授業などの活用をはかる」と各学校に通知したという。さらに「飛沫感染リスクが高い活動については中止ということ、感染対策のさらに強化をするということで、机と机の間を離すなど、それから換気を良くする」などと呼び掛けた。


 この"爆発”と言ってもよいほどの感染拡大の中、わざわざ感染リスクを増やす「学校連携観戦プログラム」を強行するのは、愚行としか言えない。
 医療がひっ迫し、自宅療養者が溢れ、救急車に乗っても受け入れる病院は見つからない。「感染者を増やさない」……これが最優先事項であろう。
 「不要不急の外出は控えてください」と訴えていることに矛盾している。(この状況下では、パラリンピック観戦は不要不急の行動だろう)
 修学旅行などの学校行事は中止や縮小しているというのに……

 一方通行の視点はよくないので、【千葉市の感染対策】を紹介する
・マスクの着用
・観戦2週間前からの健康観察
・借上げバスによる学校と会場間の直行直帰の移動
 ※複数の学校が乗り合わせることはありません。【8月23日追記】
・会場での検温
・児童生徒の入れ替えごとに座席の消毒を実施
・会場での密集の回避
・座席間隔の確保 など

 都知事はPCR検査を実施するよう調整しているとは言うが……


 わざわざ、感染リスクは減少するかもしれないが、リスクはゼロにならない。パラリンピック観戦によって感染リスクは増加する。感染拡大の現状を考えると、やはり、中止すべきだ


 都知事は「オンラインでの授業ができます」と述べているが、それって、学校連携観戦プログラムに跳ね返ってこないか?……オンラインやテレビ観戦で良いのでは?



パラリンピック 日本選手団 河合団長は学校連携観戦の意義強調しているらしい……
「子どもたちが会場で観戦して初めて気づける魅力があることや、その体験を通じて社会が大きく変わるきっかけを作れることが選手の励みになっていることなど、その意義を強調」
「選手たちはいろいろな難しさはあってもこの大会まで練習を積んできた。できないと決めつけるだけではなく、どうすればリスクを最小限にしながら活動できるのか一緒に考えながら答えを出して頂きたい」

また、
東京都の小池百合子知事……「人間のいろいろな挑戦はすごいものだと、子どもたちに見せたい」
千葉県の熊谷俊人知事……「次世代を担う子どもたちが見ることは、共生社会の実現に大きく貢献する要素になる」と述べている……


 河合団長は「子どもたちにこそ、生で観ていただく意義があると思っている。テレビやネット観戦も素晴らしいことだが、会場で選手の息づかいや音など、カメラの外側を五感を使って感じてほしい」

 確かにそうかもしれないが、だとしたら、首都圏だけの子どもを対象にするのは不公平ではないのか?
 つい、揚げ足を取るような理屈をこねてしまったが、感染拡大と医療のひっ迫、自宅療養者の渋滞を把握し、何が重要かを考えてほしい。
 パラリンピックの意義、さらに観戦の意義について否定はしないが、やはり、感染拡大を防止するのが最優先であると私は考える。
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東京五輪 その4「女子バスケットボール①」

2021-08-22 14:03:08 | スポーツ
開催前に書いておけばよかったと後悔しているが、女子バスケはうまくいけばメダルも獲れると思っていた。

予選の組み分けは
グループA…スペイン(世界ランク3位)、カナダ(4位)、セルビア(8位)、韓国(19位)
グループB…アメリカ(世界ランク1位)、フランス(5位)、日本(10位)、ナイジェリア(17位)
グループC…オーストラリア(世界ランク2位)、ベルギー(6位)、中国(9位)、プエルトリコ(23位)
 世界ランクは2021年3月1日時点。世界ランク7位のトルコ以外、ベスト10内のチームが参加している。
 2018ワールドカップ覇者・アメリカと開催国・日本は出場権を得ていたが、世界最終予選に何故か参加している。

【世界最終予選の概要】(ウィキペディアより)
 ヨーロッパ女子バスケットボール選手権の上位6か国と、大陸予選を通じてアフリカから2か国、アメリカ大陸とアジア・オセアニアから4か国ずつの計16か国が出場する。なお、既に出場権を獲得している日本とアメリカ合衆国も上記の出場国に含まれる。
 16か国を4か国ずつ4グループに分けて、総当たり戦を行う。日本かアメリカ合衆国を含むグループからは2か国、いずれも含まないグループからは3か国がオリンピック出場権を獲得する。
 16か国はランキングに基づき4つのポットに分けられる。アフリカから出場する2か国は同じグループに配置されるため、いずれかの国は必ず出場権を獲得する。(6か国が出場するヨーロッパも同様であるため、アジア・オセアニア(日本)、アメリカ大陸(アメリカ合衆国)と合わせて、4地域からの出場国が出揃う)


 すでに出場権を得ているアメリカと日本が属する組は、2か国しか出場権を得られず、他の2組は3か国出場権が得られる不公平さがある。さらに、各大陸から必ず1か国は五輪に出場という条件により、アフリカの2か国が同一組に所属することも、この予選の歪さを増大させている。
 ネットで検索しても、詳細な組み分けが判明しないが、日本はベルギー、スウェーデン、カナダは同組で、スウェーデンに勝利したものの1勝2敗だったはず。アフリカの2か国が参加した組は、代表権を得たのがナイジェリアとセルビアの2か国だけだったので、アメリカが入っていたものと思われる。世界一のアメリカと同組で、しかも、出場枠が2というのは不運のように思われるが、アフリカの2か国は競争国に勝てばよいし、セルビアもアフリカ二か国のどちらかに勝てば出場権が得られそうだ。
 トルコはアメリカ組、日本組以外の組に属したと思われるが、詳細は不明(判明したら、加筆します)


 東京五輪の組み分けは、「アメリカ、オーストラリア、スペイン」「カナダ、フランス、ベルギー」「セルビア、中国、日本」「ナイジェリア、韓国、プエルトリコ」を一括りにして、それぞれグループA~Cに振り分けるように抽選を行った。なので、グループによって強弱が偏ることはなかった(グループAに属するチームのランキングの合計は34、グループBは33,、グループCは40)
 日本はアメリカと同組となり、不運のように思えるが、各組2位までは決勝トーナメント進出確定、さらに、3位チーム3か国の内、成績上位2チームもトーナメント進出できるので、アメリカと同組の日本は決勝トーナメント初戦(準々決勝)で絶対当たらないので、運がいいとも思われる。
 リオ五輪の予選リーグは2組に分かれ、6チーム総当たりで各組4位までが準々決勝進出。日本は3勝2敗でフランス、トルコと並んだが3か国間の得失点差で4位となり、準々決勝でアメリカと当たることになってしまった。当時の日本チームは現チームよりポテンシャルは高く(多分、後述)、アメリカ以外のチームなら勝機は十分にあった。不運だった。


 東京五輪の予選リーグの初戦の相手はフランス
 世界ランク5位の強敵だが勝てない相手ではないと思っていた。と言うか、勝っておきたい試合である。初戦で負けると精神的につらいし、2戦目はアメリカで敗戦の可能性が高く、2連敗となり、ほぼ3位以下が確定。3位でも準々決勝進出の可能性は高いが、絶対ではない。それに、残る相手のナイジェリアはランクは低いが、個々の能力は侮れない。

 日本のスターティングメンバーは、町田、三好、赤穂ひまわり、長岡、高田。リオ五輪時期と比べると正直心細いメンバーだ。吉田も渡嘉敷も大崎(間宮)もいない。3Pシュートやディフェンスなどオールマイティの宮澤もベンチスタート。ちなみに、リオ五輪のスタメン(対オーストラリア戦)は吉田、本川、栗原、渡嘉敷、間宮で控えが高田、町田、長岡、宮澤、三好など(宮澤と三好はあまり出番がなかったかも)。
 渡嘉敷、間宮が健在で、リオ五輪以後の成長が著しい宮澤、更に高田を加えれば、日本代表としては最強のペイント陣だろう。これに、もし吉田がオフェンスを組み立てたら……。欲張りな話だが、リオ五輪は予選を3位以上で通過したら、メダル獲得の可能性は低くはなかった。
 とは言え、現日本代表も相当戦えるはずと五輪前から思っていた。全員が3Pシュートが打て、身長の低さを素早くしつこい動きとで相手オフェンスへの圧力の強さはトップクラス。ただし、やはり、リバウンド力の低さが大きな不安要素だ。
 試合開始直後は両チームとも硬さが見られたが、日本がよりその傾向が強かった。オフェンスはうまく機能せず攻めあぐね、ディフェンスもプレッシャーが弱く、結局シュートを決められてしまうというパターンが多かった。第ⅠQは一時、9-17と離されかけたが、第ⅠQを13-17で終えることができたのは幸運だった。
 第2Qに入ると、日本も本来のゲームメイクができるようになった。馬瓜や町田や本橋がフランスディフェンスをドライブで切り裂き、3Pも決まるようになった(馬瓜、本橋、三好、宮澤)。
 第3Q早々は日本ペースで、日本が8点差をつけて、抜け出しかけたが、フランスもディフェンスを立て直し、その後は一進一退の攻防が続いた。
 日本は長岡がペイントを攻めファールをもらったり、3Pを決め、林も要所で3Pを決めるなど活躍。私が勝負を分けたと思うプレーは、残り1分18秒で(日66-68仏)、3Pライン付近でボールをもらった高田が、ディフェンスを一人かわしてドライブ、更に、シュート阻止のディフェンダーにひるまずリングに猛進。ファールを受けながらもシュートを決め、バスケットカウントの3点プレー!高田の断固たる決意のドライブだった。
 日本74ー70フランス。大きい初戦の勝利!

 前半は馬瓜、後半は長岡の活躍が光ったが、町田の好リード、高田と赤穂は攻守に奮闘、林の3Pとディフェンス。藤堂のしつこいディフェンスも効いていた。贔屓目になるが、宮澤が入るとディフェンスが締まるような気がする。
 相手のオフェンスリバウンドを取られて、セカンドチャンスで決められてしまうのはある程度仕方がないとしても、ファストブレイクを何度も容易に決められてしまったのはいただけない。

 フランスはエースのサンドリーヌ・グルダを中心に着実にオフェンスを決めてくる好チームだった(世界ランク5位なので当然か。グルダを止めるのは難しいなあ)
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東京五輪 その3「やっぱり、五輪はない方がいいかなぁ」(今回の記事はコロナとは関係ありません)【訂正あり】

2021-08-18 08:50:19 | スポーツ
コロナ禍での五輪開催については、これまでも述べてきたが(新型コロナウイルス 「その103」とか「その104」)、今回は純粋に五輪の存在意義の疑問を、忘れないうちに書いてしまおうと思った次第。

 一昔前は、「スポーツの祭典」とか「参加することに意義がある」という言葉が聞かれたが、現代では選手が「人生を懸けて臨んでいる」感が充満している。報道もメダリストへの扱いも超加熱。
 参加人数が絞られて、代表争いが過酷を極める競技もある。男女混合という意味に疑問(この件に関しては、アジア大会の記事で述べている)を感じる種目(陸上競技や競泳の男女混合リレーや柔道団体)ができた半面、体操競技は団体メンバーが5人から4人に減らされた(過去は6人だった)。
 卓球も代表争いは熾烈を極めた。団体メンバーは3人。個人戦に出場できるのは2人のみ。他の種目としては混合ダブルスがあるが、普通のダブルスはない。
 中国は単純に強さだけで(国際大会などの実績は考慮しない)ランキングを作ると、トップ15の内、中国選手が12人ぐらい入るのではないだろうか。五輪はそんな強い中国選手が2人しか出場できないので(他国に帰化して参加する元中国の選手はいるが)、代表になってしまえば、メダル獲得の可能性は世界選手権より遥かに高い。

 冒頭の「五輪の存在意義の疑問」(これについても「オリンピックが競技を歪める その1」などで書いている)だが、今回、ソフトボールを観て、強く感じた。
 ソフトボールは、1996年アトランタオリンピックから正式種目となり、2008年の北京五輪まで実施されたが、2012年のロンドン五輪で種目から外された。リオデジャネイロ五輪でも復帰はかなわず、2020年の東京五輪でも復帰は実現しないことがIOC総会で決定されたが、開催都市が追加できる正式種目として実施された。(次回の2024年パリ五輪では実施されない)
 北京五輪で金メダルを争った日本とアメリカの両エース、上野、アボットが今五輪でもエースとして活躍していることがうれしい。称賛する。
 ロンドン五輪以降、正式種目から外れてしまい、両者とも(他のソフトボールプレーヤーも)目標を失った。北京五輪後のソフトボール界の消沈ぶりに、上野は「北京五輪での大盛り上がりは何だったのか?」と述懐している。上野を立ち直らせたのは、宇津木監督の「これからは、他人のために投げなさい」という言葉だったという。
 アボットも上野同様目標を失った。彼女は日本の実業団チームに入り、上野らと競うことに意義を見出した。おそらく、彼女は五輪に拘らず、プレーすること自体に楽しさや喜びを感じたのだろう。非常に大きい人間である。


 東京五輪の決勝、日本×アメリカ戦は上野、アボットだけでなく、両チームすべての選手が激突?し、激闘、熱闘となった……素晴らしいゲームだった。
 特に、2―0の6回ワンアウト、ランナー一、二塁という日本のピンチ。相手バッターのサードへの痛烈なライナー、三塁・山本優のグラブを弾き、レフトへ抜けると思われたが、その打球をショート・渥美が反応し、ノーバウンドでキャッチ。すぐさま二塁に送球し、アウト。ダブルプレーで、アメリカの逆転機は一瞬で消えた。
 サードへのライナーにショートの渥美も当然サード方面に動いていたが、サードのグラブを弾いた打球はその勢いは少しも衰えていなかった。その上、サードのグラブに当たっていたので、ライナーの軌道は変わっていた。それをキャッチしたのである。文章にすると長いが、一瞬の出来事で、目撃した時は、何が起こったか理解できないほどの一瞬の出来事だった。(サードのグラブを弾いたので、起動がショート方向に逸れたのは幸運だった)
 ショートの渥美は、アボットのチームメイトで、アボットからいろいろなことを学んだという。

【訂正】
 安倍晴明さんから、「グラブを弾いたのではなく、グラブを持つ腕のリストバンドをしていた部分に当たって跳ねたように見えた」というご指摘があり、録画してあった映像を確認したところ、おっしゃる通りでした。
 サード選手の腕のリストバンド部分に当たって、ショート方面に跳ねていました。
 安倍晴明さん、ご指摘ありがとうございました。


 それはともかく、上野もアボットも凄い球を投げていた(北京五輪時と比べると、球速は若干衰えていたかもしれないが)。
 この凄さは、五輪でメダルを獲得したかどうかに関わらない。投球そのもの、プレーそのものが凄いのである。
 なのに、メダルを獲ったかどうかで、その評価は大きく変わってしまう。

 やっぱり、五輪はない方がいいのかもしれない。
コメント (9)
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